長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

「ストライキを続けてきたことに誇り」

昨夜(9日)は
「労働組合たんけん隊version2023」の第3講座金曜回でした。
「ストライキと労働運動の歴史―パワーこそが変化を起こす」がテーマ。
リアルタイムで100名をこえるみなさんが参加。

ストライキづくしの内容でしたが、元国労の方とか、
役場での29分ストとか、イタリアに在住していた方のイタリアスト事情とか、
さまざまな方が参加していたので、
交流がめちゃくちゃ楽しくて最高でした!

ストライキこそ労働運動のたたかいの王道。
もっともっとストライキの学びを広げたいと思う機会になりました。
以下、さっそく寄せられたお2人の感想をご紹介します。

■労働運動の歴史を大変わかりやすくて心にすとんと
くるお話でした。まさに体幹が鍛えられました(笑)。
私の所属している全日赤医療センター第一労働組合は、
講義にもあった川島みどりさんが所属していたとても
歴史のある医療労働組合で、2025年には結成80年に
なります。この間先輩たちの教えをまもり、ストライキ
はずーと実施してきました。(コロナ禍では指名ストに
しました。)しかし年々ストライキに参加する組合員が
少なくなっている中で、ひたすら4「ストライキの意義」
を訴え続けてきました。とはいいつつ、実際は始業時
1時間のストライキを行うのは執行部も一組合員としても
かなりエネルギー消耗します。まだまだ、患者さんを
ほおっておけない、職場からストライキのために抜ける
のが心苦しいという無言の圧力へ、毅然として1時間職場
を離れることにもうしわけないという思いから、いわゆる
スト破りの組合員もいます。ストライキ支援にきてくだ
さった上部団体のかたがたの人数が、ストライキ参加
組合員の人数より多い時もしばしばです。なんだか、
いつも悶々としてストライキを実施してきましたが、
本日の講義のなかで参加者のかたの発言に、「公務員
だからストライキができない」「ストライキかっこいい」
「ストライキは学習の場」などの感想を聞いて、もや
もやしていた気持ちが晴れ、ストライキを細々でも継続
していることへの確信につながりました。「ストライキ
は労働組合の組織率よりも端的に労働組合の力量を示す
もの、そのためには組合のストライキ行動が、労働組合
以外の労働者や市民の利益にもつながるものでなければ
ならない。ストライキは労働組合が社会的に認知される
本質的で重要な行動である。」という言葉に、いままで
ストライキを続けてきたことに誇りすら感じています。
今後もストライキの意義など組合員と共有し、スト破り
がなくなるよう団結する場となるよう組合員ひとりひとり
に語りかけてみようかと思いました。歴史に学べですね。
ありがとうございました。

■繰り返し学習し、ストライキという言葉は知っていても、
実際に行ったことはない世代となってしまいました。
当法人はユニオンショップなので、組合の活動に対しても
積極的な人、ほとんど知らない人様々な人が加入しています。
自分が入職してから10数年、ベースアップは1度もなく、
職場環境も良くなる様子はありません。春闘、秋闘の場
ではなんどもストライキという言葉は出てきますが、実際
に自分が携わって行ったことは一度もありません。私たちの
周知が足りないことが要因ですが、一般の組合員は
ストライキ権の批准投票は「ストライキするかしないかの
アンケート」だと考えているところがあり、コメントでは
「迷惑をかけるなんて」「ストライキなんて時代遅れ」と
批判がでます。何とか60%程度の賛成を保っていますが、
本日のような学習をどのように伝えていけばいいのかと
悩むばかりです。ストライキはとても強い武器・手段だと
思いましたが、正しく使うのはとても大変だし、難しい
ことだと思いました。去年から組合専従をすることになり
ましたが、実に『使用者になめられて』おり、攻撃的な
発言はないにしろ、日々あしらわれているなと悲しくなる
ことばかりです。ストライキをしっかりと理解し、使い
どころも分かるようになれば交渉も進めやすくなるのかも
と感じました。公務員がストライキできないというのは
何となく知っていたのですが、このような歴史があったの
だということは初めて知りました。自分の元の職種が
看護師なので、看護師の労働運動は知った気になって
いたのですが、改めて勉強出来てよかったです。