長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

戦争観、火山、白バラ、スターリン

最近読み終えた本。
引き続き、歴史に関わるものが多いです。
しばらく続くのかな・・・?


『日本人の戦争観ー戦後史のなかの変容』
(吉田裕、岩波現代文庫、2005年)
日本人が、アジア大平洋戦争をどのように
捉えてきたか、その変遷を追跡。
ひじょーに勉強になったが、国民世論を
つくるひとつである「教育」分野への言及が
なかったのはなぜだろう。


『火山と原発ー最悪のシナリオを考える』
(吉儀君男、岩波ブックレット、2015年2月)
「最悪のシナリオ」とは、九州の超巨大噴火で
関東まで火山灰は10センチ以上積もり、
北海道柏原発以外の51基の原発が
メルトダウン。日本は廃墟。世界環境も危機に。
今すぐ全原発廃炉しかない。


『白バラは散らず 改訳版』
(インゲ・ショル著、内垣啓一訳、未来社、1962年)
ナチス独裁下、多くの国民が協力、妥協、沈黙、
判断停止するなか、自由のために行動した
大学生ショル兄妹。その姉がふたりのことを語る。
「われわれは沈黙しない」の言葉がいま、
私たちに響いてくる。


『スターリン秘史ー巨悪の成立と展開 1』
(不破哲三、新日本出版社、2014年)
ナチスドイツ講義に向けてこの時代の
勉強中だったこともあり、連載時よりもさらに
読みながら興奮×10。連載を読んでいても
「これ、歴史を塗り替える研究よなあ」と思うけど、
すごすぎる。


『スターリン秘史ー巨悪の成立と展開 2』
(不破哲三、新日本出版社、2015年2月)
スターリンの理論面での変質過程、人民戦線
政策の内実、そしてヒトラーとの接近。実に複雑。
そしてスターリンの恐るべき覇権主義的政治力。
スターリンがいなかったら、世界史はどうなってたかな。