長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

6月後半は出張が多く、まあまあ読めた。

最近読み終えた本。


『さまよう遺骨 日本の「弔い」が消えていく』
       (NHK取材班、NHK出版新書、2019年3月)

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ひとり世帯の増加、家族関係の希薄化などの影響もあり、
遺骨が墓に納まらずさ迷っていると。いろいろ勉強に。
日本は死んだあとも自己責任が貫かれている。
公的責任の強化で、だれもが尊厳ある弔いを。


『解説 国際人権規約』(宮崎繁樹編著、日本評論社、1996年)

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人権講座4回目の予習。
まあ、ざっくりとはわかった。
また何度も立ち返るであろう。


『なぜ人と人は支え合うのか 「障害」から考える』
          (渡辺一史、ちくまプリマー新書、2018年)

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「こんな夜更けにバナナかよ」の
著者(映画の原作者)による表題の考察。
若い人にむけに書かれていて、わかりやすい。
鹿野さんと出会い、
その経験や学びを通じてのさまざまな問題提起に納得。


『飛鳥Ⅱ SOS』(西村京太郎、光文社文庫、2019年5月)

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福井出張からの帰りのおともがなくなったので、
急遽コンビニで買った十津川警部シリーズの推理小説。
スイスイ読み終わってしまった。
西村京太郎読むの1年ぶりかな。


『ヘンダーソンからの贈り物 響き合い広がる看護をめざして』
           (川嶋みどり、看護の科学社、2018年)

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今年度のソワニエ読書日記9冊目。
「患者それぞれの1日が、その人が健康であった日々と
できるだけ違わないように保つこと」が看護独自の目的であると。
ヘンダーソンの言葉は深い。


『男女平等はどこまで進んだか 女性差別撤廃条約から考える』
(山下泰子・矢澤澄子監修 国際女性の地位委員会編、岩波ジュニア新書、2018年)

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人権講座の5回目の予習。
この条約はこれまでも学んできたけど、
ジュニア新書ゆえとてもわかりやすい。
日本の現状を考えると気が重くなるが…。


『きちんと伝わる! センスのよい文章の書き方』
   (赤羽博之、日本能率協会マネジメントセンター、2019年6月)

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赤羽さんの前著『すぐできる!伝わる文章の書き方』が
良かったので続けて購入。
復習になるところ、新たな気づきもあれこれ。
センスのよい文章とは、読み手が心地よく感じる文章。


『わたしが障害者じゃなくなる日
 難病で動けなくてもふつうに生きられる世の中のつくりかた』
              (海老名宏美、旬報社、2019年6月)

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障害の社会モデル、思いやりより人権、
障害者があたりまえに生活している社会に。
自身の体験に裏打ちされた自信のある語り。
明快。障害者観を変える良書!


『自立生活運動史 社会変革の戦略と戦術』
             (中西正司、現代書簡、2014年)

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内容に驚愕した。
障害者運動のリーダーの力量は突出してる。
黒人の公民権運動を彷彿とさせる戦略性。
いま相方の生活に欠かせない重度訪問介護も、
先達の運動の結果、手にしている制度。
社会運動家が読むべき1冊。


『新章 神様のカルテ』(夏川草介、小学館、2019年2月)

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大学病院に移っても、栗原一止は変わらず「栗ちゃん」で、
神様のカルテの世界観も変わらず。
松本の情景描写が繊細な言葉で綴られながら、
大学病院の奇怪と、答えのない臨床の現場で苦悶する医師をえがく。
次回作にも期待大。