長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

神の島のこどもたち。沖永良部島の物語です。

『神の島のこどもたち』(中脇初枝、講談社文庫、2020年8月)
を読み終える。これが今年100冊目~。

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「神に守られた島」と「神の島のこどもたち」の既刊2作品を文庫化。
前半読んでて、なんか読んだことある内容だな…と思って検索したら、
2年前に単行本で読んでいた記録がブログに。すっかり忘れていた(^_^;)。

沖縄戦真っ最中の時期の、沖永良部島の戦争と生活、
戦後の日本復帰までをこどもたちの視点で描いた小説。
林博史さんの『沖縄からの本土爆撃』を読んだ直後だったから、
米軍の動きが流れのなかで理解できた。

北に位置する徳之島、南の与論島は行ったことあるけど、
沖永良部島はまだ未踏。いつか行きたい。
それにしても、歴史的背景や伝えたい考えを押さえながら、
こうして美しく読みごたえある物語に昇華させる作家の力量に、
感嘆するばかり。