昨日の北海道民医連の講義のあとの
懇談でも話題になったのだけれど、
哲学の話をできる講師の不足、という問題。
むかしは哲学の本もたくさんあったし、
学習運動全体が若かったし研究者の方でも
哲学に強い方がたくさんいた。
労働者教育協会の運動でも、
スター的な哲学者の方が何人もいました。
でも、いまはまず本がないですよね。
そして哲学をしゃべれる人が少なくなった。
哲学って、すごく語るのが難しいと
ぼくもいつも痛感します。
だいたいわが陣営は、
哲学の根本問題から順序だてて
話すのが普通ですが、
ぼくは昨日の講義も、弁証法から話をはじめて、
それで唯物論の説明をしました。
弁証法のほうがまず大事だと思ってます。
しかも従来型の説明とちがって、
「3つの心得」(定義ではなく)という角度から
説明をしてみました。
たとえば「弁証法の3つの心得」は、
①対象はつねに動いている(変化)
②変化には法則性がある
③木も森も見る
「唯物論の3つの心得」は、
①原因がわからないと間違える
②事実のたばを集める
③集団で認識する
というようなまとめをしてから、
具体的に詳しく語るスタイルを試してみました。
いつも試行錯誤です。
しかし、哲学学習を若い人にどう
保障していくかは大問題です。
とくに集団での研鑽の場が必要です。
この夏、私も、次の書き物に向けて
できるだけ準備していきたいと思います。