きのう(20日)は、ソワニエ看護専門学校の4回目の授業。
「働くとは」という講義だったのですが、
読書日記で読んだ辰巳芳子さんの本が良かったので、
大幅に内容を変えて、
「人間にとって“食べること”とは」について、
つっこんで考えてみました。まあ、これも哲学です。
(いちおう最後に「働くこと」についてサワリをしましたが)
「動物と人間の食べることの違いは?」
という質問をじゃんじゃかしていき、学生さんと考えました。
以下、学生さんの感想文です(一部)。
◆私の実家は農家です。小さい頃から田んぼに囲まれて
育ち、農はん期になると手伝いをしていました。やはり、
自分で食べ物を育てていると愛情が芽生えました。そして
何よりもおいしい。食べ物を食べる時、「この食材はどこか
らきたのか。誰がつくってくれたのか」ということを想像して
食べると、ご飯がよりいっそう美味しく感じられます。子ども
たちに農業体験をさせる機会がもっと増えればいいと思う。
◆辰巳芳子さんのスープについては、看護概論でも勉強
しました。自分が看護師になったときは、食事についても
気をつかっていきたい。
◆人間の「食べる」は本当に動物などとくらべて大違いだと
思います。味を楽しみ、食べることで家族やまわりの人たちと
コミュニケーションをとったり、生きているうえで大切なこと
だと思います。
◆普段何気なくしていた食事も、少し掘り下げて考えるだけで、
多くの色を見せ、それに一生をついやす人がいるのを改めて
知りました。また食事も立派な医療だと思うので、看護師を
目指している私は、これからは食事を軽んずることなく生きて
いきたいと思いました。
◆食べるというのは昔から誰もがやっていることで当たり前
だから気づかないことが数多くあるんだなと思いました。
その当たり前のことが出来なくなって初めて知るありがたさを
私は今回の授業で思い知りました。
◆働く意味にはたくさんのことがあるのだと思いました。
社会人の人もいるだけあってたくさんのいい意見が
でて、勉強になった。
◆食事の大切さ、体の状態に合わせた食事をとることの
大切さを学びました。食べないと元気が出ないですし、
よくよく考えることもできません。食事は人間が生きる
源(素)だと思います。私は昔、のどが弱く、何度も手術
しており、固形物をとれない時期が多々ありました。その時
私の母も、私が少しでも食べれるものをと病院の食事で
出る、お米をたいた汁以外に、いつも工夫してあきないよう、
スープを作って持ってきてくれていました。今では、私が
両親によくスープをつくります。私の家族にとっても、スープ
や味噌汁は、欠かせない食べ物です。
◆『食』はたんに食欲をみたすだけのものじゃないと思い
ます。食欲以上に喜びや悲しみ、怒りなどいろいろな感情を
満たしてくれます。また、『食』によっていろいろなことが
わかります。ダイエットをしている人は低カロリーなものを
食べたり、世界での貧富の差、文化などなど・・・。また、
『食』が能力になったり、それによって経済になったりする。
とにかく、『食』はいろいろな意味をもっており、その意味は
人によってそれぞれちがうと思います。
◆食べるということは人間にとって様々な意味もあり、
文化もあるのでなくてはならないものだと思った。そして
看護師にとっては、患者の回復過程を支える大事な
役割もあるため、相手のことを考える力も必要だと思った。
◆1人で朝食や夕食を食べることが多いので、作る料理も
手抜きでバランスが悪いという生活を送っているので、
DVDの辰巳さんの言葉がとても心に刺さった。「自分が
ちゃんと食べないと損する」。今は良くてものちのち体に
不具合が生じてくるので、今何を食べるかが重要だと思った。
思ったように物が食べられない患者さんにとっては、具は
食べられなくても食材の味が染み込んだスープを飲むことで
食を楽しむことができるのだなと学んだ。スープの本を見て
みたいと思った。
◆辰巳さんは、ナイチンゲールの講義にもでてきたので
知っていた。看護と食についてすごくくわしい人だと印象が
ある。DVDでスープについて紹介されていたが、食べる
ことができない人にとって、スープなどを「飲む」という行為は
栄養をとることのできる方法の1つである。自分で摂取できる
ことは人としての喜びの1つだと感じた。看護現場においても
そういう人を眼にすることは多いことと思うので、そのことを
忘れないようにしたい。
◆スープどれも美味しそうでした。きっと心も体も温まりそう
ですね。辰巳さんは全国の子どもたちに「自分の手で育てた
ものを、自分で調理して食べる。そうすることによって心が
豊かになる」ということを教えてらっしゃいましたが、本当に
その通りだと思います。私自身野菜など育てて食べたことが
ありますが、収穫したものを食べたときに、「食べ物」によって
自分は生かされていることをいつも実感します。
◆動物と人間の食べるとは考えてみるとたくさん違いが
あると思いました。人間は食べることは楽しみであり、
ストレス解消などということがあるけれども、動物は
生きるための栄養を補うためじゃないかという意見が
あったが「なるほど!」と思った。食べるっていいですね。
そして、幸せですね。今日の授業も発見あり、学びありの
授業でとてもよかったです。