長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

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最近読み終えた本。


『犬が来る病院 命に向き合う子どもたちが教えてくれたこと』
              (大塚敦子、角川文庫、2019年2月)

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小児病棟にセラピー犬を導入した聖路加国際病院。
小児がんや難病を患う子どもたちと、
トータルケアを実践する医療従事者の記録。終始ウルウル。
細谷亮太先生が子どもに死を語る場面にうなる。


『神さまに質問 筋ジストロフィーを生きたぼくの19年』
             (栗原征史、ファラオ企画、1992年)

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自らの存在の証をたしかめるように、
新聞をつくりつづけた筋ジス患者の著者。
19才とは思えないしっかりとした文体。
障害者差別のひどさ、障害福祉サービスのなかった時代の困難さを思う。


『人の力を引き出す コーチング術』(原口佳典、平凡社新書、2008年)

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わかりやすくコーチングの基本が学べる。
コーチングというのはたんなるスキルじゃなく、
相手の力を信じてそれを支援・引き出すという
姿勢や考え方が基礎にある。
労働運動や政治運動にも応用すべき。


『ママは身長100㎝』(伊是名夏子、ハフポストブックス、2019年5月)

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爽やかで率直な生き方に共感することばかり。
骨の弱い障害「骨形成不全症」というものを初めて知る。
妊娠・出産、子育て生活やヘルパーさんとの関係、
これまでの歩みが具体的に書かれていて、面白いし参考になる。良書。


『医療を民衆の手に~津軽保健生協のたたかい』(津川武一、民衆社、1969年)

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胸アツ。農民とともに、働くものの手に医療を取り戻し、
たたかいの拠点を育てあげた医師の話。
いまの言葉で言えば、農民をエンパワーメントし、
当事者運動を組織した記録。こういうの読むとほんと刺激になる。


『親愛なるナイチンゲール様~あなたが弱き者と共にあったように』
                 (川嶋みどり、合同出版、2019年6月)

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川嶋さんは他の著作でもことあるごとに
ナイチンゲールに触れているが、
まとまって彼女の足跡をたどったのが本書。
さすが川嶋さんという安定の内容。看護師さんに読んでほしいなあ。


『知の体力』(永田和宏、新潮新書、2018年)

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特別新鮮な発見!!というわけではなかったけど、
ひじょーに大事なことがたくさん書かれていたので、
もう1度読み返したい。若い人への良質なメッセージ。
自分のものに少しでもしていきたいと思う。
永田さんのほかの著書も読みたい。