長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

読んで、三毛猫、教育基本法

最近読み終えた本。
来週、2つの教育運動団体での憲法講演があり、
引きつづき教育基本法を学んでいます。


 

『読んでみませんか 教育基本法』

(大原穣子・小森陽一、新日本出版社、2005年)

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1947年教育基本法の前文と条文ひとつひとつを、

言葉を耕しながら、その意味をさぐっていく。

 

いま読んでも、1947年教育基本法は、

教育のありかたを指し示す羅針盤だ。



『三毛猫ホームズの青春ノート』

(赤川次郎、岩波ブックレット、1984年)

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21日の沢山美果子さんの講演で紹介されていた

このブックレットが面白そうだったのでさっそく購入。

 

赤川次郎さんが作家になるまでの自伝。

ひじょーに面白いし、いろいろなことに共感できた。

 

「1冊の本との出会いは(特に優れた本の場合は)、

1人の人間との出会いに等しい価値を持っています」(7p)

 

「本というは、やはり『慣れ』が大切です。慣れてしまえば、

どんな長編でも苦になりませんが、しばらく離れていると、

目で活字を追って行くのが苦痛になります(14p)

 

「経験もないのに、恋愛小説が書けるのか? そう

首をひねる方は、想像力が乏しいのです。小説を読み、

書く中で、いくらでも恋愛を体験していた僕は、本当の

恋をしたとき、びっくりしたものです。

 それがあまりに、『小説の通りだった』からです! 

失恋の苦痛まで、想像で書いた通りでした。

 小説の世界は、立派に『現実』の代わりになって、

それを克服する力を、養ってくれるのです」(36p)

 

「言葉を知っていること、自分の考えを表現できること。

学生生活で、ここまでは身につけておくことが必要では

ないかと思います。

 そしてもう一つ、僕が今、若い読者の方々と会ったとき

などにお願いしているのは、『歴史を勉強して下さい』と

いうことです。

 今日、世界で起こっていることは、昨日の事情を知らな

ければ理解できません。昨日を理解するにはさらにその

前のことを・・・

 結局、今の社会に起こっていることは、何百年・・・ことに

よったら何千年の歴史の『つづき』なのです。連載小説を

1回だけ読んだって、面白くも何ともないように、今の

世の中をよく見通すには、長い歴史をさかのぼって知って

おくことが大切です。

 小説から入っても、漫画や映画から入ってもいい。『歴史』

という壮大なエンタテイメントを、学生時代の読書の一つに、

ぜひ加えていただきたいものです」(50p)

 

 

 

『教育基本法を考える―その本質と現代的意義』

(浪本勝年・中谷彪編著、北樹出版、2000年)

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1947年教基法の歴史的背景、各条文の基礎的・基本的な解説。

 

「教基法は、教育勅語を厳しく批判・否定するとともに、

それに代わる新しい日本の教育宣言として誕生した」

が、やはり重要。