最近読み終えた本。
『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』
(小川たまか、タバブックス、2018年7月)
性暴力を取材してきたライターさんが、
自身のブログを加筆しまとめた本。
タイトルに凝縮されているけど、ぼくふくめ、
男性には見えてないものってたくさんあるなと。
装画も良いです。
『「表現の自由」の明日へ~一人ひとりのために、共存社会のために』
(志田陽子、大月書店、2018年10月)
「私たちが『自由』を放棄して萎縮してしまえば、
次の世代はその萎縮した社会をデフォルト(もとも
との普通の状態)として受け取ってしまう」(あとがき)。
多様な市民社会のための自由。
『右派はなぜ家族に介入したがるのか―憲法24条と9条』
(中里見博・能川元一・打越さく良・立石直子・
笹沼弘志・清末愛砂、大月書店、2018年5月)
改憲勢力のターゲットは9条とともに常に24条にある―。
その理由を解きほぐし、また24条の本質的意味をとらえなおす。
いろいろ勉強になった。
『イマドキ家族のリアルと未来ー憲法9条の陰でねらわれる24条』
(あすわか+前川喜平、かもがわ出版、2018年11月)
憲法カフェシリーズ3冊目、らしい。
大月書店の『右派はなぜ家族に…』より深みは
ないけど平易で一般むけ。
憲法の人間観、大切にしている価値をたくさんの人に知ってほしい。
『働く人のほんとうの健康法~世直し活動は健康にも最高』
(服部真、学習の友社、2018年10月)
健康の社会的決定要因を中心に、
疫学の最新知見をわかりやすく解説。
健康に関する誤った常識をスパスパ切っていく爽快さも。
働く人の健康法は労働組合運動であると勝手に解釈。
オススメの1冊!
『ある男』(平野啓一郎、文藝春秋、2018年9月)
小説。過去を変えたい人、
過去を支えに生きていこうとする人。
現在の生き方によって過去や自らの属性の
意味も変わってくるのだろう。
平野さんの分人主義、
「カテゴリーに人間を回収する発想が嫌い」という
城戸(主人公)の言葉に共感する。