長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

お昼休み講座4回目 賃金とはなにか 

きょう(9日)のお昼は、
倉敷医療生協労組の
「お昼休み!ろうどうくみあい入門講座」の4回目。
テーマは「賃金とはなにか」でした。
会場は医療生協会館。

*必要な生活費にやたらとお金がかかるのが日本社会。
*おおかたの人は、働いて所得を得る。そのパターンは。
*現在8割ほどの人が「雇われて働き、賃金を得て、生活する」。
*非正規労働者の増大、異常に低い賃金に。
*労働者は労働条件をひとりでは交渉できない。労働組合が不可欠。

*賃金は、働いた結果にたいして支払われるように「見える」。
*実際の賃金形態が、賃金の本質を隠している。
*労働は売れない。労働者は労働力を時間決めで売っている。
*労働力とは体にそなわっている精神的・肉体的・知的エネルギーのこと。
*労働力商品を売り続けて生活。つまり労働力商品を再生産し続ける生活。
*労働力の再生産とは??

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*労働力商品の再生産・・・そのために必要な費用はいくら??
*憲法25条の「健康で文化的な生活」の視点で考える。ゆとり。
*賃金の本質は、労働力商品の人間らしい(ゆとりある)再生産費。

*労働組合の賃上げのたたかいの基本。
*生計費原則にたって、具体的に、生活実感にそくして考える。
*底上げが大事。最低賃金の大幅引き上げ。岡山の最低賃金は735円。
*同一労働同一賃金・均等待遇をめざす。
*成果主義賃金とたたかう。
*社会保障や税金からの視点(賃金額だけを見ていては不十分)
*賃金-社会保険料-税金+社会保障

*いま、賃上げすることが日本経済回復への道。
*とくに「生活がカツカツ」の人の賃上げ。ゆとり。消費の拡大に直結。
*政府の積極的な財政出動も必要。『経済政策で人は死ぬか?』参照。
*プラスの循環にもっていく。
*他産業と比較しても低い医療・介護・福祉労働者の賃金
*国の政策・制度を変える。診療報酬・介護報酬を改善させるたたかいを。

などがおもなポイント。


何人かの感想文です。

■生活のため労働力を売り続けているが、労働力商品の
再生産に必要な費用ではないし残業も多い状況です。
ゆとりある生活を送れていない。非正規の人が増え
子どもたちの世代が不安で心配。最低賃金の引き上げ
要求をしていかなければいけない。ひとりでは闘えない
ので労働組合をともにたたかっていく。

■社会人2年目になって、生活が苦しくなった。…この
余裕のない状態では、とても労働力の再生産をずっと
続けてはいけないと思った。そのためにも税負担の
軽減や適正な賃上げを要求するのは自然なことであると
感じた。

■賃金額だけでなく、社会保障や税金からの視点も
大切だと知りました。

■国の経済政策が国民の健康を左右する、というのは
本当にその通りだと思いますが、認識されていない
のが現状ではないかと思います。もっと学習しないと
いけないと思いました。