『被爆と被曝―放射線に負けずに生きる』
(肥田舜太郎、幻冬舎ルネッサンス新書、2013年2月)を読み終える。
良書だと思います。
多くの人に読んでほしい。
ご存知の人も多いと思いますが、
肥田医師は、広島の被爆者でもあり、
当初から内部被曝の脅威について問題意識をもち、
内部被曝研究と実証の第一線で奮闘されてきた方です。
福島での原発事故以来、
北海道から沖縄まで、全国で300回以上の講演をされ、
「放射能に負けずに生きる具体的提言」
「内部被曝の問題を隠してきた米国と日本政府の責任」
「原発をなくし、核兵器を廃絶するのは私たち世代の責任」
と強く訴えてこられました。
本書の特長は、なんといってもわかりやすいこと。
そして、私たちに「放射線とともに生きる覚悟」を
せまっていることかなと感じます。
スッキリします。覚悟が決まって。負けないぞと。
それだけでなく、歴史を学べます、
生きる意味へのメッセージを受け取れます、
さまざまな励ましがあります。
原発も核兵器もなくさなといけないと、心から思えるし、
もっと勉強しなければと思います。
原爆投下直後に広島で被爆者の治療にあたり、
その後もずっと被爆者に寄り添いながら、
被爆者を支えてきた肥田先生だからこその
説得力と言葉の重さ。
「環境は選べなくても、生き方は選ぶことができます」(25P)
多くの人に、
肥田先生のメッセージを読んでいただきたいと思います。