きょう(1日)の午前中は、ソワニエ看護専門学校での
10回目の授業でした。
読書日記は『女って大変。』
じつは、この日の授業の感想文の半分ぐらいは、
この読書日記の感想でした(苦笑)。
ジャンダーなどの話をしたんですよ。20分ぐらい。はい。
そして、「家事」「育児」「介護」のたいへんさなどなど。
働き続けることの大切さと困難。
みなさん、とても印象に残ったようで・・・。
授業内容は、「社会を見る視点(1)―社会の土台は何か」でした。
まあ、「社会を哲学しよう」ということで、
資本主義ってどんな社会かということを、
やさしく、これ以上ないと思うぐらいやさしく話を
してみましたが、やっぱり「難しかった」という
学生さんもチラホラ。
まあ、社会科学なので、やむを得ないですかね・・・。
「つくる」と「つかう」の間に、「売る(買う)」が入る社会。
商品とは。市場とは。労働者と資本家。
「売る」が第一の目的になってしまう社会からくる「ゆがみ」などなど・・・。
以下、学生さんの感想文です(一部)
◆『女って大変。』という本の紹介をされて、確かに!って
心の中で思いました。仕事、家事、育児などもとても大変
ですが、女同士の関係も大変です(笑)。子どもがいると
自由な時間もなくなっていくし、たいしたことないことで
女同士はゴタゴタになったりって思います。すべてを完璧に
することはできないと思いますので、一つ一つ頑張って
いきたいです。
◆女性は仕事と家庭の両立で本当に大変です。改めて、
私は大変な仕事に就こうとしていると思います。しかし、
私たちの年代が社会で働きたいと強く願うよう変化している
とともに、私たち同年代の男性の女性に対する考え方が
少しずつですが、変わってきているように思います。
消防士が集まる救急シンポジウムでは女性救命士の
活動の研究発表を同性より男性救命士(上司)が熱心に
聞いている様子を見ました。
◆ジェンダーというものによって、女性が社会進出するのが、
阻まれるのは、おかしいと思うし、まだそれがある日本の
社会もおかしいと思う。根本的に「女だから」「男だから」という
偏見や先入観・価値観を変える又は無くすことは大変で
難しいと思うけど、少しずつでも変えていくべきだと感じました。
◆私は「女だから」という言葉が嫌いです。女だからと言わ
れると、女だからの後に続く言葉の多くは否定の言葉です。
「女だから~できないだろう」「女だから~しなければいけない」・・・。
出来るかどうかはやってみなければ分からないと思います。
決めつける前に挑戦できるようになりたいです。
◆私の母は、看護師をしていて、看護学生の時に私を
産んで、1年休学はしましたが、すぐ学生に復学し、私の育児
をしながら、家事と学校を両立していました。自分が社会に
出て働くようになってから、働きながら家事をすることの
大変さを知りました。それにプラスして育児までするとなると、
気が遠くなるような気がします。母はすごいなと、今はすごく
尊敬しています。
◆読書日記を聞いて本当に女性というのは大変だと実感
しました。女性は、家事、育児してあたりまえなのに、男性が
家事・育児をすると「イクメン」とほめられ、ズルいなあと思います。
3歳児神話・・・周りから言われていて、私は子どもが4か月の
時に保育園に入れたのでかわいそうかなと思っていました、
でも友達がたくさんできて家で楽しそうに教えてくれたり、
自らルールを守ったりしてるのを見ると、やっぱり保育園に
早く入れてよかったなと思います。
◆高校生の時に社会的性差や性差別について学んだことが
あるのですが、ジェンダーというものは、本当深く根をはって
いるなと思います。男だからこうだ、とか、女だからこうだとか、
本当にばからしいと思います。
◆今日の授業の中で、『女って大変』の読書日記が一番
印象的でした。女性だからという理由で当たり前のように
子育て・家事・仕事を任せておいて、誰も疑問に思ってい
ませんが、本当はそこを一番に考え、家事も子育ても
家族共通の課題であるという認識をもつことが、幸せな
生活を送る近道だと思いました。
◆女性にとって、家事は大きな負担、というのはよく
わかります。自分は、妻と分担制を取っていますが、
これが2倍になったと考えると、とても大変だと思います。
しかも、女性の方が体力少ないのに。資本主義社会の
日本において、優秀な女性労働力の発露のためにも、
こういった仕組み自体が、社会的に変化していくと、日本
という国がもっと良い国になっていくと思います。
◆お母さんって本当にすごい!!! このクラスにも
育児と両立しながら、学生生活を送っているママさん
たちが数名いますが、本当尊敬します。子どもとの時間、
勉強の時間、家事の時間。自分の時間なんて。。。あまり
ないことだろう。。。女性であること、母親であることって
大変。シングルマザー、女性がもっともっとすごしやすい
社会になっていますように!!!
私は、社会の中、資本主義の中にいるのにも関わらず、
社会や、資本主義とゆう言葉を聞くとしんどくなります。
資本主義社会があるから、各企業が競い合って経済が
潤っているのかもしれませんが、一部の富裕層がいい
思いをする社会。これは、仕方がないで片づけられる
問題ではないと思います。格差がなるべき少ない社会に
なっていきますように。
◆たしかにお金は大切です。お金がなければ今の世界で
ちゃんとした衣食住できないし・・・。しかし、利益、利益と
いっていたら、その裏で苦しむ人が出てくるし、人間を
尊重できるような世界ではなくなると思います。利益と
思いやりのつり合いがうまくとれればいいけど、やはり、
他人より自分のことが大切・・・、利益をとってしまう人が
多いと思います。
◆介護で病院で働いていると、検査をあまり意味もなく、
CTなど撮影をしていた記憶がある。病院として経営とし
ては正しいのだと思うし、病院は倒産寸前から建て直して
途中だったのでやむ得ないと思うが、資本主義に振り回
されていると思う。
◆人間は機械のように壊れたら直すことができない。
なのに、今の世の中は人間を限界まで使って、壊れたら
すぐに取り換えていく。働かずになまけるのは問題だが、
壊し続ける会社がたくさんあるという事実も知ってほしい。
人間が十分に働ける職場環境を作るのも社会の役目
なのにそのあたりを軽視している日本はおかしい。
◆「うる」が第一の目的になって、人びとのしあわせの
ためが2次的になってしまうのは悲しいことだと思いました。
「売れる」ということは、みんながそれを必要とし、その
ためにしあわせになれるべきものであるという社会で
あってほしいと思いました。
◆資本家は利益ばかりを求めた市場原理主義になりがち
な社会らしい。ただ先生も言っていたように、医療や教育の
場が儲け主義になった場合、恐い社会になると思いました。
出来れば消費者の利益を一番に考えることができれば
良いなぁ・・・と感じました。