読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

『「死」と向き合う「おくりびと」たち』

読書記録

昨日のソワニエ授業で紹介した本。

『「死」と向き合う「おくりびと」たち』
(中村三郎&Group21、双葉社、2016年5月)
f:id:benkaku:20160613071646j:plain

■葬儀業界の「ひと」を取材しています。
 ・エンバーマー(遺体衛生保全士)
 ・納棺師
 ・葬祭ディレクター
 ・遺品整理人
 ・火葬場職員
 ・お墓ディレクター
 ・グリーフサポートバデイ

■人間は、生活に文化を取り入れてきましたが、その
延長線上で、死についても文化をつくってきました。
遺体をどう扱うか、葬式のあり方、みおくりの方法、
お墓、故人の遺品の整理・・・。また、生きている人と
亡くなった人との関係、その悲しみや悲嘆にも、寄
り添う必要があります。

■看護や病院は、その人が「亡くなる」と、基本的に
は「終わり」になりますが、本書に登場してくる仕
事をしている人たちは、そこからが「はじまり」に
なります。

■ひと昔前までは、こうした仕事は一般的には忌み
嫌われていましたが、映画『おくりびと』の影響も
あり、こうした仕事をめざす人が増えています。ま
た客観的事実として、高齢化社会の進展により「亡
くなる人の数」はこれからますます増えていきます
ので、社会的に求められることもより大きくなって
いると思います。

■本書では、たんに仕事の紹介だけでなく、なぜその
人がその仕事を選んだのか、なにが「続ける動機」
になっているのかも、丹念に取材して書かれていま
す。そこに共通するのは、死者や遺族への謙虚な姿
勢、悲嘆に向き合う真摯な姿です。とても共感する
ことが多かったです。

■ちなみに、昨年までの「読書日記」でも、類書の
紹介をしてきました。あげておきます。
 ・『「葬儀」という仕事』(小林和登、平凡社新書、2009年)
 ・『お墓めぐりの旅』(新井満、朝日文庫、2010年)
 ・『おもかげ復元師』(笹原留似子、ポプラ社、2012年)
 ・『死に逝くひとへの化粧―エンゼルメイク誕生物語』
         (小林照子、太郎次郎エディタス、2013年)