長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

養生、カフネ、職場のマイクロ…、ブレイクショット

最近読み終えた本。

■『養生する言葉』(岩川ありさ、講談社、2025年2月)
人を縛ったり、傷つけるのも言葉であり、
生かし、養生させてくれるのも、また言葉。
著者のことをまったく知らなかったのだが、
ご自身の苦しみや傷と向きあうなかで出会った「言葉たち」。
きっと誰かの生に、灯となってともるだろう。

 ■『カフネ』(阿部暁子、講談社、2024年)
題名そのままの小説だったなあ。人間はひとりでは
生きていけない相互依存の関係だからこそ、
相手を傷つけたり、傷つけられたりする。
ケアしたいけど、相手のニーズとすれ違うこともある。
でも、誰かのケアや存在がわたしの生を支えてくれる。

■『ワークブック 職場のマイクロアグレッション対策
〜生産性を下げる「無自覚な言動」の正体』(渡辺雅之、日本法令、2025年5月)
渡辺さん2冊目のマイクロアグレッション本。
対策や実践編も豊富でいいなあと思う。
欲を言えば非正規労働者へのマイクロアグレッションも入れてほしかった。

■『ブレイクショットの軌跡』(逢坂冬馬、早川書房、2025年3月)
『同志少女よ、敵を撃て』の著者による、日本の現代を舞台にした小説。
570ページ超の分量で、読みごたえあった。
さまざまな伏線がはられていて、もう1回最初から読みたいと思うが、
なにせ570ページ…笑。