長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

健康で文化的な、マルクス&エンゲルス

最近読んだ漫画。

『健康で文化的な最低限度の生活(8)』
       (柏木ハルコ、小学館、2019年7月)

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8巻目は、たぶん初めてかもという希望ある終わり方。
ケースワーカの奮闘。
複雑で困難な事例を1つひとつ解きほぐしていく。


『マルクス&エンゲルス 1』
(野口美代子シナリオ・円谷源監修・丸川楠美漫画、高文研、2019年6月)

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シリーズものだということを、読む前は知らず。
今回はマルクスとエンゲルスの幼少期~青年期中心に、
2人がパリで出会うまでのヒストリーを描く。
これは入りやすい!!! 今後が楽しみ!
マルクス、エンゲルスとこの漫画で友達になろう(笑)

自助努力より政治を変えるほうが簡単です

きのう(8日)のお昼は、
倉敷医療生協労組パート部の昼休み学習会の2回目。
コープリハ病院にて。
予定していた会議室が急遽使えなくなり、別室、ギュウギュウで。

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私からは、選挙のこと、国会議員の役目、
生活と政治のつながりを15分で。
残りの25分は参加者の声の交流に。

子育て、年金、消費税、学費、・・・共通するのは将来不安。
自助努力より選挙に行って変えるほうが簡単です!

福岡県労連「わくわく講座開講式」に

きのう(7日)午後は、
福岡県労連の「わくわく講座開講式」にて講師仕事。

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昨年から引き続き参加いただいた方もたくさん。
福祉保育労からもワカモノが2人参加。
労働組合のそもそも話でしたが、
みなさんの受けとめが素晴らしく、学ばされること多し。

昨年も参加していただいた北九州市職労の書記長さん。
「長久さんの学習会だから」と
若い組合員さん5~6人に声をかけるも参加にいたらずと。
そうした目に見えぬ過程や努力のうえに
この日の学習会があるのだなと再認識。
現場の苦労に寄り添える講師であり続けたいと思います。


終了後の懇親会も楽しい時間に。
ありがとうござました☆

参議院選挙。政治を語り合う場がたくさん必要。

今日(5日)のお昼は、
倉敷医療生協労組のパート部昼休み学習会。
選挙投票日まで同じ学習会があと3回、
ぜんぶで4回あります。今日は水島協同病院にて。

テーマは「希望ある生活のためにーさあ、選挙です!」。
つまり選挙学習。

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本日の「朝日」と「毎日」は
「安倍政権6年半問う」と同じ見出し。
それも使いながら。

講義は短くして、後半は交流中心に。
まだまだ政治のことを話すことに慣れていない人が多いという印象。
こうした場所がたくさん必要ですね。

6月後半は出張が多く、まあまあ読めた。

最近読み終えた本。


『さまよう遺骨 日本の「弔い」が消えていく』
       (NHK取材班、NHK出版新書、2019年3月)

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ひとり世帯の増加、家族関係の希薄化などの影響もあり、
遺骨が墓に納まらずさ迷っていると。いろいろ勉強に。
日本は死んだあとも自己責任が貫かれている。
公的責任の強化で、だれもが尊厳ある弔いを。


『解説 国際人権規約』(宮崎繁樹編著、日本評論社、1996年)

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人権講座4回目の予習。
まあ、ざっくりとはわかった。
また何度も立ち返るであろう。


『なぜ人と人は支え合うのか 「障害」から考える』
          (渡辺一史、ちくまプリマー新書、2018年)

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「こんな夜更けにバナナかよ」の
著者(映画の原作者)による表題の考察。
若い人にむけに書かれていて、わかりやすい。
鹿野さんと出会い、
その経験や学びを通じてのさまざまな問題提起に納得。


『飛鳥Ⅱ SOS』(西村京太郎、光文社文庫、2019年5月)

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福井出張からの帰りのおともがなくなったので、
急遽コンビニで買った十津川警部シリーズの推理小説。
スイスイ読み終わってしまった。
西村京太郎読むの1年ぶりかな。


『ヘンダーソンからの贈り物 響き合い広がる看護をめざして』
           (川嶋みどり、看護の科学社、2018年)

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今年度のソワニエ読書日記9冊目。
「患者それぞれの1日が、その人が健康であった日々と
できるだけ違わないように保つこと」が看護独自の目的であると。
ヘンダーソンの言葉は深い。


『男女平等はどこまで進んだか 女性差別撤廃条約から考える』
(山下泰子・矢澤澄子監修 国際女性の地位委員会編、岩波ジュニア新書、2018年)

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人権講座の5回目の予習。
この条約はこれまでも学んできたけど、
ジュニア新書ゆえとてもわかりやすい。
日本の現状を考えると気が重くなるが…。


『きちんと伝わる! センスのよい文章の書き方』
   (赤羽博之、日本能率協会マネジメントセンター、2019年6月)

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赤羽さんの前著『すぐできる!伝わる文章の書き方』が
良かったので続けて購入。
復習になるところ、新たな気づきもあれこれ。
センスのよい文章とは、読み手が心地よく感じる文章。


『わたしが障害者じゃなくなる日
 難病で動けなくてもふつうに生きられる世の中のつくりかた』
              (海老名宏美、旬報社、2019年6月)

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障害の社会モデル、思いやりより人権、
障害者があたりまえに生活している社会に。
自身の体験に裏打ちされた自信のある語り。
明快。障害者観を変える良書!


『自立生活運動史 社会変革の戦略と戦術』
             (中西正司、現代書簡、2014年)

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内容に驚愕した。
障害者運動のリーダーの力量は突出してる。
黒人の公民権運動を彷彿とさせる戦略性。
いま相方の生活に欠かせない重度訪問介護も、
先達の運動の結果、手にしている制度。
社会運動家が読むべき1冊。


『新章 神様のカルテ』(夏川草介、小学館、2019年2月)

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大学病院に移っても、栗原一止は変わらず「栗ちゃん」で、
神様のカルテの世界観も変わらず。
松本の情景描写が繊細な言葉で綴られながら、
大学病院の奇怪と、答えのない臨床の現場で苦悶する医師をえがく。
次回作にも期待大。

2019年度長野民医連4年目研修にて

きのう(3日)は、長野への日帰り出張でした。
朝イチの新幹線で移動。名古屋経由で松本まで。

10時半より、2019年度長野民医連4年目研修にて、
「ものの見方」の2時間講義でした。

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この日の参加者76人。

相方の話から入り、立ちどまり問う力、
理念や価値観の意味、人権・憲法、上流への認識、
矛盾が原動力になること、社会認識のつくりかた、
ものの見方のメンテナンス、という流れ。

昨年のこの4年目研修が生んだ長野のALS患者さんとの
エピソードもお話しました!
ほんと、あれから1年ですね。あっという間です。

最後の質疑タイムで手をあげてくれたワカモノは、
いま、相方と同じ医学生担当の仕事をしていて、
民医連新聞でのエッセイも楽しみに読んでいたと。
「患者や家族の立場になって、あらためて医療者にのぞむことは?」の
ナイスな質問してくれました。

今月もう1回、同じ研修で松本にきます。

つぶやき。今日は長野です。

あっという間に上半期も過ぎ去り、
7月に突入。今月もかなり忙しい。

今日もぼやいていたのだが、
1日ぼーっとする日がほしい。

8月に入ったら、そういう日がつくれそうな
見通しがある。たぶん。

とりあえず目の前の課題を
1つひとつクリアしていくのみ。
参議院選挙も明日公示である。

ただ、仕事と介護でせいいっぱいの状況で、
なかなか他の活動ができていない心苦しさは
つねにある。

1つひとつの学習会で、
選挙のことも語っていきたい。

今日は長野日帰り出張なり。
行ってきます。

言葉で元気になる。

さきほどまで、
ソワニエ看護専門学校での今年度9回目の授業。
人間の言葉について。

「“頑張ろう”の使い方が今までニュアンスでしか
分かっていなかったけれど、長久先生の考えを聞
いて、これだ!とスッキリしました。先生の言葉
はとても豊かで、授業のたびにそういう言葉で伝
えるんだと感動とおどろきがあります。私も言葉
を豊かにしたいです」
 
ある学生さんの感想。

ちょっと最近忙しくて疲れ気味だったけど、
こういう言葉をもらえると、
疲れの質が変わってきますね。ありがとうと伝えたい。

ひめ本、プチ出版パーチー。

日曜日は、わが家にて「ひめ本」プチ出版パーチ。

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寄稿していただいた、つかさんむねかねさん交え、
美味しい料理をいただきながら。お互いの近況報告。

笑いのたえない仲間たちとの時間。
ありがたいことです。
本の反響が広がっていることも、うれしさを膨らませます。

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りんは皆に愛されしあわせ~。

愛知にて「わくわく講座」開講式

土曜日(29日)は、名古屋にて、
愛労連「全労連わくわく講座開講式」でのお役目でした。
労働組合そもそも話を1時間ほど。

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15名ほどの参加者の中に、
郵政ユニオンに先月加盟したワカモノが。
学生時代から自治会活動などしていて、
郵便局で働きはじめたら全労連系の組合に入るものと考えてたと。
自分から愛労連に電話してきたそうです。みんなビックリ。

終了後の懇親会は1時間ほどしかいられませんでしたが、
楽しく交流。愛知のみなさんありがとうございました。

そして、
6月は県外出張が多かったですが、
無事に乗り切れました。ふー。安堵。

広島民医連の2019年度幹部養成基礎講座

先週金曜日(28日)は、朝弘前を出発し、
羽田経由で広島空港へ。

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午後、広島民医連の2019年度幹部養成基礎講座でした。
第1回目。
昨年に引き続き、全7回のうち5回にがっつり関わります。

この日は偏愛マップ自己紹介から入り、
課題本の交流、ものの見方をみがくために、
ディスカッションという流れ。

みなさんスッと雰囲気に入ってきて、
よい時間になりました。これからが楽しみです。

弘前で「人権のそもそも」。学びへの真摯さ。

木曜日(27日)夜は、
中弘南黒社保協2019年度総会&中弘南黒地区労連「夏の学習会」
にて記念講演。
会場はかって知ったる弘前城内の弘前市民会館。
雨のなか、42人の参加だったそうです。
中心は健生病院労組の方々でした。ひめ旅仲間のりかさんも参加(笑)。

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「人権のそもそも~私が私であるために」
というテーマで75分ほど。
世界人権宣言、尊厳とは、人権問題の基本的構図と闘いかた、
人権感覚をみがくために、という流れ。
最後に小グループでの感想交流も。

講演のあとは有志参加で懇親会。
みなさんひと言ずつ講演の感想。
青森のみなさんの学びへの真摯さに、いつも驚きます。感謝です。


感想文がさっそく届いたので、
以下にご紹介させていただきます。

■人権は数値化できないもので、さびつきやすい
というのが印象に残りました。そのさびついた感
覚に慣れてしまうから、育て続けていかなければ
いけないものだと思いました。自分から学んでい
かないと「こういうものだ」で終わってしまうの
かなと思います。

■これまで50年近く生きてきて、「人間らしく」
ということを正面から議論したり、考えたりする
ことが、ほとんどありませんでした。10数年前
から、生活保護の裁判に関わらせてもらい、少し
ずつ感覚をみがくことが意識的にできていること、
また、こうした機会に恵まれていることに感謝で
す。長久さんの話しを聞くたびに、新しい自分に
出会えるのが、とてもうれしいです。これからも
よろしくお願いします。

■「労働者は人間らしく働かなくてはいけない」
というのが気になりました。人間らしく働けたら、
仕事も楽しいだろうし、相手のことも尊重できる
と思います。若い人たちが成長できる場がない、
というのが日本の社会情勢なのか、知りたいと思
いました。人間はコミュニケーションを求めるも
のだと思っていましたが、AIやコンピュータな
どの発達に伴い、人を介さなくてもよくなってい
る部分もあり、人間性を失う方向にいっているよ
うにも感じられます。「人間」って何なんでしょ
う?高等動物(?)だけではないし…。

■人権について考える機会があまりなかったため、
とても勉強になりました。人権感覚をみがくこと、
大切だと思います。上流の問題を解決しないと、
下流の問題は解決できない、確かに、そうだと思
います。「私はこう思う」、自分の意見を出して
いく職場づくりができればよいと思います。まず
は、労働組合で活発に意見を出しあえるよう、自
分も取り組んでいきたいと思いました。

■「人権」「尊厳」という言葉を普段使っていて
も、私自身よく分かっていなかったと感じました。
〝尊厳〟を確認しなければならない状態になった
戦争があり、そのことをくり返さないために、
人権について、今一度、学ばなければならないと
感じました。人権は声を出さないと守れないので。
これからも、アピールしていきます!

■長久さんの話は、何回聞いても分かりやすく、
元気が出ます。そして労働組合のあり方、これか
ら労働組合の役員として、どのような関わり方を
したらよいのか、考えさせられました。私たち一
人ひとりが人間であることは、さまざまな権利が
あるからこそだということも、改めて学ぶことが
できました。今、医療の現場(自分の職場)は、
人手不足、長時間残業、夜勤月9回、夜勤専従
(月16回)が常態化しています。これを変える
ためにも、職場で、私たちの権利について話しが
できればと思いました。ひめに会いに行きたいです。

■日本人は、普段の生活に慣れてしまっていて、
問題を問題ととらえないでいると思う。一人では
何もできないが、仲間を増やし、活動していくこ
とで、人権を守れると思う。下流で助けているだ
けでなく、原因をさぐり、とりのぞくことが出来
るような社会を目指したい。

■ふだんの生活の中で、人権を意識することはあ
まりないが、生活の中で人権は身近なものであり、
学びつづけることが大切だと思った。

■昨年、「そもそも労組」でも、長久さんのお話
しを聞く機会がありました。その際にも分かりや
すいお話を伺うことができました。「人権」と聞
くと大きな話ととらえそうですが、一個一個を細
かく見ていくと、自分たちの生活にも絡んでくる
ものであると再認識できました。また青森に来て
ください。

■大変わかりやすかった。会社・職場での人権問
題については、労組がカギを握っている。勇気づ
けられた。人権のアンテナを養っていく必要がある。

■このような学習機会を頂き、ありがとうござい
ます。長久さんのお話しを拝聴するのは3回目で
す。今回の講演もわかりやすく、たいへん勉強に
なりました。社保のたくさんの問題をクリアする
為に、まずは7月の選挙に取り組みます。たくさ
んの人を巻き込んで、大きな変革の力を得る為に、
自身の学習が大切で、まだまだ勉強不足と感じて
います。これからも自己を高め、社会の為になれ
るよう頑張ります。

■人として生まれて来たからには守るべき「人権」。
そして医療従事者になったからには尚更、重要視
していかなければならい。そこで改めて人権を考
えた時、「何を」「どうして」「どんな理由で」
守らなければいけないのか?という疑問がある。
しかし、私としては答えは簡単。「争いなく、皆
が平等にすごしていけるからではないか?」と思
う。誰かと競い合っても、優劣をつけるのはまた
違う。お互いがお互いを尊重するうえで改めて
人権は守られるのではないかと思う。しかし現代
では、政治から、社会からと何もかもが複雑であ
り、単純に物事を考えていくことが出来ない。だ
からこそ、個人の尊厳を大切にし、誰もが同じ考
え方、捉え方を持っていけるようにしていくべき
ではないだろうか。確かに、人それぞれであるた
め、個人の考え方も十人十色であると思うが、意
識や認識を同じ、又は統一していくことは可能な
のではないかと思う。

■国家が国民を、使用者が労働者を、大人が子供
を、歴史的に見ても人権を侵害してきた。権力が
物理的な力の差によって上としたがはっきりして
いる場面で人権は侵害されやすい。この点におい
て暴走を抑止するため憲法があり、法律がある。
何のための、又、誰のための決まりなのかを再確
認しないと、人権侵害は終わらない、そしてなく
ならない事を知った。

■長久さんの話を聞くのは3度目になります。人
権意識を磨くことがいつも強調されています。確
かに、現状に慣れていると、人権侵害の事実も気
付かずに、流されて下流に流されている状況があ
る。昔のようにトレーニングの場がないために、
エンパワーメントの機会も得ずに、人権を守る機
会もないままに過ごすことになってしまう。しか
し、健生労組は、真に労働者のための中間団体の
機能を有しており、労働者の権利、人権を守れる
団体になっている。組織の中だけではなく、地域
の諸団体にもその影響力を発揮して、人権の守ら
れる地域になってもらいたい。

■長久さんのお話しは、これまでの分も合わせて
2回目です。人権の尊厳については、わかってい
るようでマヒするというお話しを聞き、確かにそ
のとおりだと思いました。青森県は、残念ながら
最低賃金がひくく、仕事も多くないので、生活苦
におちいっている人が多いです。これをあたり前
と思い、あきらめ、こういうものだと思っている
人達が多い中でも、改めて「人権」は私たち皆に
与えられた「宝物」として、大切にしていきたい
と思います。