きのう(31日)の夜は、
第86期岡山労働学校「超入門! 資本論教室」の
第4講義でした。14名参加。
テーマは「商品とは何か―あわせて貨幣論も」。
いよいよ『資本論』の中身に。
概念がたーくさん出てきて、「難しい」の感想も多数。
労働の二重性も、なかなか理解がたいへんのようです。
慣れるしかないかと・・・。くりかえしです・・・。
きのうは同じ時間帯に、となりのとなりの会議室で
JAL不当解雇撤回裁判の原告激励集会が
行われていて、前期記念講演をされた神瀬麻里子さんも。
開始前の激励集会の会場雰囲気。
10分ほど講義を中断して、
激励集会が終わった直後に、みんなでご挨拶に。
こんな臨機応変もしております。
グループ討論のようすです。
【以下、第4講義の概要です】
はじめに:今日のポイント
①資本主義社会の「富」の一般的な形態である「商品」の本質をつかむ
②商品交換が複雑に発展してくると「貨幣」が生まれてくる
一。商品とは
1。『資本論』冒頭の一節
◇私たちは、商品(他人がつくりだしたモノやサービス)に囲まれて生活している
2。商品とは何か-その二つの性質
①使用価値について
②価値について
◇二つの性質をあわせもたない場合は商品にはならない
◇まとめ。商品は、使用価値であると同時に、価値である(二重の性質)。
3。商品の価値の大きさはどうやって決まるか
◇その商品にふくまれている価値の大きさが、商品の価格(ねだん)を基礎づける
「商品の価値の大きさは、その商品を生産するのに社会的に必要な平均労働の分量(=労働時間)によってきまる」
4。商品を生み出す人間労働自体の二重性
◇マルクスも自慢した「発見」
◇使用価値をつくる「具体的有用労働」
◇価値をつくる「抽象的人間労働」
二。貨幣とは何か?
1。“お金”の魔力
◇お金さえあれば・・・・!?
◇金は、人生を狂わし、人を惑わす・・・
2。商品交換の発展から生まれた「貨幣」
◇商品の価値の大きさをあらわす「等価物」
◇商品交換の不都合から必要とされる一般的等価物
◇貨幣の発生
*なぜ「金」が?ーその自然的性質に理由が
①どんなに分割しても融合しても均質であること
②化学的変化がおきにくく、くさったり破損することが少ないこと
③もち運びや保管がしやすいこと
④少量で大きな価値をもつため、少量の金で他の多くの商品と交換できること
◇私たちが使っている「お金」
三。貨幣の機能と、貨幣の資本への転化
1。貨幣の機能
①価値の尺度
②流通手段
③貨幣(貨幣蓄蔵・支払手段・世界貨幣)
2。「お金もち(貨幣蓄蔵者)」と「資本家」は違う
◇お金の増やし方が違う
◇貨幣所有者は、市場で「労働力」商品を発見するー資本への転化
3。資本とは何か
◇私たちが労働力を売るのは、「金もうけ」のためではない
商品 - 貨幣 - 商品 が私たち(労働者)のお金の流れ
◇これに対して、資本家が労働者の労働力を買って商品生産をする流れ
貨幣 - 商品 - 貨幣 ということ
この運動の目的は、貨幣の増加、つまりより大きな貨幣(価値)の獲得にあること。 資本=自己増殖する価値のこと。
では、なぜ「はじめ」より「おわり」の貨幣が大きくなるのか?(次回に)
以上。
感想文を少し。
◆言葉を正しく理解するって大事ですね。とっても
難しいです。「お金もち」と「資本家」は違う!のですね。
◆以前経済学教室で一度学習したことでしたが、
やっぱり難しかった。言葉に慣れない…。日常生活
でも商品の本質を意識してみると何か見えるのかなあ。
◆価値は目に見えない! 概念をとらえるのが大事。
労働力も目に見えない!
◆商品、使用価値、価値とか、基本をきちんと
おさえておきたい。
◆使用者と労働者では、立場が違うということが
スタートとゴールで全く違うことがわかった。
(商品―貨幣―商品 or 貨幣―商品―貨幣)
来週の団交がんばろうと思った。