きょう(10日)の夜は、
第86期岡山労働学校「超入門! 資本論教室」の
入学式でした。26名が参加。
今期の入学式は、ミニ第1講義と
偏愛マップ交流会の2本柱。
開校のあいさつのあと、労働学校の説明、
そして、
ふだんやっている「ワンポイント講座」の見本を
M坂くんが15分間で。
続いて、ミニ第1講義「なんで『資本論』?」。
わたし(長久)講師で、30分間の導入話でした。
マルクスも「資本論」も、“熱い”です。
そして、「誰のために」が鮮明です。
それを伝えていくのが、ぼくの役割ですね。
【以下、ミニ講義の概要】
一。『資本論』って、どんな本?
1。まず『資本論』の実物を・・・
2。著者は・・・カール・マルクス(1818~1883)
◇19世紀、ヨーロッパに生きたドイツ出身の革命家
◇マルクスが『資本論』を書いた動機(第2・第3講義でも)
3。いま、なぜ『資本論』なのか?
◇アベノミクス、ブラック企業、雇用・労働不安、
日本社会のさまざまな矛盾・・・
◇「経済現象」をただ追っていくだけでは、
従順的適応、ふりまわされることも。
「ありのままの諸事実を知っていることが必要である
といっても、たとえば、仕事がきつい、賃金が低い、
物価が高いといった労働者の苦しみなどを、ただ
“なま”のままでならべたててみても、それ自体では、
そういうありのままの諸事実(現象)の正体(本質)、
いいかえればそれらがひきおこされる根源(ほんとう
の原因)があきらかにならない、したがって、それを
変えたり、なくしたりしていく道がみいだせない、とい
うことです」
(金子ハルオ『経済学(上)』、新日本新書、1968年)
*ものごとには、かならず「原因」があって「結果」がある。
でも見誤りやすい。
*資本論は、私たちの社会の「しくみ」「動き方」「矛盾」の
根本を明らかにした
*初版は1867年… なぜこんなに古い本が、
21世紀にも読まれているのか。
二。86期「超入門! 資本論教室」
1。超入門! という意味
◇資本論のエッセンスをギュッと学ぶ
◇この教室で学んだだけで、資本論を
読んだ気にはけっしてならないでください。
◇でも、すぐに『資本論』となっても、砕け散る可能性が高いです。
*さまざまなトレーニングが必要な「山」です。
2。テキストについて
◇『理論劇画マルクス資本論』
(原作:門井文雄、構成・解説:紙屋高雪、
協力:石川康宏、かもがわ出版)
3。カリキュラムについての説明(チラシ参照)
さいごに:労働学校で『資本論』を学ぶことの意味
「理解を助けあう」「集団で山に登る」
「受けとめ方から学びあう」
以上。
ミニ第1講義終了後は、
岡山労働学校お得意の交流企画へ。
これまで何回もやってきて試されずみの
「偏愛マップ交流会」でした。
わいわいわいわいと約1時間。
教室、暑いし。熱気、すごいし。
さいごに、「入学式にとりあえず参加」の人への
「受講の訴え」を受講生Iくんから。
そして86期の運営委員紹介。
21時前にはすべて終了し、
なごみ(有志参加のご飯交流会)へ。
こちらも、わいわいわいと22時まで。
木曜日の恒例スタイル、始まりましたね。
今期もどんなドラマが生まれるのか、楽しみです。
86期岡山労働学校「超入門! 資本論教室」は、
毎週木曜日、12月中旬まで、
岡山市勤労者福祉センターで開催しています。
以下、本日のミニ講義の感想文を少しだけ。
「来週からが楽しみです。今の世の中の構造が
知りたいです。今日家に帰り、『資本論』の
マンガを読むのが楽しみです」
「因果を見抜けるようになりたいと改めて思いました。
『みぬく力、ここに。』という今回のキャッチフレーズが
改めてぐっときました。かっこいい」
「『資本論』しっかり学びたいと思ってます!!全ての
カリキュラムに参加するのが前提ですが・・・」
「『集団で山に登る』というのがいい。今の日本の
経済を深くつかむためにも学びたいと思います」