長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

国防軍、九条の軍事戦略、創造力、憲法、名前、綱領、押しが

最近読み終えた本(装丁なし)。


『「国防軍」ー私の懸念』

(柳澤協二・小池清彦・伊勢崎賢治、かもがわ出版、2013年3月)

かもがわらしい本だが、1冊のほんとしての統一感はイマイチか。

問題提起の性格がつよいかな。

 

 

『憲法九条の軍事戦略』(松竹伸幸、平凡社新書、2013年4月)

タイトルは過激にみえるが、内容はわかりやすく説得的に思える。

さまざまな立場や主張をもつ人たちが、

この問題提起をベースに対話を深めていく必要があるのかもしれない。

先日の朝日新聞世論調査でも、安保条約肯定が81%だった。

憲法と安保のはざまにある国民意識のなかで、

本書のような角度からの接近は、おおいに議論されるべき。

とても勉強になった。

 

 

『憲法の創造力』(木村草太、NHK出版新書、2013年4月)

う~ん、思っていたような本ではなかった。

ときより、?な定義づけや論理展開が。

おもしろかったところもあったけど。

しかし、こうした新書を入口にに多くの人が

憲法を学ぶきっかになるなら、大きな意義があると思う。

 

 

『憲法を学び、活かし、守る』(小沢隆一、学習の友社、2013年4月)

本というより、パンフレットかな(70ページ)。

内容的にも。

「どのような『社会運動』でも、…(略)憲法学習はその活動の

中心に位置づけるべき価値がある」

ほんとうにそうだと思う。

 

 

『名前と人間』(田中克彦、岩波新書、1996年)

固有名詞の考察。

たしかに、名前って、「しるし」としての役割が主であるけれど、

こうやって言語学の立場から深めると、おもしろいなー。

著書の「固有名詞に対する憎悪」という視点が新鮮だった(笑)。

 

 

『綱領教室  第2巻』(志位和夫、新日本出版社、2013年4月)

おもには綱領の世界情勢論部分の解説。

しかし、日本のいち政党の綱領が、

これだけ世界情勢の見方やその変化・原動力について

研究と検討を加えていることに、あらためて驚く。

世界の動きと日本の政治は密接不可分。

 

 

『日本人は、なぜ世界一押しが弱いのか?』(齊藤孝、祥伝社新書、2012年)

とある人から「貸してあげる」と手渡された新書だったが、

残念ながらイマイチ。論拠が弱い。

主観的な決めつけも多いような。

「日本人とは」を論じる場合は、

かなり繊細で注意深く行う必要があると思う。