長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

食といのち、クラゲに、舟を編む


最近読み終えた本。

『食といのち』(辰巳芳子、文藝春秋、2012年)


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映画『天のしずく』を観たあと、速攻で買った1冊。

内容は対談集。

福岡伸一(生物学者)、川嶋みどり(看護師)、

細谷亮太(小児科医)、竹内修一(倫理学者)の4氏と。

 

「食べること」をとおしての、

生命観・文化の問い直し。

深い。


 

 

『私はクラゲになりたい』(チチ松村、河出書房新社、1993年)

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いやー、すばらしい1冊。

クラゲへの限りない尊敬の念と、

底知れぬふかい愛を感じました。

 

クラゲって、飼うのがとても難しいんですね。

いやー、すばらしい。

癒し。

おもしろかった。

 

 


『舟を編む』(三浦しをん、光文社、2011年)

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映画との違いを楽しく味わいながら、

あらためて、言葉というものと誠実に向きあう人びとの

たゆまぬ営みに感銘を受ける。

 

「辞書づくりに取り組み、言葉と本気で向きあうように

なって、私は少し変わった気がする。岸辺はそう思った。

言葉の持つ力。傷つけるためではなく、だれかを守り、

だれかに伝え、だれかとつながりあうための力に自覚的

になってから、自分の心を探り、周囲のひとの気持ちや

考えを注意深く汲み取ろうとするようになった。岸辺は

『大渡海』編纂を通し、言葉という新しい武器を、真実の

意味で手に入れようとしているところだった」(203p)