長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

散歩、休む、無人島、ことば、くらしと貧困、ケアリング

最近読み終えた本。

■『散歩哲学ーよく歩き、よく考える』
 (島田雅彦、ハヤカワ新書、2024年2月)
さくさく読める散歩エッセイだけど、古今東西の「歩く」を
考察していて深みもある。散歩はクリエイティブな営み、
という主張は、毎朝散歩してるから実感としてわかる。
旅先でもどんどん散歩しよう。

■『休むヒント。』(群像編集部/編、講談社、2024年4月)
33人の「休み方」「休むとは」エッセイ。まあ、執筆者の
ほとんどが作家さんとかライターの方なんで、
労働者の休み方とは違いがあるかなーと。
でもナルホド!と思えるところもいくつかあり収穫。
休むことへの考えは千差万別ですな。

■『無人島のふたり〜120日以上生きなくちゃ日記』
 (山本文緒、新潮社、2022年)
膵臓がんになった作家さんの、亡くなるまでの日記。
享年58歳。自分はどんなふうに死んでいくのかなあ。
癌は「お別れの準備期間がありすぎるほどある」の言葉は
たしかにそうで、癌はそんなに怖くないかな。

■『孤独になることば、人と生きることば』(中川瑛、扶桑社、2023年)
先日、中川さんのケアリング・ワークプレイスの本を
読んでからの流れでこちらも。加害者変容の活動を通して学び、
みてきた「孤独になる言語化」をしてしまう人の背景にあるもの。
けっして個人の資質だけではないよな。

■『子どもと女性のくらしと貧困~「支援」のことばを聞きに行く』
 (中塚久美子、かもがわ出版、2024年5月)
ぼくもサポーターをさせてもらっているシンママ大阪応援団、
同じく大阪で子どもや若者の支援の活動をしているシェアリンク茨木。
朝日新聞記者がみた、現場の声と課題。一気読み。
生活保護活用のことも理解が深まる。そしてなにより、
「聞かない」こともケアなのだよなあ、と思う。

■『ケアリング・デモクラシー  市場、平等、正義』
 (ジョアン・C・トロント著、岡野八代監訳、
  相馬直子・池田直子・冨岡薫・對馬果莉訳、勁草社、2024年3月)
やはりとっつきにくさはあるなー。が、ケア概念の理論化を
提起したトロントの功績が大きいのは、よくわかる。
ケアを概念化し、その視点や倫理から、政治や民主主義を問う。
さらに学びたい。