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長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

連載「チラシ・ニュースづくりの基礎知識」(3)

ブログ連載

第3回「チラシデザイン・レイアウトの基礎(1)―読む流れを知る」

 

【伝えたいからこそ、滑らかに】

 

 くどいようですが、チラシは、「読まれる」ことがもっとも難しい

課題であり、チラシを手にとった瞬間、見た瞬間の「導入」が

いちばん大事です。受け手はまったく遠慮がありません。

見た瞬間に「読むべきチラシではない」と思えば、まったく

読まないのです。だから、チラシは「導入部」がとても重要な要素

になってきます。

 そのためには、読むための滑(なめ)らかなメッセージを、

デザインやレイアウトによって整えなくてはいけません。滑らか、

というのは、「読む流れ」をつくる、ということです。レイアウトで

それを上手につくってやることが大事です。

 読む流れは、基本的には「アイキャッチャー→キャッチコピー

→見出し→内容や概要説明→主催者など」となります。そうした

流れを頭に入れながら、「絵」「文字」「空白」を配置していきます。

たまにみられるチラシのつくり方として、日時をやたらに大きく

目立たせようとするチラシがありますが、ほとんど意味があり

ません。受け手が手にとってまず判断するのは日時ではなく、

「このチラシは読むに値するものかどうか」です。最初がかんじん

です。

 「読む流れをつくる」=滑らかなメッセージがなぜ必要かと

いえば、伝えたいことがあるからです。伝えたいことがあるから、

読む人に最大限の配慮をし、「読みやすいチラシ」をつくるのです。

 

 レイアウトの役割は、混沌とした情報に、秩序をあたえるため

です。秩序とは、ルールといってもいいかもしれません。人間の

視覚の誘因性を考慮して、これまで積み上げられてきたチラシ

レイアウトの基本をおさえ、「読みやすいチラシ」をつくっていき

たいものです。それは、「見る人への思いやり」です。

 ごくたまに、「字」だけのチラシがあります。さらにその字もまっ

たくインパクトがないというか、大きさも配列も無秩序で、ようするに

「目の落としどころ」がないのです。どこから読んでいいのかわから

ない。そういうチラシは、まず読まれません。

 

【まず、人の目をひくために】

 

 受け手の目を瞬時にとらえる役割をもつものを、「アイキャッ

チャー」といいます。それは一般的には絵(イラストや写真)が

その役割を担います。文字がアイキャッチャーの役割をする

ときもありますが(強力なキャッチコピーなどで)、それはかなり

の熟練が必要です。

アイキャッチャーは、受け手の目をとらえ、即座に情報や

具体的メージを受け手に伝え、「文字」へと誘導していくものです。

チラシの重要な位置におかれ、そのすぐ近くにキャッチコピーが

くるのが一般的です(キャッチコピーについては、次回お話します)。

 

 たとえば、講演会のチラシをつくるとします。講師が決まっている

ならば、できうるかぎり、講師の写真を載せます。チラシを見た

ときに、まず受け手の目をとらえるのは、その講師の写真です。

 とくに、受け手の目をとらえるのは「人」です。もちろん、内容に

関わりのない「人」をチラシで使ってはいけませんが、イラスト

よりも「リアルな個人」が登場するチラシやニュースは目につき

やすく、読まれる可能性を大きくひらきます。

 2年前に倉敷で開催した「全国学習交流集会in倉敷」のチラシ

も、岡田しおりさんのイラストが、集会のイメージを伝える役割、

企画の雰囲気を伝える大きな役割を果たしました。イラストも、

できうるかぎり、その企画のイメージを伝えるものをつかって

いきたいものです。

 

 チラシをつくるときには、受け手がまずいちばん初めに目を

落とす場所を予想し、そこから「読む流れ」をレイアウトできちん

とつくってあげること。そうすれば、受け手はスムーズにこちらが

伝えたい情報に入っていくことができます。

 前回と結論は共通しますが、「読む人への最大限の配慮」。

これがチラシづくりのベースになります。

 

 

(イラスト図:『レイアウトザイン』(南雲治嘉、グラフィック社、2009年)より)

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