いままでも何回か目を通して、
刺激を受けてきた本。整理についての考え方のね。
あらためて、自分のためのメモ。
『佐藤可士和の超整理術』(日経ビジネス文庫2011年) より
「僕は整理という行為を、ものすごくポジティブに捉えています。それは、整理を徹底することで、仕事の環境が格段に快適になるからです」(12P)
「情報の氾濫する今日では、よほど鋭いメッセージでもなければ、消費者の心には届かないでしょう」(32P)
「メッセージを相手に伝えるというのは、本当に難しいことです。伝わっているはず、と自分では思っていても、実際には伝わっていないことのほうがはるかに多いもの。全体の半分くらい伝わればいいほうで、100%わかってもらうのは至難の業といっていいでしょう。
これはやはり、伝えたいことを整理するのが大変だからだと思うのです。何が大事なのか。どうやったらうまく伝えることができるのか。僕は広告やシンボルマーク、商品などのデザインを通してそれを表現しようとしているわけですが、実は、言葉の力というのも大変大きいのです。もちろん、言葉にできないものをビジュアルで表現しているのですが、言葉で作品(=考え方)を説明するということも非常に大切です」(38P)
「おそらく、仕事を優先するあまり、机周りの整理は後回しになってしまうのでしょう。でも、それでは順番が逆なのです。まず、仕事をする場所をすっきりさせることが、仕事の効率をアップさせることにつながるのです。
ですから、“空間”の整理術は、年末の大掃除のような義務感や、しようがないという気持ちで取り組むのはおすすめしません。整理することは、仕事の精度アップに直結する―こうしたポジティブな目的のもとに、積極的な気持ちで取り組んでください」(72P)
「『机は何のための場所なのか?』 そう、作業する場所です。物置でも倉庫でもありません。ですから、基本的には何も載せないことが理想なのです」(88P)
「広告を発信する側としては、伝えたいことはたくさんあって、一般の人たちも当然注目してくれるものと思い込みがちです。ところが、受け手側というのは、発信者側のそんな思いなど、ほとんど意に介していません。なぜなら、日常生活のなかでは、自分の身の回りの出来事や問題で精一杯になっているからです。人は自分の心にバリアを張っていて、無意識のうちに外部情報を遮断しています。ですから、伝えたい情報を相当きちんと整理したうえで、筋道を立てて戦略的に伝えることを考えないと、受け手側のバリアを破って入り込むことはできないのです」(117P)
「整理して新しい視点を見つけるということは、それまで見えていなかったものが見えてきて、視界がクリアになるということ」(218P)