長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

仕事術という、チームワーク論

『プレイングマネージャー 「残業ゼロ」の仕事術』
    (小室淑恵、ダイヤモンド社、2018年)を読み終える。

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本屋でたまたま目に入ってきた1冊で、即買い。
小室さんの本は、
『労働時間革命』(毎日新聞出版社)以来2冊目。

ワークライフ・バランスを実現するために、
1000社以上のコンサルティングを手掛けてきた会社の代表。
だからこその、豊富で具体的な手法が参考になる。
たんなる手の問題ではない、深い課題を提起しているように思う。

活動系の人は、
本屋さんのビジネスコーナーに並んでいるこの手の本を、
「自己啓発っぽい」「もうけのための狭い方法論」と
敬遠することもあるかもしれない。

でも、食わず嫌いはやめよう。
学べることからは、どんどん学ぶ。
優れたものからは、謙虚に学ぶ。

この本は、労働運動や政治運動の
リーダーにこそ、ぜひ読んでもらいたい。
応用できることろがたくさんある。

自分たちの働き方を見直すこともできるし、
組織論・チームワーク論として読むと、
われわれの運動の立ち遅れが突きつけられる。
(シーンとなる会議、仕事の「属人化」とかね)

本書を貫く課題は、「関係の質」向上である。
なんでも言える、思っていることを表現しあえるチームこそ、
高いモチベーションで成果を生み出すことができる。
集団の力、知恵を集められる。

対話の技法(あるいはしゃべらない意味)や、
仕事の「属人化」からの脱却の道すじ。

とくに第2章「『関係の質』がすべて」を読んでほしい。
リーダーがすべきいちばん大事な仕事とは何か。
そのためにどう自分の仕事を客観視し、
「緊急ではないが重要な仕事」の比重をあげられるか。

自分たちの活動や働き方を見直す指針のひとつに、
本書はなるだろう。

ぜひ読んでほしい。