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長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

佐貫浩「安倍教育改革の道徳観と人間像」よりメモ

メモ

『前衛』5月号より

 

佐貫浩論文「安倍教育改革の道徳観と人間像」

からの私的メモ。

 

 

「いつも、社会秩序の乱れや非行の強まりが理由にされて、

道徳教育の必要が持ち出されてきた。今日もまた、いじめや

校内暴力、時として発生する青少年の凶悪犯罪などを材料

に、道徳教育の強化を求める声が高まっている。そのとき

人々は、道徳性の課題は子どもの心の中、人格の中にある

と考え、したがって道徳教育とは、個人の考えや規範意識に

働きかけることであると考えてしまう。しかしこの一見自明な

常識をこそ疑ってみる必要がある」

 

「道徳性は、まず第一に人々が取り結ぶ社会関係の中に

存在している。だから現代の青少年の道徳性の内容や質を

規定するのは、彼らを取り囲む日々の生活そのものである

という点を冷静に見ておかなければならない」

 

「道徳性とは他者との関係を取り結ぶ際の価値意識や方法

に関わる事柄であるからである」

 

「その時代の人間の道徳性をマクロレベルで決定する大きな

力が、その場(生活空間、行動空間、制度空間)に組み込ま

れた支配的なメッセージ、規範にある」

 

「社会の規範が個人に内面化されていく。だから、道徳規範の

変容や崩壊の原因は、大局的には、個人の側にではなく、

社会の側にこそあるべきであろう」

 

「道徳性とは、現実とたえず格闘することによって、何が自分の

取るべき態度(正義)であるのかを、他者との根源的共同性の

実現―ともに生きるということ―という土台の上で、反省的に

吟味し続ける力量であろう」