きのう(9日)は、85期岡山労働学校の
入学式・記念講演があり、34名が参加しました。
さいしょに、主催者として伊原潔県学習協があいさつ。
運営委員から「労働学校とは」の説明、
今期のカリキュラムのポイントなどの解説がありました。
そして記念講演は、神瀬麻里子さん。
JAL不当解雇撤回裁判の原告であり、
日本航空キャビンクルーユニオンの組合員です。
「私は変える、みんなと変える」と題して、
1時間15分の講演でした。
神瀬さんが、なぜこの裁判をたたかっているのか。
入社してから35年間の歩みとその誇り、
不当で理不尽な解雇にあったときの様子や心境、
JALの放漫経営や不当な労働組合への分断攻撃、
いま何を私たちは見抜き、どう行動していくべきなのか。
裁判をたたかって学んだこと、見えてきたこと。
じっくりと、情熱がひしひしと伝わってくるお話でした。
仕事が奪われるとは、どういうことなのか。
空の安全を守るためには、ものを言える労働者・労働組合が必要。
「みんなと変える」ために、学ぶこと、つながりあうことの大切さ。
神瀬さんのお話は、
参加した人へのさまざまなメッセージにあふれていました。
労働学校の記念講演にふさわしい、
とても充実の時間だったと思います。ありがとうございました。
以下、参加者の感想文です(一部)。
◆解雇が「仕方がない」ではなく、JALに意図が
あって行われたのだということがよくわかりました。
特に病休の細かすぎる基準は、いかにも解雇
するためにつくったのがミエミエです! 神瀬さん
が、自分たちのたたかいだけでなく、失業や解雇
で苦しむすべての人に心をよせ、みんなでいっしょ
に変えていこうとするところが印象に残りました。
知らない人に、今日のことを伝えたいです。
◆神瀬さんのこれまでの活動やまた職場に復帰
したい強い思いがひしひしと伝わってきた。一人
一人の力は小さいが、つながることを大切に今後
の活動を頑張りたい。
◆やっぱり実際に当事者の方から聞かないと知り
えないことがあるなと思いました。まさにライブな
学び。航空業界で働く人たちが、毎日どんなに神経
を使って安全を守っているのかが、よく分かりました。
衝撃的だったのは、「123便はトラウマだ」と会社側
が言っていることでした。ほんとうに許せない。国
民全体で、会社の動向を見ていかないといけない
ですね。それくらいの安全確保が必要だと思いまし
た。「みんな苦しんでいる。根っこは同じ」という話は
そうだなと思います。
◆JAL整理解雇のたたかいが、ひとつの会社、一部
の人間だけの問題でなく、首切り自由の社会を許す
のか、命、人間の尊厳より利潤を優先するのか、私
たちみんなに関係していることがよく分かりました。
労働者がものを言えない会社、社会はどんどんダメ
になっていくと思います。裁判のゆくえをしっかり見守
り(見はり?)(できることには関わって)たいと思いま
す。変えられたら、きっといろんな人を励ませることに
なると思います。
◆2年間の裁判をたたかって、「きびしいけど、頑張れ
ば変えられる」という実感があるというところで涙がこ
みあげてきました。今、憲法を変えようという動きが
ありますが、今でさえ憲法違反の人権侵害が次々と
行われて、働くものの命がおびやかされているのに・・・。
差別、分断とたたかって、連帯して、必ず変えよう!と
気持ちをあらたにしました。
◆今の働き方はとても過酷な場合が多いので、仕事
を好きだと思えない人も多いです。私も以前はあまり
好きだとはいえなかったです。そして、今は本当に選
んで良かった、好きだなと思え、誇りを持てる仕事に
就くことができました。だからこそ、今日神瀬さんが大
好きな誇りを持っていた仕事を奪われたことが苦しい
と言われていたことが心に響きました。そんな仕事が
できることは大きな喜びだし、一方的に奪われること
は非常な悲しみですよね。しかも、その奪い方の内
容が本当に理不尽で私もとても腹立たしく思いました。
そして、この解雇と裁判問題が本当に現在の日本に
も共通の問題で、だからこそこの裁判だけでは終わ
らない、影響が大きな問題でもあると思います。そん
な大切なたたかいをより元気に楽しくできますように
私も微力ながらお力添えをさせていただきます。本日
はとても貴重で熱いお話をしていただき、本当にあり
がとうございました!
◆闘うってカッケーと思いました。人間らしく生きるた
めに、人は環境を変えていくことができるんですネ。
元気をたくさんいただきました。健康に気をつけてとも
にがんばりましょうネ。
◆神瀬さんの話は、たいへんよかったと思います。
たたかう美しさを見た思いです。
◆JALの解雇の不当性は政財界の身勝手さの象徴
だと思います。今の日本は不幸です。裁判にぜひ
勝ってほしいと思います。しかし、日本の裁判所は、
政府の太鼓持ちが多いですから、大変ですね。みん
なと変える、をもっと広げたいです。SNSでのお手伝
いをいたします。
◆神瀬さんと直接会いたいと思っていたので、今日は
とてもうれしかったです。闘いの中での出会いが、神
瀬さんのエネルギーとなっていると思います。「組合
で良かったことは、『生き方を学んだ』こと」。けだし
名言です!
◆ほとんど、メディアで取りあげられてなく、内容は知
らないことばかりでした。聞けば聞くほど、本当にひど
い解雇だったんだなと思いました。安全より、もうけに
なっている現在、人の命をどう思っているのか! と
感じた。 事実を知って、どう動いていくか、と本当に
思いました。知らないことがたくさんだったので、知る
大切さも感じた。
◆理不尽な解雇に憤り、そのやり方のひどさに怒り、
「裁判に勝ちたい」気持ちがひしひしと伝わるお話で
した。労使協調ではなく、働くものの真の味方である、
日本航空キャビンクルーユニオンに加入しているから
こそ、立ち上がれたのだなと思いました。
以上。
講演後は、活発に質疑応答も行われ、
学びをさらに深め広げる内容となりました。
終了後には、たくさんの署名やハガキ、
支援の意志が寄せられました。
有志交流の「なごみ」にも神瀬さんふくめ
約20名が参加でぎゅうぎゅう。
自己紹介と記念講演の感想を語りあいました。
さて、85期岡山労働学校、
スタートしました。
今後も1回1回、気をひきしめて成功のためにがんばります。