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長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

触覚という感覚器官の根源性を考えた

きのうのソワニエ授業で紹介した本。

『触楽入門―はじめて世界に触れるときのように』
 (テクタイル  仲谷政史・筧康明・三原聡一郎・南澤孝太、
                 朝日出版社、2016年1月)

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おもしろかった。
触覚という感覚器官が、いかに五感のまとめ役
というか、根源になっているかがわかる。
そして、視覚情報が興隆する21世紀である
からこそ、「触れる」ということの原点・本質
にあらためてスポットをあてることの大事さが
学べる。わかりやすいし、おすすめ。

「テクタイル」とは、「技術に基づく触感の
デザイン」という意味。造語だそうです。

■章のタイトルを紹介。
 1。触れるってどういうこと?
 2。私たちは外の世界をどのように知る?-科学からみた触覚
 3。なにかを感じているとき、いったいなにが起きている?
  -共通感覚としての触覚
 4。触覚は世界と「わたし」をつなげている
 5。実在感をつくりだす―テクタイル・ツールキットの発明
 終章。触覚の未来


以下、本書から引用。

「身体性認知科学という分野では、触覚が、私たちの
意思決定や心のあり方に影響を及ぼしているという実
験結果がつぎつぎと明らかになっています。・・・さら
に言えば、触感は、気持ちや判断を変えるだけではな
く、物事を深く理解するためにも必要なのではないの
か」(10P)

「『触る』を意識することは、周囲の世界をもって知
ることができるだけではなく、自分自身の身体の状態や、
心が物事を捉えるやり方についても新たな発見をもた
らすのです」(11P)