今日(15日)午前中は、
岡山県医労連のパート部集会で講師仕事。
「労働組合のそもそも~働き方にこだわろう」がテーマ。
1時間ほどしゃべりまくり。
ランチを食べたあと、感想交流などするようです。
岡山市内の某ホテルの一室にて。
以下、講義の大枠です。
一。生活することと、労働条件
1。生活がその人らしさをつくる。自分らしさ形成の場。生活は人権。
◇生活は、1人ひとりにとっての「小宇宙」
■生活は壊れる危険がある。生活が壊れることは、人間にとって
たいへんな苦痛となる。
■生活を支えるのは「お金」「時間」「健康」「人間関係」「社
会的労働」「政治」「平和」
2。生活にゆとりがあれば、「文化的に生きる」条件が広がる。
◇「ゆとり」とは・・・。
3。労働条件を交渉する―労使関係
◇「労働者とは、使用者に使用されて労働し、賃金を支払われる者」
(労働契約法2条)
◇立場の強弱がはっきり。尊厳が侵害されやすい領域。
それは労働条件にあらわれる。
二。家事労働の役割負担をいびつにする日本の「働き方」
1。有償労働の長時間化
◇残業大国ニッポン。とくに正規労働者の長時間労働が野放しに。
◇『18時に帰る』(プレジデント社)より
2。ジェンダー規範
◇ジェンダーとは、歴史的・文化的につくられた男女の性別役割分業論
◇しかしジェンダー規範が色濃く残る日本(あらゆる場所で)
◇家事育児を「やっているつもり」の旦那へ見せた執念の分担図
(「SELECT」2016.2.7)
◇家事労働は女性に集中。2015年国民生活時間調査より
(NHK放送文化研究所)
◇「子育てだけ」が招く社会的孤立。育児責任の集中。ワンオペ育児。
3。家事労働ハラスメント(尊厳を奪う)
4。企業にとって都合のいい「女性の労働力」活用-背景にある財界の戦略
◇雇用の調整弁としての女性の労働力の活用
◇女性の肩に「家庭責任」を一手に背負わせてきた
5。労働時間・余暇時間・生活時間のバランス
◇そのバランスを、自分でつくりだしていく。変化に対応する。
◇労働時間を制限すること、調整できることが最大のポイントに。
三。余暇のもつ力
1。休みは人権。尊厳に直結する余暇。
◇世界人権宣言24条「何人も、労働時間の合理的な制限と定期的
な有給休暇とを含む休息および余暇を得る権利を有する」
◇人権感覚をみがこう。支えあおう。
―私にも尊厳がある。すべての人にもある。
2。余暇とはなにか―「豊かさ」の考え方の発展が求められる
◇働くこと(有償&無償労働)から離れた時間
◇なにものでない「私」を生きる時間
◇自然のなかで生きる。受けとめる時間。
◇余暇は「新しいつながり」を紡ぐ時間
◇文化。学問や芸術を生み出す時間。または享受する時間。
スポーツ、映画、娯楽。
◇社会参画の土台
―社会運動・労働運動・ボランティアなども余暇時間が必要
3。「余暇を楽しむ能力」は、医療や介護にも必要な力につながる