憲法、介護、朝鮮人兵士、イタリア女子、江戸、100万回、沖縄戦
最近読み終えた本。
■『100年先の憲法へ 「虎に翼」が教えてくれたこと』
(太田啓子、太郎次郎社エディタス、2025年4月)
おもしろくて一気読み。もう1度ドラマをみたくなる…。
第2部「男性たちの群像」が太田弁護士らしい切り口で、
我が身も振り返る。
しかし、トラツバは本当に朝ドラ歴代No.1でありますなあ(長久比較)。
■『介護と相続、これでもめる! 不公平・逃げ得を防ぐには』
(姉小路祐、光文社新書、2025年4月)
タイトルそのままの内容。著者の体験に根差しつつ、多数の取材も。
介護と相続がこのようにつながっているとは。
兄弟姉妹に「三行半」をつきつけられる恐ろしさを想像するだけで怖い。
■『日本軍朝鮮人兵士 忘れ去られた37万人』
(川口清史、かもがわ出版、2025年4月)
70ページほどのコンパクトな本。簡潔にまとめられている。
旧日本軍としてアジア・太平洋戦争に動員された
朝鮮人軍人軍属の戦前・戦中・戦後。
朝鮮人への差別対応が一貫している日本国家のおぞましさ。
■『イタリア女子が沼ったジワる日本語』
(テシ・リッゾーリ、亜紀書房、2024年5月)
楽しい本だった。イタリア人女性が高校時代に俳句と出会い、
日本語に関心を持ってからの行動力がすごい。
ぼくより日本語のことを知ってる笑。
ふだん使っている言葉への発見や気づきも得られる1冊。
■『江戸の旅』(今野信雄、岩波新書、1986年)
街道と宿場、大行列の旅、伊勢・金毘羅への旅、自由の旅、
道中案内書、携帯品と費用、明治以降の旅…。
江戸時代の「旅」がさまざまな角度から語られていて楽しい。
今よりずっと旅が「特別」だった時代。先人の苦労や喜びに思いをはせる。
■『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』
(福井県立図書館、講談社文庫、2024年)
図書館司書に寄せられる「こんな感じの本を探してる」集(90個)で、
覚え違い、イメージから本を推測する司書さんの技量が面白い。
ぼくも半分ぐらい分かったかな。
ちなみに「死んだ」ではなく、「100万回生きたねこ」です笑
■『沖縄戦 なぜ20万人が犠牲になったのか』
(林博史、集英社新書、2025年4月)
著者の沖縄戦や米軍基地に関する研究書は読んできたが、
新書という形で出された意義は大きい。
これほど網羅的に目配せがきいた沖縄戦の本はないと思う。
著者の問題意識が書かれた「おわりに」も超重要。力作。
