長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

テレ朝「しくじり先生」のマルクス解説がひどすぎた

先日、テレビ朝日の「しくじり先生」という番組で
マルクスのことがとりあげられてヒドイ内容だった
ことはSNSなどで伝え聞いていた。

今日、とあるところから
「番組をみてこれこれこういうことをお願いしたい」と連絡があり、
予定を変更してユーチューブで50分ほどの番組をみた。

もし頼まれたという責任感がなかったら、
5分でみるのをやめただろう・・・。
不誠実な番組づくりというだけでアウト。
おもしろければ何でもありという流れがほんとうに嫌です。
あまりにも突っ込みどころが多かったけれど、ちょっとだけコメント。

■「しくじり先生」ではオリラジ中田さんが
マルクスや『資本論』を解説。ひどかった。教室の雰囲気も。
マルクスは理想だけでは目の前の社会は変わらないと考えて、
資本主義のメカニズムと変革主体を研究し『資本論』を
書いたのにね。おそらくオリラジ中田さんは『資本論』を
まったく読んでいないだろう。残念です。

■マルクスが「ヒモでニート」であったと言っていたが、
まじめにマルクスの生涯を研究したり学んだり
している人なら絶対にそんな表現はできない。
オリラジ中田さんは、この面でもマルクスのことについて
きちんと勉強していないのだろう(番組関係者も)。
これがお笑い番組と考えても、あまりに不誠実であった。

■マルクスとソ連の失敗を関連づけて論じられていたが、
その論じられ方があまりに稚拙で、日本でよくされている
社会主義失敗論のあさはかな焼き直しであった。
最後は「人間の弱さ」がソ連崩壊の原因と・・・。
もっとまじめに歴史と学問に向き合ってください。
これ、テレビですよ!!