長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

「人は変わることができる」

きのう(17日)の午前中は、ソワニエ看護専門学校での

8回目の授業でした。

 

読書日記は『死に逝くひとへの化粧―エンゼルメイク誕生物語』

 

授業内容は、「ものの見方考え方(2)―変化とつながり」でした。

 

学生さんの感想文はいつもおもしろいのですが、

授業の改善点も教えてくれるので、ありがたいです。

 

 

 

以下、学生さんの感想文です(一部)

 

 

 

◆私は祖父を亡くしたとき、エンゼルメイクに立ち合いました。

メイクしてくださる方は、家族の要望をしっかり聞き、きれいに

メイクして下さいました。私は、すごく感動しました。言葉では

あらわせることが出来ないような不思議な気持ちになりました。

すごく感謝の気持ちでいっぱいになりました。『死に逝くひとへ

の化粧』を読んでみたいと思いました。

 

◆『死に逝くひとへの化粧ーエンゼルメイク誕生物語』を聞いて。

私は前職で一度、「死に逝くひと」に化粧をさせてもらったことが

あります。この時は、「死に逝くひと」の家族を部屋に入れること

はなく、私含め職員2人で行いました。「死に逝くひと」が家族と

対面したとき、家族の人は「おばあちゃん、きれいにしてもらっ

て~」と言いました。今日、『死に逝くひとへの化粧』を聞いて、

ただきれいに化粧するだけではいけなかったことに気づきました。

「死に逝くひと」の生きてきた道を家族から聞き、また、以前、化

粧は薄化粧だったのか、厚化粧だったのか、口紅はいつもは

何色を好んでいたのか等。生きていたとき、輝いていた頃のそ

の人らしい化粧をするべきでした。看護師になったら、「死に逝

くひと」へ、また化粧をさせてもらう機会もあるかもしれません。

その時こそは、その人らしい化粧をしたいと思います。

 

◆もし、私の親が死んだ際には、エンゼルメイクをすることには

反対です。今まで生きてきた証しである顔のしわやしみのひとつ

ひとつを隠さず、あるがままの姿で、最後は見送ってあげたいか

らです。

 

◆確かに何でも「どうせ」という言葉ですべてをあきらめようとし

ていた時があった。勉強でも、どうせしてもできないから、友達

関係でもどうせ相手は~など、勝手に思い込み、理解しようと

しなかった。けど勉強などは積み重ねの努力で変わってくるし、

相手と言葉で話し合うと変わってくると思った。だから私はどう

せという言葉であきらめるのはやめる。

 

◆“コツコツ”これこそ僕が苦手とすることであり、無かったから

こそ、人生損している要因である。分かっているのだが、なか

なか出来ない。人間とは悪い方向へ自然と向いてしまうものだ

から、どこかで意識を変えなければならない。

 

◆私も普段「どうせ」という言葉をよく使ってしまいます。相手に

対してもそうだけど、自分自身に対してもよく「どうせ」と思った

りしています。「どうせ」とくくって始末してしまったらそこでおわり。

成長がない。ということを改めて感じました。

 

◆無理やストレスは成長するために必要だという意見には賛

成です。しかし現在の日本社会はストレスが必要以上にたま

ることのほうが多いのではないかと思います。成長するために

必要なことだからと無理をさせて体や心を傷つけることのほうが

多い社会には反対したいです。

 

◆変化を見逃さない感度のよいアンテナ。私は、柔軟な人間で

はないと思う。感度のよいアンテナを持っていない。できるだけ、

人の話を色眼鏡で見ずに、聞くことを心がけたい。聞き上手に

なりたい。友人や同僚も大切にしていきたい。自分とは違う意見、

考えを持った人を大切にしていきたい。

 

◆「変化」や「今の自分」・「なりたい自分」という言葉、矛盾といっ

たものを聞くと、今のつめ込み型の勉強は自分を成長させるの

だろうかと思う。○と×しかない問題は変化もなく、揺れる自分の

中で自分の思う自分を見つける余地がない。そういった意味で

こういった授業は大切だと思った。変化する自分や変化する他人

を受け入れるほどの時間を僕たちは持っているのだろうか。どこ

かで優先順位をつけて決めつけてしまわなければいけない現実

があるのではないだろうか。でもそれでも自分の可能性、他人の

可能性を信じることが大切。

 

◆私は社会人ですが、社会に出てすぐの頃は、思うように仕事が

できず、壁にぶつかった事があります。何度も似たような事で失敗

し、自分のことが嫌いになりそうでした。しかし、色々な人に助言

をいただいたり、本を読んだりして、少しずつ理想の自分に近づ

いてきました。いきなり変わることは難しいですが、時間はかかっ

ても、意識さえすれば、人は変わることができると実感しました。