長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

この出張中に読んだ本

北海道での講演仕事を無事に終え、
岡山に帰ってきました。


ほんとうはアリストテレスの小難しい本をカバンに詰め込んでいたのだけれど、途中で「いちど読み終えていた本」だったことが判明。ところどころ本屋に立ち寄り補給しながらの行程でありました。

『ナニカアル』(桐野夏生、新潮文庫、2012年)。
小説という手法を駆使し、作家・林芙美子の謎めいた部分に光をあてる。ぐいぐい読ませる。日本の戦中、作家がこのように戦場ルポに駆り出されているとは知らなかった。桐野夏生の着想と筆力に脱帽です。

『ブラック企業のない社会へー教育・福祉・医療・企業にできること』(岩波ブックレット、2014年7月)。
各分野の問題意識をもった人たちが、「ブラック企業をなくす」ために、横断的に問題と解決案を語る。よいです。

『「空き家」が蝕む日本』(長嶋修、ポプラ新書、2014年7月)。
空き家率がどんどん高くなっている日本。その構造的問題と改善策を提示する。なかなか勉強になりました。

『アートで平和をつくるー沖縄・佐喜眞美術館の軌跡』(佐喜眞道夫、岩波ブックレット、2014年7月)。
普天間基地にすぐ隣接する佐喜眞美術館は1度訪れたことがあるが、こうした館長の思いや苦労は知らなかった。ぜひもう1度行ってみたい。

『世界史読書案内』(津野田興一、岩波ジュニア新書、2010年)。
高校の世界史教諭さんが、世界史を学ぶための入門編的読書案内を。世界史を学ぶ楽しさや意味が伝わってくる。読みたい本たくさん。しかし、時間がいくらあっても足りないのである。

そして石田衣良さんの短編集『再生』(角川文庫、2012年)があと数十ページで読み終わる予定。ふむ。