読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

マルクスの実践と学問―『資本論』への道

労働学校

きのう(24日)の夜は、
第86期岡山労働学校「超入門! 資本論教室」の
第3講義でした。雨の中、13名参加。すごい(と思った)。

 

テーマは「『資本論』への道―マルクスの学問スタイル」。

こういうテーマで話すの初めてで、

自分自身もすごく身になりました。いやー、おもしろかったです。

あんまり細かい話をしてもイカンので、

ポイントを強調するような話をしたつもりですが、さて。

 

 f:id:benkaku:20131024203200j:plain

グループ討論のようすです。

 

 

【以下、第3講義の概要です】

 

はじめに:今日のポイント

①『資本論』は、ぼう大な経済学の研究の積み重ねの上に、生まれた。

②マルクスの極貧生活を支えたエンゲルスの経済支援

③マルクスとエンゲルスの「立場性」―変革の立場にたつ学問だからこそ

 

一。マルクスの経済学研究の歩み

1。エンゲルスの論文『国民経済学批判大綱』からの刺激

  ◇それまで資本主義経済や社会のあり方を、歴史的にみれていなかた古典派経済学

  ◇マルクスは、エンゲルスの論文をきっかけに、猛烈に経済学の研究をすすめる

 

 2。マルクスとエンゲルスとの交流が開始されたパリでの経済学研究

  ◇『パリ・ノート』(1844年)

  ◇最初の経済学の著書『経済学・哲学手稿』を1844年8月に書き終える

  ◇エンゲルスの『イギリスにおける労働者階級の状態』の手法から学ぶ

   *理論的な展開と事実の集大成での実証とが折り重なって

 

 3。1840年代後半の研究

◇『ブリュッセル・ノート』

  ◇『マンチェスター・ノート』

  ◇その後、ヨーロッパの革命運動が勃発(1848年~)

   *経済学の研究は一時中断

 

 4。マルクス、ロンドンへの亡命(1849年8月~)。エンゲルスも11月に。

  ◇革命の敗北を受け

*きたるべき次の革命をより根本的に準備するためにも、

資本主義社会の運動法則を全面的に明らかにする

必要があることを、いっそう切実に痛感した。

  ◇経済学研究には絶好の条件が整っていたロンドン

   *世界最大の、もっとも資本主義が発達したイギリスの首都

*大英博物館の付属図書館。

   *ロンドンで経済学研究を再開したのが1850年9月、

『資本論』の第1巻が公刊されたのが1867年9月。

17年間も要する「途方もない大仕事」だった…!

 

二。ロンドンへ拠点を移す―マルクスの生活を支えたエンゲルス

 1。マルクスの経済学研究最大の障壁のひとつは「生活費問題」

◇マルクスが自分自身で生計の道をたてながら、

片手間で研究を行っていくことは、研究の規模や

性格からいって、不可能だった。

  ◇エンゲルスの決断―マルクスへの経済的援助

   *あんなに嫌がっていた父親の商会(工場経営)の社員となる

   *なにより、エンゲルスからの19年間にわたる経済援助が、

マルクス一家の生活を救い、支えていたということ。

これなにし、『資本論』は完成していなかったと言ってもいい。

 

 2。エンゲルスの献身的援助

・・・マルクスの仕事の意義を誰よりも理解していたから

   *エンゲルスは、マルクスの経済学研究の、事実上ただ一人の相談相手

   *20年間の往復書簡は1344通

 

  ◇エンゲルスも、偉大な仕事をたくさんした人

   *『反デューリング論』『空想から科学へ』『フォイエルバッハ論』など、

科学的社会主義の理論的基礎の重要な著書を書いた人。

 

三。マルクスの闘病生活

 1。マルクスは青年期は、たくましい体格の元気な青年だった

 

 2。中年以降の健康障害―背景には貧困と激烈な研究生活

  ◇マルクスの健康問題が研究の障害になり始めるのは1858年以降

  ◇直接の死因(1883年3月14日没)となったのが、慢性気管支炎とその合併症

  ◇自己の健康についても科学的見地を貫くーエンゲルスの忠告と激励も

    【余談】活動家にとっての健康問題について

 

 

四。革命運動と平行しながらの『資本論』執筆

 1。マルクスは、つねに革命家であった

  ◇20歳代なかばで社会変革の立場にたったマルクス

   *「変革者」であり続けたことが、彼の研究の動機や問題意識、

その視野を広げ深めたことは、まちがいのないこと。

実践と理論の結合。立場性。

 

 2。2つの特徴的な革命的実践の時期

  【1848年~1849年のヨーロッパ革命の時期】

  【1864年~1872年の第1インタナショナルの時期】

 

さいごに:『資本論』のめざしたもの

 

 

 

以上。

 

 

感想文を少し。

 

◆エンゲルスの友情・・・素晴らしすぎます!! 嫌だった

仕事をしてまでマルクスに仕送りをして、資本論を完成

させるサポートをしていたのですから。まず、マルクスの

人となりを学んでから講義に入ると、「これだけ費やして

完成させたのだから、しっかり資本論の内容学ばなきゃ!」

って気になりますね。

 

◆マルクスの悪筆もワープロがあれば解決できた!

エンゲルス、イェニーたちの献身なくして、マルクスの

偉業はなし得なかった! 『資本論』完成のために、

マルクスはまさに骨と身、魂を削ったのだろう。

 

◆前回よりマルクスに親しみを感じました。【前回】天才

少年マルクス→【今回】現実を変えるために苦労して

学問を探求する熱い人。

 

◆まさに「ノートの鬼!」。ノートを取ることは大事だと、

改めて。おおちゃくな自分を少し反省。マルクスは研究者

である前に活動家だということがとても納得。自分の

健康を最近より気をつけるようにしている。が、すぐには

改善されない。「活動家の健康問題は運動に影響する」は、

耳がイタイっす。

 

◆常に変革の立場でものごとを考えて研究・学習をしていた、

そしてなにより運動をモーレツにしていたマルクス。でも

字が汚かったりする所が少し人間くさくて安心しました(笑)。

私も変革の立場にたって学習していきたい。

 

◆やっぱり活動家は、実践と理論をすすめていかなくては

いけないのだ! と改めて思う。私も、もっと平和運動に

関係する本を読むべし!

 

 

来週からはいよいよ『資本論』の
中身に入っていきます!