長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

「憲法と共謀罪」 監視社会のおそろしさ

土曜日(10日)の午前中は、
生協労組おかやま執行委員会で「憲法と共謀罪」の学習会講師。

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既遂(やった)を罪にするという刑法原則の大転換、
監視社会への道と強調しました。

この法律の問題点のひとつは、
共謀とはなんなのか、予備行為とはなんなのか、
組織的犯罪集団とは、などの定義があいまいで、
警察権力にフリーハンドを与えることです。

結果発生〈既遂〉(やった)
 ↑
実行〈未遂〉(やろうとした)
 ↑
準備〈予備〉(やろうとするための)
 ↑
相談・共謀(やろうと思っての話しあい) ←ここが捜査対象。277の罪。
 ↑
決意(やろうと思った)。
 ↑
動機の発生


「やろうと思って話しあう」ことが捜査対象。
これが原則になります。
それは個人の内心が監視対象になるということ。

憲法21条では、通信の秘密は侵してはならない
(つまり盗聴はダメ)と権力をしばっていますが、
話しあう(相談・共謀)が捜査対象になるわけですから、
電話やメール、ラインも盗聴の対象になります。
どう考えても違憲立法です。

1億総監視社会です。
表現の自由が萎縮し、民主主義が死にます。