長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

メモ

『多様性の科学』メモ

『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』(マシュー・サイド著、ディスカヴァー、2021年)この本、おもしろいわー。まだ半分読んだところだけど、自分用のメモ。後半も楽しみだ。「何層にも折り重なった複雑な問題の解決には…

数字の裏には、要約できない人生が張り付いている

60分de名著の最終講義に向け、ふりだしに戻って、第1講座で取り上げた『まとまらない言葉を生きる』(荒井祐樹、柏書房)を読み返している。いい本だなあと改めて感じる。今回のヒット箇所を自分用にメモしておく。 「パンデミックに限らず、大災害は人間を…

『問いかける技術』メモ

『問いかける技術~確かな人間関係と優れた組織をつくる』(エドガー・H・シャイン、原賀真紀子訳、金井壽宏監訳、英治出版、2014年)を読み終える。 関係構築・チーム構築における「謙虚に問いかける」姿勢の価値と役割、という視点で読む。これも、これま…

心理的安全性について。メモ。

最近、心理的安全性に関する本を2冊読みました。心理的安全性の重要性は認識して語ったりもしていましたが、より具体的にイメージと整理ができそうな学びでした。『恐れのない組織~「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』(エイミー・C…

生誕200年。統計学者としてのナイチンゲール。

5月12日は、ナイチンゲールの誕生日。また生誕200年(1820年生まれ)で、ちょこちょこ話題に。で、今日はこんな本もありますよ、の紹介。『統計学者としてのナイチンゲール』(医学書院、1991年) ナイチンゲールは、幼少期から数学が大好き、また得意で、や…

2019年の簡単なふりかえり

今日は事務所に出て最後のお仕事。講師依頼がメールでひとつあった。ほか、原稿書いて送ったり、事務所の片づけを少ししたり。で、終わりが見えたので、恒例の1年のふりかえりやっておきます!【1月】2日映画『こんな夜更けにバナナかよ』鑑賞。大泉洋が鹿…

「灯火の言葉」っていいな。

今夜の労働学校講義準備で、上西充子著『呪いの言葉の解き方』晶文社を読んでいたら、ふんふんと共感することがとても多い。さらに自戒のために、以下の指摘もメモしておきたい。「多忙ななかで手早く返信しようとすると、定型句を超えた言葉は出てこない。…

『自立生活運動史』 メモ

ひと月前に読んだまま、時間がとれずできなかった、『自立生活運動史 社会変革の戦略と戦術』(中西正司、現代書簡、2014年)の自分用メモである。 「当事者運動のモデルとしての自立生活センター(CIL)は、社会の最も底辺におり他人の支援がなければ地…

対話のためのメモ(自分用)

『人と人がつながる社会へ』連帯社会ブックレット■私が思うに、人々との1対1の話し合いの持ち方について、皆さんはそれぞれ自分なりの方法を編み出すべきです。これについては、「これをしなさい」「あれをしなさい」といった形式的なヒントがありますが、…

2018年簡単なふりかえり

年内のお仕事もほぼ終わりに近づきつつ。恒例の「1年のふりかえり」やっておきます。月ごとにメモ。介護生活と仕事のバランスはつねに課題ですが、2回ほど風邪ひいた以外はなんとか1年間体調管理できました。毎日お酒飲んでますけど(苦笑)。県外出張1番多…

感想文用紙に関するイチ考察

先日の長野での講演のなかでも「いい感想文用紙って?」の一文をレジュメに書いていました(詳しくは話せませんでしたけど)。感想文用紙、テキトーに作ってませんか? と。で、日曜日の広島で頂いた「はたらく女性の中央集会」の資料を事務所でパラパラと見…

学びあう場のつくり方~個人の尊厳と学習運動

(労働者教育協会第58回総会<6/10>での発言内容です) 岡山県学習協で専従の事務局長をしています、長久です。協会では常任理事もさせていただいています。よろしくお願いいたします。 発言テーマは「学びあう場のつくり方―個人の尊厳と学習運動」としま…

人間の尊厳と、個人の尊重の規定

先月読んだ『人間の尊厳保障の法理』(玉蟲由樹、尚学社)より、自分用のメモです。本書を読み、人間の尊厳という規定がない日本国憲法のなかで、その意味内容をどう関連づけたらいいかの整理がついたように思います。これからの講義に生かしたいです。■憲法…

『怠ける権利』よりメモ

ポール・ラファルグ『怠ける権利』(1880年)よりメモ。平凡社。「資本主義文明が支配する国々の労働者階級は、いまや一種奇妙な狂気にとりつかれている。・・・その狂気とは、労働への愛、すなわち各人およびその子孫の活力を枯渇に追い込む労働に対する命がけ…

恒例の1年間ふりかえり。

相方との療養生活・介護体験記は、またどこかできちんとふりかえりたいなり。とりあえず。【1月】13日~15日岡山民医連平和ゼミ沖縄フィールドワーク。はじめて伊江島に訪れる行程を組む。相方が難病のALSとなり、1月上旬から病気休職に入る。以後、自宅…

『NGO運営の基礎知識』より メモ

『NGO運営の基礎知識』(POWER~市民の力/A SEED JAPAN共編、アルク、1998年)より、自分用のメモです。■「ノウハウなどは、人に教えてもらって身につくもんじゃない。自分の経験の中で、おのずと体得するもんだ」という“経験至上主義”の人も多くいます。確…

「思いを引き出す技を取り戻す」

『学習の友』8月号論文、「“物言えぬ社会”と憲法・表現の自由」(佐貫浩)よりメモ。32P~33Pの部分。「表現の自由は、二重の構造を持っています。1つは、縦軸の、上からの権威や権力との関係(それに対する対抗)としての表現の自由です。もう1つ…

竹内章朗「優生思想の根深さにどう向き合うのか」 メモ

『前衛』8月号、竹内章朗論文「優生思想の根深さにどう向き合うのか」を読んだ。優生思想の歴史や能力主義との結びつきを考えるうえで示唆に富む内容だった。おすすめです。以下、自分用のメモです。■生物学的決定論には、それにもとづく優勝劣敗ということ…

書こう、書こう、書こう、書こう。

【5年前のFB記事を自分のために再掲】①自然のなかでからだを動かしたりしたなかで、美しいと感じたり、ふしぎだ、うまくできていると心から感じとったことを、だれにでもよくわかるように書こう。②自分のことでいつも気になったり、いいたくてたまらないこと…

運動技術のテキスト化は必須だと思います。

午後、とある団体専従のわかものと喫茶店で1時間ほど話。最近の問題意識、活動上の悩みなど交流。「組織の構成員1人ひとりがどうエンパワーメント(力をつける)されるのか」についても。カギは集まりの場の質であり、会議や集会、学習会の持ち方と話。こ…

がんばりつづけることの難しさ

最近読んだ『男性問題から見る現代日本社会』(はるか書房)より。大事なことなのでメモ。活動にもいえる。* * * * * * * * * なぜがんばりつづけられないのか。その一つの側面として、「手を抜く」(サボる)ことへの苦手意識があります。「手を抜…

学童保育についてメモ

今夜は、岡山市学童保育指導員労組で学習会講師予定。以前買っておいた『学童保育と子どもの放課後』(増山均、新日本出版社、2015年)をパラパラと眺める。 以下、15P~16Pに書かれている学童保育をめぐる課題についてメモ。 1997年の9048か所から、10年後…

「組合員の学習意欲を引き出すには」について

労働者教育協会から、表題のようなテーマで2000字書いてほしいと先日言われ、書いたものが以下。「引き出す」というより「耕す」 「組合員の学習意欲を引き出すには」。そもそも「引き出す」とは、そこに「在る」場合に引き出す方法が議論の対象となる。…

2016年の簡単なふりかえり

さて、恒例の1年の振り返りをしておきます。来年もよろしくお願いいたします。【1月】2日に映画『顔のないヒトラーたち』を見たが、これが今年みたなかでいちばん良かった作品。16日に青森・弘前にある健生病院労組の春闘集会で講師。これがきっかけで秋…

優先順位が高ければ時間をこじ開ける

きのうの鳥取医療生協の役職者研修会にて。忘れないためのメモ。どんなに忙しくても1人ひとりのスタッフとの個人面談、顔をあわせての話し合いを欠かさないという役職者さんがいた。短時間でも必ず定期的にとるという。会場全体に驚きの反応があった。現場に…

「ブルジョアジーは自分自身の姿に似せて世界をつくる」

土曜日にTPPの学習会講師があるので、勉強中なんですが、マルクス・エンゲルスの『共産党宣言』の資本の捉え方が、すっごくピタリとくるんだよなあ。すごいな。「自分の生産物にたいする販路をつねに一層ひろげようとする欲求は、ブルジョアジーを全地球上に…

『世界の憲法集 第3版』より 「尊厳規定」のメモ

日本国憲法では「個人の尊厳」という言葉は24条の家族生活における関係性のなかで謳われていて、あまり目立った位置にありませんが、他国の憲法なかでは、「尊厳」という概念が人権の中核的・核心的位置にあることがかいまみれます。尊厳とは、その人がそ…

憲法は労働者に一方的に肩入れ(労働組合はすごい組織)

きのう読んだ憲法テキストに、27条・28条は経済市場において労働者を勇気づけるためにある、と書いてあり(いま本が手元になく不正確かも)、その通りだと感じた。私的関係である労働契約にあえて、積極的に介入して、最低限のバリケードを設定し労働者…

「わかりやすく伝える、とは」のメモ

明日は東京で会議です。勤労者通信大学「入門コース」(2018年度開設予定)の教科委員会2回目です。「入門とはなにか」についてそれぞれが議論して深めるという面白い感じの会議になりそうです。で、私の問題提起は「わかりやすく伝える、とは」です。以下そ…

論文メモ 「今求められている道徳性の教育とは何か」

雑誌『経済』9月号は「安倍『教育再生』のねらい」という特集。 まあ現状に暗澹たる気持ちにもなるのですが、佐貫浩さんの論文「今求められている道徳性の教育とは」は、参考になる部分がたいへん多くて、メモで残しておきます。「社会の仕組みや他者の支え…