長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

私の書いたもの

仲間をふやすために、いま何が必要か

関西勤労者教育協会(大阪の学習運動組織です)のニュースに、「仲間をふやすために、いま何が必要か」というテーマで寄稿させていただきました。 以下。 話しかければいい。話しかけなければ仲間は増えない。答えは明快で、シンプルだ。 でも、「私たちがし…

看護と、患者家族として伝えたいことと

昨年10月に、近畿高等看護専門学校(京都市)の「卒業生支援研修」でお話しする機会があったのですが、その話の大要をまとめた文章が、このたび学校の発行するパンフレットに掲載されました。テーマは「ものの見方と人間らしさ~患者を支える家族の立場から…

ぶらり、時間散歩 (第12回)

『学習の友』の時間エッセイ12回目です(10月号掲載)。これが、最終回です!第12回「孤独になる時間を」 このエッセイも最終回。ひとまず区切りをむかえました。でも私は、時間についてこれからもずっと考え続けていくと思います。それは自分の生き方…

ぶらり、時間散歩 (第11回)

『学習の友』の時間エッセイ11回目です(9月号掲載)。 第11回「ヒマの復権を」 哲学活動家・高田求さんの『学習の方法―学び方の弁証法』(学習の友社)のなかに「「急ぐこととゆっくりすることの弁証法的統一」という言葉があります。 弁証法とは、あ…

ぶらり、時間散歩 (第10回)

『学習の友』の時間エッセイ10回目です(8月号掲載)。 第10回「100年のスパンでみると」 学習会でよく「100年」のスパンでものごとを見てみよう、という話をします。今年で言えば、100年前の1919年はどんな世界だっただろうかと。 まず、…

ぶらり、時間散歩 (第9回)

『学習の友』の時間エッセイ9回目です(7月号掲載)。第9回「自分の時間は自分のもの」 香山リカさんの『大丈夫。人間だからいろいろあって』(新日本出版社)を読んでいて、そのとおり! と思ったところがありました。 「『何歳まで第一線で仕事をするか…

ぶらり、時間散歩 (第8回)

『学習の友』の時間エッセイ8回目です(6月号掲載)。第8回「ゴロ寝の権利、怠惰への賛歌」 2匹の猫と生活しています。「猫はいいなあ」と思うことが頻繁にあります。なんといっても、「しなければならないこと」がない。時間を意識的に使って目的を果た…

ぶらり、時間散歩 (第7回)

『学習の友』の時間エッセイ7回目です(5月号掲載)。 第7回「介護の時間と自分の時間」 私はいま介護生活をしています。2年半前、相方(妻)が難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)を患いました。筋肉に指令を送る神経が侵される病気で、原因が分からず…

ぶらり、時間散歩 (第6回)

『学習の友』の時間エッセイ6回目です(4月号掲載)。第6回「時間のためのチームワーク論」 「残業」という時間問題にかこつけて、先日書店で見つけた本を紹介します。『プレイングマネージャー 「残業ゼロ」の仕事術』(小室淑恵、ダイヤモンド社、二〇…

ぶらり、時間散歩 (第5回)

月刊誌『学習の友』のエッセイ5回目(3月号掲載)です。第5回「時間の節目、時間の色」 近代看護の基礎を築いたナイチンゲールは、後輩たちに次のようなメッセージを送っています。 「新しい年のくるたびに、私たちひとりひとりは、自分のあり方を『棚お…

ぶらり、時間散歩 (第4回)

月刊誌『学習の友』のエッセイ4回目(2月号掲載)です。第4回「回り道の時間」 「道くさの貧困化」という言葉に出会ったのは、10年前、『子どもの道くさ』(水月昭道、東信堂)という本を読んだときでした。子どもの道くさに寄り添い、分析し、居住福祉…

ぶらり、時間散歩 (第3回)

月刊誌『学習の友』のエッセイ3回目(1月号掲載)です。第3回「余暇を楽しむ能力」 余暇とは、あまったヒマのこと。しなければならないことから解放され、使い方を選べる「自分の時間」のことです。余暇の貧困が蔓延している日本では、貴重で希少な余暇時…

ぶらり、時間散歩 (第2回)

月刊誌『学習の友』のエッセイ2回目(12月号掲載)です。第2回「時間尺度を相対化してみる」 私たちの宇宙、少なくともあと1400億年は「安泰」です。 こんなニュースに、9月の終わりごろふれました。宇宙の膨張のありようを調べている東京大学と国…

『21世紀のいま、マルクスをどう学ぶか』(学習の友社)

『21世紀のいま、マルクスをどう学ぶか』(山田敬男/牧野広義/萩原伸次郎 編著、学習の友社、2018年12月)マルクスの思想や理論を現代日本にどう生かしていくのかが、多面的に語られている内容です。全11話。1800円+税。じつは私も第1話「マルクスの生き…

ぶらり、時間散歩 (第1回)

月刊誌『学習の友』の11月号から、「ぶらり、時間散歩」というエッセイの連載をはじめました。お気軽にお読みくださいませ。 第1回「いのち=もっている時間」 「残業って、人権侵害という認識はありますか?」 最近、学習会で時々お話していることです。…

安心して伝えあえる空間を

『学習の友』9月号に、「安心して伝えあえる空間を~憲法21条の実践」という短い文章を書きました。以下です。* * * * * * * * 「日本人には、長い封建主義の習慣から、頭ごなしの強い意見を主張するものがあると、つい『さわらぬ神にたたりなし…

『友』8月号 「楽しい! をあたりまえのスタイルに」

『学習の友』8月号に「楽しい! をあたりまえのスタイルに ~参加者の『個』を大事にする学習会」という文章を書かせていただきました。以下、ご紹介します。学びあう場に、楽しい!を 楽しい! は、いつでも人の行動を引き出すエネルギーになります。楽し…

「職場や労働条件は変えられる」(『友』4月号)

新年度ですね。新しく働きはじめたみなさんに読んでもらいたいと思いながら、『学習の友』4月号に「職場や労働条件は変えられる―労働組合と憲法はその力」という一文を書きました。 若干の加筆を行い、以下に掲載します。(中見出しもブログ用に変えています…

「わかる」ように伝える言葉

『人権21-調査と研究』(おかやま人権研究センター発行)の2017年12月号に以下の文章を書きました。ご紹介します。「わかる」ように伝える言葉 人に伝える、とりわけ「わかる」ように伝わる言葉や論理とはなんだろう、といつも考えています。労働者のみな…

「労働力という商品を大切にしよう」

以下は、岡山県学習協会報「明日の考察」No.359号(9月)に「労働力という商品を大切にしよう」と題して掲載したものです。ご感想・ご意見などお寄せいただければ嬉しいです。【エネルギーをつかうという共通性】 夕方。1日の仕事が終わりました。達成感、…

選挙はなぜ労働組合にとって大切なのか(転載)

『学習の友』7月号に「選挙はなぜ労働組合にとって大切なのか」という文章を書きました。 定期購読の方で、まだお手元に届いていない方も多いと思いますが、選挙まじかなので、ここに転載します。* * * * * * *職場でこそ政治を語りたい 「労働組合が…

『学習の友』3月号に書いたQ&A2問です。

Q。社会を変えるのは無理?大きな流れに一個人が声上げても無意味? そう思ってくれる人が多ければ多いほど、権力をもつ人はシメシメと思うし安泰です。逆に、一人ひとりがコツコツと「不断の努力」をすることほど、怖いことはありません。なぜなら、社会を…

「旅と読書」 『友』10月号へのミニエッセイ

『学習の友』10月号に寄稿したミニエッセイ「旅と読書」です。 「旅がしたい」との思いが頭を支配するのは、たいてい仕事がたてこんでいるとき。知らない土地、目にしたことのない自然や文化、予想もしないような出会い…。日常のなにげない「繰り返し」のな…