長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

労働者の社会的な力を束ねるナショナルセンター

今日(24日)の夜は、
全労連わくわく初級講座(通信教育)の
岡山県の閉校式で「未来をひらくナショナルセンター」という
テーマで講義をさせてもらいます。

まあ、基本テキストの第5章部分なんですが、
その部分は参加者の方は読んでいるし、
読めばだいたいわかるので、
テキストにはない話をしようかと思っています。

まあ当然のことなんですが、
「全労連運動をやろう、やりたい」と思って
労働組合に入る労働者はいないわけです。
まずは自分(たち)の身近な要求から出発します。
あるいはたまたま職場に労働組合があったとか。

つまり労働組合の活動も、最初は部分的認識から
はじまるわけです。あたりまえのことですが。

そこから、「今の職場の大変さ、生活の大変さ」は
地域や産業、国や政治・法律、あるいは国際関係、
などとつながっていて、そこを変えていくことなにし、
職場や生活のありようも改善されない、
ということを学習や実践経験のなかから
認識を発展させていくわけです。

資本は社会的な力をもっていますから、
個別の労働者に対する強い力だけでなく、
社会や政治に多大なる影響力をもち、
資本の利益のために社会や政治を動かしていきます。
日本の財界などを見れば一目瞭然です。
政治を企業献金で買収し、政府の会議に役員を送り込んで、
政策決定に深く関与しているわけです。

したがって、労働者も社会的な力で対抗しなければ、
たたかえないわけです。
労働者のもつ社会的な力は、よく言われるように、
「数」しかないわけです。
その数の力を産業別、地域や全国で
要求にもとづいて結びつけることなしに、資本には対抗できません。
いまは国際連帯もとても重要になっています。
まさに「万国の労働者よ、団結せよ!」なわけです。

その社会的な力をたばね発揮する組織が、
労働組合のナショナルセンター、というわけです。
しかしこれは学習しなければ見えてきません。

どうしても職場や単位労働組合の活動がたいへんだと、
地域的活動やナショナルセンターへの結集などは、
「わかるけど人もいないし難しい」となってしまいがちです。
でも労働者の唯一の力は結びついた数の力なわけですから、
職場のなかだけで活動していては、
はっきり言って負けはみえています。勝てないんです。
だから、外へ外へ、団結と連帯を広げていく活動を
目的意識的に追求しなければいけないのだと思います。


・・・とまあ、こんなような話から
入っていこうと思います。
わくわく講座の取り組みが、職場での学習運動の
発火点となって、学びあう運動文化へ発展していく
ことを期待しております。