きょう(3日)の午前中は、
ソワニエ看護専門学校での6回目の授業。
「人間の言葉について」でした。
読書日記は、『満月の夜、母を施設に置いて』(ひとつ前の記事参照)。
詩集なので、詩をいくつか朗読する形で紹介しました。
みなさんなかなか印象に残ったようです。ぜひ読んでほしいな。
以下、講義の感想文です(一部)
◆私にも認知症の祖母がいます。私の名前も私が
孫だということも忘れてしまっている。でも、私が
「ばあちゃん」と呼ぶと反応してくれること、笑って
くれることが何より嬉しいです。
「がんばってください」とよく受験前に親、先生、友達に
言われた。でも、私はがんばっているし何をがんばれば
いいのか、私はがんばっていないのかと思った。その時
「がんばろう」という言葉がすごく抽象的なものだと感じた。
◆たくさん本を読もうと思った。言葉をたくさん残して
みたいと思いました。この紙に書いた言葉もすてたり、
消したり、紙が痛んだりしなかったらずっと残るんだ
ろうかと、ふと思った。
『がんばれ』という言葉は私はきらいです。なるべく
使いたくないです。自分が言われるぶんにはなんとも
思いませんが、相手にはかけようとは思いません。
◆言葉の力を学びました。言葉がなければ私は生きて
いけません。毎日、毎日、考え事をしています。そのたびに
言葉をつかっています。言葉の力、言葉のすばらしさを
感じました。私は日記をたまに書いています。それは
一生残るものです。これからも書くことを大切にして
いこうと思います。友達などに手紙を書くこともいいかなと
思いました☆
◆『満月の夜、母を施設に置いて』という本の内容を
きいて、今、認知症患者は増える中、それを介護する
側の悲痛な心の叫びを感じました。詩でありながらも、
思いのたけをぶつけた文に、考えさせられました。
一度読んでみようと思いました。
◆人の人間性は、言葉を知っているか、知らないかで
大きく違ってくると思います。色々な言葉を知っている
だけで賢く見えたり、会話をする際、様々な言い回しが
できて、人との付き合いも上手く出来るようになったり、
そうすることで色々な人と交流が深められるようになり
ます。そして、また新しい出会いから新しい言葉や新しい
知識を身につけて人間性をゆたかに、高められると思い
ます。私は、まだまだ知らない言葉ばかりですが、本や
新聞を読むなり、人間性を高めていきたいと思いました。
そして、看護師になる上で、患者さんやその家族に対し、
どういった言葉をかけたら良いのかをしっかり考えて
いきたいと思います。
◆人がどれだけ多くの言葉を知っているかはとても大切
なことだと分かった。言葉が少ないと、自分が思っている
ことが相手にうまく伝わらず、誤解を生み続けたり、知らない
うちに傷つけていたりするからだ。医療従事者になる
私たちは多くの人と出会うため、この3年間、出会いを
大切にして、多くの人と会話をし、視野を広げていきたい。
◆痛みだけでも、たくさんの言葉があった。それを使い
分けることのできる自分たちはすごいと思った。
◆頭の中で言葉を使わずに考えることができなかった。
そう考えると、毎日、たくさんの言葉を使っていることが
わかる。その毎日の言葉の積み重ねが自分をつくって
いると思うとすごいことだと思える。
言葉には温度があると思う。熱い言葉や冷たい言葉。
ぬくもりのある言葉。あたたかい言葉。時には何も感じ
ない言葉。そんなたくさんの中から相手の心の温度を
感じながら投げかけないとその言葉の思いは伝わらな
いんだろうと思う。
◆しゃべった言葉は消えてしまうけど、書くと消えずに
残る。書くと何十年何百年と残るのだから、普段生活
している中で意識していなかったけど、よく考えると
すごいと思った。看護師は看護記録を書いたりコミュニ
ケーションをすることが大事だから、あらためて、書く
力をつけたいと思った。
◆言葉は深く、おもしろいなと改めて思いました。
だし、「言葉」というのは私たちの生活から外すことの
できないものだなと改めて感じました。言葉というのは
とても便利なものではあると思いますが、使い方を
あやまると人に不快な思いをさせてしまう可能性が
あるので気をつけないといけないと思いました。
◆『満月の夜、母を施設に置いて』を聞いて、認知症の
方も、認知症を看護する方(家族)も、言葉で言い表せ
ないくらいの大変さがあると思います。先が見えず、
外に出ることもできず、不安でしかありません。そして、
すべての認知症の方が、短期ステイ・デイケア等を
利用することは出来ません。それは、家族が認知症と
認めたくない、又は、短期ステイやデイケアは予約が
いっぱいですぐとれないからです。もっともっと社会が
認知症、認知症を看護する人(家族)を理解し、不安を
少しでも軽減できるような世の中を急いでつくって
ほしいです。
◆私が今回の授業で印象的だったことは、はじめの
詩のなかにあった「死なせてください」と連呼するおば
あさんの話です。そのような患者さんがいることも
驚きですし、私が看護師になったら何と言ってあげら
れるか心配になりました。
◆日々の出来事をブログに書いていますが、言葉の
表現力の少ない私・・・。やはり本を読んで、言葉の力を
つけていきたいなぁと思いました。言葉を磨き、素敵な
言葉を発することのできるヒトになりたいです。
◆「言葉が人格をつくる」。まさにその通りだなと納得
しました。その人の発言で相手に苦手意識を持つことも
あれば、好意を持つこともある。