出たのは知ってたので、岡山平和書房さんに
また注文しなきゃなーと思っていたら、
勝手にきのう届きました(笑)。よくわかっていらっしゃる。
かゆいところに手が届く民主書店がある幸せです。
小学館より発売されたばかり。
いや、2巻は正直かなり重くて、
読むのがしんどかったんですが、
3巻はそこまで感じなく読めました。
この巻の焦点は、やはり後半の「扶養照会」でしょうね。
生活保護を申請しにきた人に対して、
「誰か援助できる親族はいませんか」という、あれです。
福祉事務所は可能な限り親族に連絡をとり、支援を求める。
漫画では、この制度(決まり)の矛盾を
とてもていねいに描いています(読んでください)。
「扶養照会」自体がやはりおかしい。
「親族で困った人間がいれば助けるのは当然」という
社会的規範が根強くある日本社会です。
でも、ヨーロッパ先進国では18歳未満の子どもに対する
親の扶養義務があるだけで、
日本のように3親等までの扶養義務が求められるのは、
やはり疑問といわざるをえません。
よく指摘されるように、
長いこと会っていない親や兄弟、子どもに
生活援助してほしいと福祉事務所から連絡が
いくとなれば、誰しも申請に二の足を踏むのは当然です。
関係が悪い場合はなおさら難しい。
漫画もそうした点はよく描いていますので、
議論の素材になればと思います。
この巻も、主人公えみるの等身大性が
いい味だしてます。