最近読み終えた本。
『流通大変動ー現場から見えてくる日本経済』
(伊藤元重、NHK出版新書、2014年1月)
著者とは経済学の立場がまったく違うけど、
資本主義社会における「流通」の役割が大きいのはそのとおり。
流通の「いま」がよくわかるのがよい。
その変遷ぶりに興味津々であった。
でも「消費者のニーズ」のためなら、
いろんなものが犠牲になってもしょうがないのは違う。
車中心の街づくりふくめ、もっと根本的な
社会のあり方を考えねばならないとも思う。
流通は経済の縮図、というのはたしかにそうも言える。
『新しい高校教育をつくるー高校生のためにできること』
(小池由美子編著、新日本出版社、2014年1月)
「前衛」に掲載されたときにも感動して読んだが、
やはり第1章の菅間正道さんの高校生観、教育観、実践がすばらしい。
学びたい。大人がきちんと大人を生きること。本当にそう。
『親指はなぜ太いのかー直立二足歩行の起源に迫る』
(島泰三、中公新書、2003年)
なぜ人間は2本足で立つようになったのか?
こんなにいろんな議論があるとは知らなかった。
人間の親指は、霊長類のなかでも、かなり特徴がある。
親指が太く、他の指と向かい合うことができることだ。
「にぎる」とあわせて繊細に「つまむ」ことも可能。
その親指の起源に迫る。かなり専門書。
著者の仮説。手と口(歯)は、主食によって変化するという。
初期人類は動物の「骨」を主食にしていたのではないかと。
骨を砕くために「石」を日常的にもつ。
そのための親指の進化。ふーむ。