読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

連載「チラシ・ニュースづくりの基礎知識」(5)

第5回「チラシデザイン・レイアウトの基礎(3)―バランス力」

 

【つめこみすぎない】

 

チラシづくりの最後の回です。全体の構成・レイアウトについてです。

 

「送り手」としては、1枚のチラシにより多くの情報を

入れたいと思うのが一般的な傾向です。

そのほうが、「受け手」にたくさんのことを知ってもらい、

受け手を動かすことにつながると思うからです。

 

しかし、情報がめいっぱいのチラシ(「埋め尽くし」と言います)は、

読まれません。敬遠されます。

とくに、字がびっしりのチラシは、受け手に圧力をあたえ、

まず読まれないと思っていいでしょう。

レイアウトの自由度にも制限がかかってしまいます。

情報、とくに字をつめこみすぎないこと。

これがチラシづくりで大事なポイントのひとつです。

 

何度も繰り返しますが、チラシを読むには

たとえ1分といえども、時間が必要です。

字が多いチラシは、それが3分になり、5分になってしまいます。

受け手には、「重い」という印象を最初にあたえてしまいます。

「重い」チラシは敬遠されます。

チラシはテンポよく読め、必要な情報を得たい。

これが受け手の欲求です。

いろいろ書き込みたいという思いは痛いほどわかりますが、

大胆な「しぼりこみ」は必須です。

 

【日常的にチラシづくりの目をきたえる】

 

空白(ホワイトスペース)をしっかりつくることも大事です。

空白は、余りの空間などではなく、

デザイン上の必要不可欠の空間です。

ホワイトスペースがないと、美的効果が阻害されます。

視覚誘導もしづらくなるのです。何より読みづらい。

見る人に心理的な余裕をあたえるのが、ホワイトスペースです。

ホワイトスペースを美しくつくる力は、

レイアウト技量のひとつの重要なポイントです。

 

罫線は、メリハリをつけたり、全体を引きしめるときに使います。

囲みは多用禁物です。ひとつのチラシ1面に

2つから3つぐらいまでにしましょう。

 

チラシの構成力は、バランス力でもあります。

その技術を磨くには、経験の蓄積もありますが、

ふだんからプロのチラシをみて目を鍛えておくことが必要です。

新聞の広告やチラシ、雑誌なども「デザイン」「レイアウト」の

意識をもって読むくせをつけましょう。

 

すぐれた文化や芸術に日常不断に接することも大事です。

チラシづくりの訓練は、いいアイデアやレイアウトを真似てみる、

ところから始まると思います。

 

・・・

 

以上、5回にわたって、「チラシづくり」の基本的な

考えやポイントを述べてきました。

つねに「受け手」の側にたち、誠意をもって「つくりこむ」。

それがチラシづくりのいちばん大事な姿勢です。

そして、くりかえしくりかえしの訓練のなかで、

鍛えられるのが、「チラシづくりの力」です。がんばりましょう。

 

次回からは、「ニュースづくりの基礎知識」に入っていきたいと思います。

 f:id:benkaku:20140217121910j:plain

(イラスト図:『レイアウトデザイン』(南雲治嘉、グラフィック社、2009年)より)