長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

倉敷市職労で「働き方と生活を考えよう」

きのう(16日)夜は、
倉敷市職員労働組合の第141回中央委員会で
「私たちののぞむ『働き方』『生活』を考えよう」
というテーマで30分講義。

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安倍政権の「働き方改革」の動きをふまえての話に。
働き方にこだわることは、自分の生活や人生にこだわる
ことであることを強調しました。

中央委員会で学習を取り入れるのは
久しぶりなんだそうです。
これを機に学習が定着してくれるといいなあと。

継続が課題。場が必要。

きのう(16日)午後は、
岡山県民医連の第4回平和ゼミナールの8回目。
1月に行った沖縄フィールドワークのふりかえりや、
事前課題を読んできての意見交換など。

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かなり率直な意見表面もできていて、
関係性がよいなと感じます。

ただ平和ゼミで習得できるものは
ごくごく部分的ですので、さらなる学びの場、
職場や地域で学んだことを活かす場があるかどうかが
その後のゼミ生の「継続的な関心と活動」に
とって決定的なんです。

職場のみなさんよろしくお願いいたします!

今日から仕事に復帰です。

きのう(15日)、無事に帰宅しました。
ベルリン7泊のゆったり旅。

相方はすべて車イス移動でしたが、
同行の友人らやさまざまな方のサポートで、
ひとつの目標を果たすことができました。
感謝しかありません。

記憶に残る旅でした。
ぼくは今日から仕事に復帰です。

ベルリン旅の様子は、
落ち着いたらご報告したいと思います。

旅立つときの心得など

ということで、明日からベルリンです。
北海道並の、いやそれ以上の寒さかも・・・。
ぶるぶる。でも楽しんできますね。15日に帰ってきます。

こういうときに大事なのは、
「旅の途中に仕事のことを忘れられる環境をつくる」
ということです。
まあ、海外なのでこの条件は国内旅行よりはるかに
つくりやすいです。

しかしとりあえず、
「帰ったらあれがあれがあってたいへんだー!」
という心配ごとを少しでも減らしてから旅立つ、
ということがポイントです。

たとえば2月後半に9回、学習会講師のお仕事がありますが、
そのうちすでに7つにはレジュメを送りました。
帰ってバタバタしながらつくらなくていい、
というだけでだいぶん気持ちがラクになります。はい。

そして、旅行中は「連絡つきませんから」と
きっぱりまわりに宣言しておく。
日常の人間関係と「旅の自分」をできるだけ切り離す、
ということです。

まあ、現地で2日もたてば、「旅モード」になって
仕事のことは頭から離れていくと思いますけど。

1月9日以来、オフの日が
まったく取れていなかった(半日はあるけど)ので、
ここ1週間の体調管理がなかなかたいへんでしたが、
なんとかもちました。


では、気をつけて行ってきます!!

「なぜ組合のない職場が多いのか?」

今日(6日)は午前・午後と、
生協労組おかやまパート部会新入組合員研修。
「労働者と労働組合のそもそも」の講義を2ラウンド

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参加者の感想(超要約)。
「私にはゆとりがないと感じた」
「知らないことがたくさんあった」
「労働組合があるところで初めて働いたが守られていると感じた」
「何も考えず働いていた自分が恥ずかしい」
「ゆとりをつくりたいと思った」
「いままで気にもしていなかったが世界のルールも知れてよかった」
「なぜ組合のない職場が多いのか?」

など。

最後のは質問で出たのですが、
こんなに大事な組織なのに、なんで労働組合のある
職場の方が少ないのか??? という素朴な疑問です。
ほんとそうだ。


こうして地道に労働組合の役割と大切さを
広げていくことにやりがいを感じています。
かならず今後につながると思います。

福祉保育労中四国ブロックにて「日本国憲法と『わたし』」

きのう(5日)は午後、岡山駅近くで
福祉保育労働組合・中四国ブロック協議会主催の労働学校で講師。
テーマは「日本国憲法と『わたし』を考える」

憲法というと「遠く」感じるけど、
「わたし」と憲法のつながりを考えてみよう、
労働組合のことも憲法の視点から考えてみよう、
という内容でした。

主催者のタイムスケジュールでは
質疑応答だけでディスカッションの時間がないので、
講義早めに終えてグループディスカッションも勝手に入れました。
語る訓練の時間が必要ですから。

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あと、この学習会、「音」がなんか凄かったです。
カリカリ、カリカリ、カリカリ…。
30人ぐらいの参加者の多くが、講義の最中に
ぼくのレジュメにカリカリとメモをしていて、
大きな束になって響いてました。あんなの初めてですな。

メモの習慣があたりまえにある職業なんでしょうね。
語る方も「ああ、メモとってもらってる」って、嬉しいですし。
学びの空間の雰囲気を高める音ですね。

生協労連「子会社・委託で働くなかまの交流会」

きのう(4日)は午後から大阪に。
生協労連「子会社・委託で働くなかまの交流会」で
講師仕事でした。テーマは「働き方と労働組合を考える」。

ぼくの講義の前に、仕事がある平日の24時間を
どんなふうに過ごしているか書いてみて
交流するというグループワークが。
基本みなさん長時間労働で、ゆとりがないなあという話に。
それを受けての講義でした。


以下、レジュメの概要(かなり省略して紹介)

一。働くことをめぐって
 
1。「働かない」という選択は、ほとんどの人ができない
  ◇私たちの社会は「商品を買う」ということで大部分の
   生活が成り立っている
  ◇お金を手に入れるために「働く」(働く理由の基本線)。
   そしておもに3つの方法がある。
   ①自営業で働く(600万人)、②農林漁業で働く(200万人)
    ←雇用関係なし組
   ③誰かに雇われて働く(5200万人)←雇われ組(これが労働者)
    *「労働者とは、使用者に使用されて労働し、賃金を
     支払われる者」(労働契約法2条)
    *使用者と労働契約。自分の働く力と時間を切り売りする。
     それを使用者は買う。
    *労働力販売の対価として賃金を得る=生活費。

  ■「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を
   充たすべきものでなければならない」(労働基準法第1条)
   *人たるに値する生活って、どんな生活でしょうか?
   *労働力は、自分の生命活動と一体。「身体が資本」。
    かけがえのない「売り物」。
   *適切に労働力を長持ちさせ、再生産できる「働き方」「生活」
    でなければならない。

 2。ゆとりをめぐって
  ◇人たるに値する生活・・・「ゆとり」がキーポイントに
  ◇ゆとりと。
  ◇労働者には違いがいっぱい。目につきやすい。
   でも1人ひとりには「人間の尊厳」がある。
   *尊厳とは、「人間を非人間的に扱ってはならないこと、人間
    としてふさわしい扱いをすべきことを意味する」
      (高橋和之『立憲主義と日本国憲法 第3版』有斐閣)
   *人たるに値する生活を送る権利がある。それは誰にも奪えない。人権。

二。労働条件にこだわる。労働条件は交渉するもの。
 
1。労働条件と生活のゆとり(自分らしく生活する条件)は直結している。

  ■労働基準法第2条「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場に
   おいて決定すべきものである」。ただじっさいは、労働条件を決
   める力(先に提示できる力)は、使用者が持っている。業務内容、
   雇用形態、人事権も使用者に決定力がある。つまり立場が強い。
  ■労働者はひとりで労働条件の交渉(条件提示すること)はできない
   →労働組合が必要。

 2。職場の「おかしさ」に慣れていませんか
  ◇人間は劣悪な環境でも、「慣れる」「順応する」ことができる。
   適応力が高い。
   *「年休とれないのもあたりまえ」「休憩時間が少ないのもあたり
    まえ」「残業代がでないのも・・・」「毎日夜遅く帰宅・・・」「この
    賃金では将来不安だが・・・」
   *人間らしさの基準や限度は、気をつけないと下がっていく。あき
    らめる。「折り合い」という名の「がまん」をする。「しょうが
    ない」「どこもこんなもんだ」「働けているだけで幸せだ」・・・。
    あえて考えない。異議申し立てをすることのほうがエネルギーを
    使う。

  ◇健全な人権感覚は、学びと議論がないと磨かれない。さびつく。
   *自分の生活(人生)や仕事の質を問う。大事にする。息苦しく
    ないか。ゆとりはあるか。労働条件にこだわる。他人まかせに
    しない。みんなが、かけがえのない1度きりの人生を送ってい
    る。だから他人の人権侵害に対しても怒る、ほっとかない。

三。労働組合の意味と最低限の働くルールを知る
 
1。雇われ組の先輩たちのお話(歴史)。

 2。日本国憲法28条の、労働基本権(労働三権)
  ◇「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする
   権利は、これを保障する」
   *使用者と労働者は、労働契約でむすばれる私的関係。ここに
    憲法は介入し、国家に「労働者の団結とたたかいを法的に保
    護せよ」と命じている。一方的に労働者に肩入れ。
   *労働者が「ものが言える」こと-よりよい職場づくりの土台
    であり保障。

 3。知っておきたい働くルール
   (知らなければ法律違反で働かされていても気づけない)
  ◇憲法27条2項。勤労条件の法定主義という。最低限の基準を
   使用者に守らせる。

  ◇働くルールを知る(ごく一部)
   【賃金の原則】
   【一方的な労働条件の変更はしてはならない】
   【労働時間の原則】
   【休日・有給休暇の原則】
   【労働安全衛生について】

 4。要求で団結する。「みんなの要求」をつくりあげ、団体交渉をする。
  ◇職場の状況、それぞれの生活状況、将来不安・・・。
   不満やグチを出せる安心した場が必要。
   *「これはなんとかしたい」の要求を一致させ、会社と交渉する。
    要求する労働者の数が多ければ多いほど、使用者には圧力となる。
   *生協との関係で、子会社・委託はそもそも困難な条件がある。
    矛盾は大きいが団結は難しい。ネットワークを外に広げるねばり
    強い努力を(今日の集まりのひとつの意味)。

 5。労働組合活動は、自分の時間と労力をつかう。活動を維持する
  ために組合費も必要。
  ◇大切な「自分の時間」「労力」「お金」を使う活動。だから納得
   がないと難しい。
  ◇学校で教えてくれない労働組合の役割、労働者を守る法律の数々。
  ◇多くの労働者にとっては労働組合を「知る」ことが最初の1歩になる。
   *たくさんの「きっかけ」をつくることが大事。

さいごに:自分の経験や思いを軸に、労働組合の大切さを語ろう。
     仲間を増やそう(訓練)。あなたには、なにができるだろうか。

以上。


会社には非公然でがんばっているある県の仲間が
参加していたので全体写真はなしです。

おかやまのよく知っている仲間のみなさんが中心で
運営・準備されていて、とても嬉しく。
しかし各県から出された職場の状況はどこもたいへんで
働き続けらる職場をつくること自体が課題。
グループワークでも途切れぬ交流。それだけの切実を感じました。

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終了後の懇親会はわいわい楽しく。
おとなりには生協労連委員長の北口さん!

労働運動ジェンダーでは問題意識が一致。
若者との距離感をスッと縮める人間力。
今月にはコミュニティ・オーガナイジングの
研修セミナーを受けるという柔軟さ。
たぶん産業別労働組合の委員長としては初めてでしょうね。
びば!

健康格差についておもしろトーク

今夜(3日)は月刊誌『学習の友』の読書会。
8名参加でいま健康格差についておもしろトーク。

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働き方、貧困、食事・食材、交通など
話題はなんぼでも広がります。

偶然おなじユニクロの服を着てきたふたりがいて大爆笑。
もちろん恵方巻きも食べました☆

「女性と憲法」というテーマで2月26日お話します。

【お知らせ】

「2017年国際女性デーかがわのつどい」で講演します。
「女性と憲法」がテーマです。
2月26日(日)10時~12時。香川県立ミュージアム。
資料代500円。どなたでも参加できます。

ジェンダーの話たくさんしますので、男性もきてほしい!
実行委員会には香川県学習協も入っています。

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7日~15日まで不在です。

【ご連絡】

何回か書きましたが、
7日~15日まで、相方と友人とら4人で
ベルリンに行ってきます。ベルリンにずっと滞在です。


そのあいだ、基本的に連絡はつきませんので、
急ぎ連絡の必要な方は、6日の夕方までにお伝えください。

よろしくお願いいたします。

「時間を使うことも主権が私たちにあるのだなと気づいた」

昨夜(2日)は倉敷医療生協労組の青年部有志学習会。
テーマは「労働時間とはなにか」。
参加は3人でしたが、めちゃ楽しかったです。

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労働時間を考えることは、
自分の人生にこだわることであり、生活を考えること。
時間に使われるか、時間をアゴで使うか。
労働時間のそもそも、休日・余暇のそもそも、
なぜ日本の労働時間は長いのか、などなど。

50分講義+30分の交流。

以下感想文です。

■労働時間とはなにかの勉強会、『豊かに生きる』『人生
にこだわる』『時間の主権=自分』・・・etc、意識していな
かったけれど、私はたしかにこういうことを人生のテーマ
に置いているな・・・と感じました。ヨーロッパは時間を売っ
ていて、日本は業務を売っている・・・という考え方の違いも、
たしかにそうしているなと目からうろこでした。今日はい
つにも増してプリントにアンダーラインが多かったです。

■労働時間と余暇(自分の時間)とのバランスが大切だと
改めて感じました。生活費の確保のために労働しているの
だけれど、賃金確保のためだけに働くのではなく、自己実
現や生きがい等につながる時間にもなれば良いと思います。
使用者の時季変更権について、人員配置に問題があるとい
う意見が思いがけない発想だったので、労働者視点だなと
思いました。

■時間主権=時間に使われるか、使うか。使われてしまう
ことが多い中で、時間を使うことも主権が私たちにあるの
だな、と気づいた。病気のためでなく、余暇として有休を
取れる権利があるということを知らせていきたい。残業し
なくても充分生活して旅行も楽しめる賃金を! 春トウが
んばります!

こんなことしか書けない情けない状況

忙しい忙しいといいつつ、
事務所ではなかなか集中力があがらない。

いつもの
「おいつめられないとガンバレナイ病」である。

7~15日まで岡山不在どころか、
日本に不在なので、それまでにやっとかないと
いけない仕事を一生懸命やっているのだが、
まだひと息つける段階ではない。

週末もあれこれあるし。

「本気出せばなんとかなる」という
へんな自信が集中力の邪魔をするのだろうか。困りモノだ。

とりあえず、今夜も学習会がある。
がんばろう。