先日の党首討論で安倍首相は、憲法改正について、
「私たちは党草案を示しており、何も隠していない」
と強調したらしいので、自民党改憲草案の恐ろしさ
を広げていく必要がありますね。
ということで、【自民党憲法改正草案ここがヤバ
イ】という内容をツイッターに連投。話題にのぼる
9条部分や緊急事態条項などは別として、あまり目
立たない、自民党の改憲草案の恐ろしさの部分をい
くつか紹介しました。彼らの国家観・国民観がよく
わかる内容です。そして今の自民党政治の憲法化と
もいえる内容です。
【その1】
「日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫
に継承するため、ここに、この憲法を制定する」(前文)
◆憲法の制定目的が「伝統」と「国家」の継承になりました。
◆現行憲法は、国民すべての基本的人権の確保、政府に
よる戦争の惨禍をくり返さないために制定されました。
【その2】
「何人も、その意に反すると否とにかかわらず、社会
的又は経済的関係において身体を拘束されない」(18条1項)
◆政治的関係においては拘束されるそうです。ぼくも
拘束されそうですね。みんな助けてね。
【その3】
「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、
保障する。2 前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩
序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを
目的として結社をすることは、認められない」
◆民主主義の根幹、表現の自由を制限。
【その4】
「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重さ
れる。家族は、互いに助け合わなければならない」(24条1項)
◆家族関係が壊れていたり、虐待、DV問題をかかえている
家族でも、助け合わなければ憲法違反になるみたいです。
【その5】
「財産権の内容は、公益及び公の秩序に適合するように、
法律で定める」(29条2項)
◆現行憲法では「公共の福祉」だったところが「公益
及び公の秩序」に。国家の利益や都合で、財産権も制
限できるみたいですね。すごい国家になりそうです。
【その6】
「内閣総理大臣及びその他の国務大臣は、答弁又は説明
のため議院から出席を求められたときは、出席しなけれ
ばならない。ただし、職務の遂行上特に必要がある場合
は、この限りでない」(63条2項)
◆「公務」を理由にすれば、国会に出なくていいと。
ほおー。楽なお仕事ですね。
【その7】
「内閣総理大臣及び全ての国務大臣は、現役の軍人であ
ってはならない」(66条2項)
◆「きのう」まで軍人だった人でも、「今日」軍人である
ことをやめれば、総理大臣になれるそうです。ほおー。
【その8】
「地方自治体の経費は、条例の定めるところにより課
する地方税その他の自主的な財源をもって充てること
を基本とする」(96条1項)
◆地方交付税にもう頼るなってことですね。ますます
地方は置き去りですか。
【その9】
「住民は、その属する地方自治体の役務の提供を等しく
受ける権利を有し、その負担を公平に分担する義務を負
う」(92条2項)
◆自治体の福祉やサービスを受けるためには住民が公平
にお金を負担しなさいと。応能負担でなく応益負担。
負担できない人の人権は置き去りでしょうか。