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長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

「まさに日本国憲法の実践だな」と。

労働学校

こちらも報告が遅れましたが、
5月19日(木)の90期岡山労働学校
「こんな人に会っちゃった教室」第6講義のご報告です。

テーマは、「子どもの根っこを育てる!~私たちの保育実践」です。
講師は、
もみの木保育園園長の森田幸子さんでした。
参加は20名でした。

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森田園長の話がききたい! ということで、
単発参加の方もたくさんでした。

保育を語ろうと思えば、教育、歴史、人間の本質、
社会のあり方を語らねば片手落ち…。
そんな森田園長のお話でした。
話があちこちいくのはそれだけ問題意識が
広いということ…でしょうね(笑)。
みなさん、新しいもみの木保育園の写真に驚愕でした。
あれだけ豊かな環境がある保育園、全国的にも
そんなにないですよね。

以下、講義の概要です。

【さくらさくらんぼの保育に出会うまで】
 この春、岡山市の認可保育園となったもみの木保育園。
その原点は、森田園長が出会った「さくらさくらんぼ保
育」(創始者斉藤公子)でした。まずはその出会いから
お話いただきました。
 10代の頃の森田さんは、戦後の民主教育のなかであ
たりまえの人権感覚を身につけていきましたが、家庭で
は戦争に反対しなかった両親とぶつかることも多かった
そうです。大学では教育系学生ゼミナール大会への参加
など積極的にさまざまな活動に参加。大学3年生のとき、
さくらんぼ保育園を見学し、1人ひとりを人間として尊
重し育てる実践に心ひかれ、さくらさくらんぼ保育園に
就職したそうです。

【保育のなかで学んだこと】
 
森田さんは、保育とは人間を考えることにつながると
し、地球の歴史、人類の歴史を仲間と議論しながら学ぶ
ことの大切さ、人間の文化継承・類的本質をとらえるこ
とが、保育にも欠かせないと強調されました。
 ものごとを考えるときは、縦軸(歴史的にものを見る)
と横軸(世界的にものを見る)を意識すること、いまの
「あたりまえ」は人間にとってどうなのか、世界的にみ
てどうなのかを考えることも大事だと述べられました。
また、実践するとは、わかったことを行動に移し、それ
を総括し、間違いをくり返さないこと。より良いものに
する足がかりを追い求める探究心を持ち続けることの大
切さを語られました。

【もみの木保育園のあゆみ】
 
1988年に古い民家を貸してもらい、もみの木保育園が
スタート。ないないづくしの始まりでしたが、保護者の
方や地域の協力など、ともに保育園を育てていく仲間づ
くりも大切にしながら、リズムができるホールづくり、
園庭の拡充なども行って、1000坪ほどの保育園になりま
した。障がい児保育、学童保育も実施していきます。
2003年にNPO法人となり、若い保育士が就職できるよ
うになり、職員も増えていきました。さらに園庭や所有
する畑も広がり、1500坪に。
 この春開設された新しい保育園は、たくさんの借金を
かかえながらも、どうせ作るならと、おもいっきり広く、
自由のある保育園に。28年の歩みのなかで、子どもが育
つ保育園を保護者と職員、もみの木を支えてくれる大勢
の人が力をあわせて創ってきたと述べられました。あき
らめずに努力する大人でいること、大事なことは協力共
同を惜しまない大人でいること、そして社会全体が人を
大切にする、そういう国や政治をつくる責任も私たち大
人の責任であることを述べられました。

以上。


何人かの感想文を紹介します。

■すばらしい保育園ですね。自然の中で遊び、食べ、学べ
る、子どもとして必要なことが出来ていると思います。
最高の保育園ですね。昔の家が縁側があったり、目の前に
畑や田んぼがあったりと、同じような環境があるって、
現在はマンションや庭のない家が多い中、うらやましい
です。もっと保育士が働ける賃金を国が保障してくれ
たら!!

■社会を長い目でみることの大切さと、1人ひとりの人権
を大切であるということを、保育という現場で、作り出し
ているところが本当に凄いと思いました。

■まさしく私が育ってみたい保育園だなと感じた。子ども
は自ら保育園を選べない。どういった保育が子どもに
とって必要なのか、私自身がしっかり学ばなければと
思いました。「人間の子を育てたい」という言葉が印象的
でした。

■「ひとりひとりを大切にする保育教育」という話を
きいて、「それって個人の尊重だよな」「まさに日本国
憲法の実践だな」と思いました。

■素晴らしい哲学と暖かい眼差しで、あたり前のことを
あたり前にしている保育園が岡山にあることに感涙。