長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

核ZERO講座第3講義 心の傷

19日(木)の、岡山県学習協
「核ZERO講座」第3講義の報告です。

テーマは、「ヒバクシャ 心の傷を追って」
ということで、16名の参加でした。
講義後、グループに分かれて感想交流をしました。

講義内容の項目を紹介します。
*『夕凪の街、桜の国』より
*被爆者の「心の傷」を具体的にみる
 (1)記憶の欠損―見ているのに、見ていない
 (2)罪意識、自責感、自己否定、後悔・・・
 (3)感情麻痺、人間性の喪失-自己査定
 (4)いまなお続く、引き戻らされ体験
 (5)あきらめきれない
 (6)死別の悲しみ(悲嘆)
 (7)原爆症の恐怖
 (8)サイレント・マジョリティ
*人間をとりもどす―被爆者の苦悩と生き方
*被爆者の生きる支えはなんだったか
*被爆者・渡辺千恵子さんの生涯から
*合唱組曲『平和の旅』を4曲目から


以下、参加者の感想文です(一部)。


■被爆者ひとりひとりの証言には胸がつまる思い。
二度と絶対にこの惨禍を繰り返してはならないと痛感。

■語ってくれる被爆者の人たち、まだ語ることが
できずに心を痛めている被爆者の人たちの
ことを考えると何も言えません。悲しすぎて、
本当に・・・何も書けないです。

■本日の内容は、言葉にできません。多くの被爆
証言は、苦しみながら、つらい想いをしながら「伝え
ていかなければ」と決意し残してくれた被爆者の
想い!! 体験していない私たちが、1つひとつ、
この証言をくみとって、次世代に引きつがなければと
思います。

■今日も後半しか聞けませんでしたが、被爆者の
方の声をたくさん集めてくださってありがとうござ
います。被爆したことで差別を受けた方が多くおら
れたのが、心が痛いです。差別が2世・3世と続い
ていて、今でも傷ついている方がたくさんいる事を
自分は知らずに生きてきました。被爆者の方々の
心の傷が少しでも救えるのなら、がんばって学習
を通して学び、行動に移していきたいと思います。

■被爆体験を話してもらう際に、当日のことがよみ
がえる苦しい気持ちを押さえながら話してもらって
いたことを、少し軽くとらえていたような気がした。
感情的に核兵器廃絶を訴えるだけでなく、人間を
否定するものとして、原爆の本質をとらえなおして、
運動の力にしていきたい。

■自分には、全く罪がないのに、「申し訳ない」と
思いながら亡くなっていくのは、とても悲惨だと思い
ました。被爆体験を語るたびに傷口を広げていって
いたという事を、心に留めておかなければ、安易に
聴いてはいけないと思いました。それを運動につな
げていった人々のたくましさ人間の強さも知りました。

■いちばん聞くのがつらくなる講義でした。「助けて
という声を見捨てて逃げた」「たおれている人の上を
踏んで逃げた」と、自分が被爆した以上に見捨てた
罪のことがえんえんと続いていたので・・・。渡辺さん
が核兵器をなくす運動が生きていく力になっていった
話は感動しました。でも、罪の意識を背負って、被爆
のことを胸にしまったまま、話すことなく亡くなられた
方もたくさんいるのだと思うと、いま話してくださる
被爆者の方の話を重みを感じます。