長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

来月から研修医となる青年が来訪

昨夜(12日)は、
相方が5年前から仕事でお付き合いがあった医学生が我が家に。
医学生といっても、もう卒業です。
先日、国家試験受け結果待ちですが、まあ大丈夫でしょう。

相方の指示のもと、
お手製料理をふるまいました。

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彼は4年生大学を卒業後に岡大医学部に来た子で、
その回り道を着実に自分の成長につなげている感じ。
誠実な人柄がにじみでる好青年。

相方とのつながりも、ほんとうに「たまたま」的要素が
おおきく、出会いに感謝していると。

4月からはいよいよ研修医に。
岡山からは離れるので、別れのあいさつもかねての来訪でした。
いい医師になってほしいな。

相方も嬉しそうで、話題も尽きず。
よい夜になりました。

安倍政権終われー! そんでもって乾杯したい。

政治は急変。
安倍政権を終わらせる決定的チャンス。
公文書改ざんで、しかも政治的力が働いたわけで。
これで逃れられたら、もうほんと、
日本は世界から笑いものですね(もう笑われてますが)。

自分ではたいして何もできない状況ではありますが・・・。


最近、日々の介護にちと疲れぎみかも。
たいへんさの分散はしていますが、それでもね、という感じ。
ほんと、ケア労働のたいへんさが身にしみます。

でも今週は暖かくなりそうなので、
ちょっと気分上向き。元気も出てきますかね。


きのうは相方のお母さんの誕生日祝いで、
相方も久しぶりの外出ランチ。
いでに足守の安富牧場まで足を伸ばしました。

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若い人への働きかけ・・・

勤労者通信大学の募集活動が全国で行われています。
今年は新設される「入門コース」が目玉です。

労働者教育協会から、
各地で若い人への働きかけで苦労があると伝えられ、

「青年が“やってみたいな”と思えるようにするには、
どんな働きかけが必要か」

に答えるような文章を書いてほしいといわれ、
さきほどパチポチ書いた原稿が以下です。

こういう問いって、個別具体的な状況を把握しないと、
一般的に答えてもな・・・とは思いますが。


A。働きかけの戦略、角度、方法、と整理して、考えて
みたいと思います。

 まず戦略です。「青年に働きかけよう」という一般的
アクションだけではなく、「あの人に受けてもらおう」
と個人名をあげて、比較的関心のありそうな、学習を苦
だと思っていない人に、まずじっくりと声をかけること
が大事ではないしょうか。まわりに、そんな青年はいま
せんか。個人名をあげて追求しましょう。
 それで、まず1人の受講を得れば、「ぜひ何人かで学
習しよう」という次に声をかける範囲が決まってくると
思います。たとえば労働組合青年部に集団で受講しても
らいたいとすれば、いきなり全体に呼びかけるのではな
く、最初に受講を決意してもらう人をつくっておいて、
会議などでその青年に「働きかける側」にたってもらう、
という手もあります。ようは、「働きかけ」にも「作戦」
が必要で、青年層の人間関係、個人傾向なども把握して
おく必要があると思います。集団学習を組織して、毎回
終了後に懇親会など楽しい企画をセットする手もあると
思います。

 次に働きかけの角度ですが、「社会科学の入門だよ」
といっても若い人にはその意味自体がおそらくピンとき
ません。したがって、働き方や生活の話題、労働組合で
かかげている要求などを入口に、その身近なことと社会
の仕組み・矛盾がつながっていることを語る必要があり
ます。昨年から漫画『君たちはどう生きるか』が大ヒッ
トしていますが、コペル君の等身大の経験を通して社会
や生き方を考える内容だからこそ、そのような広がりが
つくられると思います。そして「どう生きるか」という
直球の問いを、もっている青年は少なくないのです。
 先日も、とある労働組合の青年と、どんな学習会をし
たいかという相談会をもったのですが、将来不安から、
お金をどうやって貯めるか・増やすかということに関心
があるとの話でしたので、その切実な思いを出発点にし
ながら、「なぜお金がこんなにかかる社会なのか」「お
金の本質はそもそもなんだろう」というディスカッショ
ンをしばらく続けました。結論的にいえば、いまの社会
の動き方や本質がみえないと、へんな「がんばり方」を
してしまう、まずお金の本質を学んでみよう、というこ
とで、学習会のテーマは「お金ってなんだろう」に決ま
りました。身近な問題から入って、その疑問や思いを社
会科学の学習につなげていくことが大事です。

 最後に方法です。これはいつの時代でも働きかけの王
道ですが、「とにかく対話する」「1対1の対話にこだ
わる」ことです。他の誰でもない、「あなたに受講して
もらいたい」という熱意が伝わるのは、1対1の対話で
す。だから、本気で青年に入門コースを受講してもらい
たいならば、その対話の機会と時間を思い切って確保す
ることが必要です。そのなかで、青年1人ひとりの現状
や問題意識もつかむことができ、「次の働きかけ」のヒ
ントも得られるかもしれません。
 一般的な訴えやニュースでお知らせすることも必要で
すが、最後はどれだけ青年と対話できたかです。そこに
執着しましょう。そして、働きかける側の人自身が「学
ぶって面白いし楽しいんだ」と語れることが大事です。
夢を語りあいましょう。

使える制度は最大限活用するなり。

今日(7日)は介護休みの1日。
といっても、2月の下旬から障害者福祉サービスの
重度訪問介護を受けらるようになり、
毎日ヘルパーさんがお昼から入ってくれているので、
相方をまかせ、数時間は抜けられます。

で、金融機関に行ったり、
事務所にも一瞬寄ったり。

介護がしんどくなる一番のリスクは、
なんといっても「ワンオペ」だと思います。
この負担を分散しなければ、
主たる介護者はほんとうにキツイです。

介護離職、介護を苦にした事件が
社会問題になるのも、「ケアの分散」ができないところで、
制度の不十分さや不備が追い討ちをかけます。

使える制度は、最大限活用していきますよー。

『学び合う場のつくり方』(中野民夫)

『学び合う場のつくり方~本当の学びへのファシリテーション』
           (中野民夫、岩波書店、2017年)を読み終える。

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ファシリテーション本6冊目。
1章の、大学での「参加型授業」の苦労や工夫が参考になった。
これだけの細かい配慮や気配りが、
学びの場をつくる側には求められるんだなと納得。
実践に活かしたい。


以下、自分用のメモ。

「少人数に分けて適切な問いさえあれば、対話は
必ず盛り上がるものだと思っていた。ところがそ
の教室では、男子だけのあるグループが、ずーっ
と『黙っている』のだ。視線をお互いにそらしな
がら、無表情でじっと沈黙している。・・・『男子
のコミュニケーション苦手度はかなりのものだ』
と痛感する貴重な体験になった。話しやすい環境
と手順をうまくデザインしないと、簡単には生き
生きとした対話のある授業は生まれない」(17P)

「教員も学生もこんなものだと諦めきている大教
室の授業を、学生の参加や対話を重視したワーク
ショップ型にして、誰も眠らず、皆が生き生きと
目を輝かせるような時間にできないだろうか」(18P)

「そもそも、このインターネットが発展した時代
に、知識の一方的名伝達だけなら、ネットで動画
配信すれば済む。実際、世界中の著名な教授の授
業が公開される時代になってきている。わざわざ
遠くから大勢の学生や教職員が立派なキャンパス
に集まっているのに、お互いにほとんど話すこと
もなく帰っていくのはなんとももったいない。
っかく人が集まるのなら、もっと生身のコミュニ
ケーションをとり、対話し学び合うことはできな
いのだろうか」(18P)

「『いてもいなくても関係ない』ではなく、『1
人ひとりが大切でかけがえのない存在』として
扱われる場はできないのか」(21P)

「一般に、私たちは与えられた教室や部屋に合わ
せることに慣れていて、自分たちが今必要な空間
をゼロからデザインすることには慣れていない。
ファシリテーションの基本的なスキルでもあるが、
人がどのような形で集うのかをよく考えてゼロか
ら場づくりをすることはとても重要だ。まずは座
り方から工夫しよう」(24P)

誰とも話さないで帰るなんてもったいない。教
師からの話を聞くだけでなく、学生同士の横のつ
ながりを大切にして、お互いに話し合い、学び合
う場を創りたい。そうでないと、日本の教育の課
題である『学習意欲』や『主体性』も育まれない。
こう考えて、学生を小グループでの話し合いへと
丁寧に誘う」(24P)

自分から少しでも話すと、その場への参加意識
が高まる。また、それぞれの人の話を聞くことは、
内容だけでなく声や表情などから多くの情報が得
られ、お互いに率直に話しやすい安心安全な場に
近づいていく」(25P)

「インタラクティブ(双方向的)な『横の対話』
を促すのは、眠気対策だけでなく、参加型教育の
核心でもある。そもそも教室から学生への『縦の
一方通行』という旧来の教育が問われている。た
聞くだけだと、すぐ忘れやすい。横にいる仲間
と対話し、自分で言葉にしようと試みるなかで確
認したことや、他者と話し合うなかで新たに発見
したりしたことは忘れにくい」(31P)

「『小グループに分けたけど、議論はちっとも盛
り上がらなかった』とグループワークを早々に諦
めてしまう先生の声を聞くことがあるが、小グル
ープに分けただけではダメで、座り方などの場づ
くり、導入の仕方や問いの立て方、話す順などを
工夫した話しやすい雰囲気づくりの手順が必要
のだ」(49P)

まずはそこに集う関係者全員の『関係の質』を
上げる、つまり遠慮せずに思ったことを言い合え
るような関係をつくることが大事だ。遠慮や警戒
が強く、情報量や意識に差があると、なかなか創
造的な話し合いにはなりにくい。関係者の関係の
質が上がって、活発なコミュニケーションが行わ
れ、遠慮なく率直にやりとりができると、自ずと
集団全体が高いレベルで考えることができ、『思
考の質』が上がる」(74~75P)

「人は問えばその問いについて考え始め、提案す
れば、その方向に動き出す。だから、多くの人々
の貴重な時間や労力を預かるファシリテーターの
責任は大きい。特に、話し合ってもらう『問い
(お題)』について、どのような『問い』をどう
いう順番で投げかけるのかは熟考を要する」(87P)

「まずはそこにいる皆にとって共通して実感をも
って話せる問いを考える」(88P)

雨だったので、レジュメを一気につくった。

今日は雨がよく降っていたので、
事務所にこもり、キーボードをパチポチの1日。
今月の残りの5つの学習会のレジュメ、ほぼつくった。
よし。

3月は例年、学習会がいちばん少ない月なのも
さいわいしてます。

これで明日から思う存分外にでられる。
オルグいくぞー。オルグ。いい響き、オルグ。

ピュアな「初心」

土曜日(3日)は、
生協労組おかやまの新人研修3回目。
正規職のところは、年間通して4回のカリキュラムで
新入労組員研修をしています。ぼくも全部かみます。
4回すると、深まり方が違います。

この日は賃金のそもそもと、
職場の常識も変わること、
理想と現実とのギャップについてディスカッションしながら。

新人さんの「初心」がピュアでした。
ピュアな理想を、持ち続けたいな~。ぼくも。

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三上議長の「私も受講します」。

岡山県労働組合会議の三上議長が、
「私も受講します」のメッセージを寄せていただきました。
ええ、勤通大の入門コースです。もちろん。

三上さんは岡山高教組の委員長でもあり、
今年度は執行委員会の学習に入門コースを位置づけて
取り組むことを決められました。ありがとうございます!

このチラシつかって、
3月は労働組合をまわりますぞー。

個人で受講される方もどしどしお待ちしていますー!
申し込み・お問い合わせは、勤労者通信大学まで!

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3月。今年も旅の準備を加速中。

ようやく、
あたたかくなりつつあります。
今日は突風がふいてますけど。

今年も、
相方との「行けるときに行っとこうツアー」を
準備中です。

今日もその飛行機チケットを予約しました。
みなさん、ALS患者が旅をすることについて、
すごいね、という印象みたいです。

でも、これまでの生き方で大事にしてきたことを、
病気になっても変わらず追求しているだけです。
特別なこととは感じていません。

旅は生活の目標や励みにもなりますからね。
今年もいい旅を重ねていきたいです。

一瞬事務所に出た休日・・・

今日(28日)は介護休みの1日。
といっても、やることはいろいろあり・・・。

一瞬事務所にも出てしまいました。
メールをひらくと、いろいろ朗報もあり。

さー、明日から3月。
勤労者通信大学の募集もがんばらねば。

「休暇を求めていく大切さ」

先日(22日)の、堺での学習会の感想文を一部紹介します。
休日・有給休暇にしぼった講義でした。

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■有給休暇が人間らしい生活をするうえで必要な
権利であること、人権としてなくてはならない
ものであることを学んだ。労基法で最低限の休暇
が取れない現状を使用者が放置していることにつ
いて、配慮義務違反であり、労基法を守れていな
いとの考え方について、新しいものであった。

■グループに分かれて有給休暇についてディスカッ
ション。民間の労使関係の健全な企業では100%
取れている反面、公務労働者が取りにくい状況が
よくわかりました。「立場の弱い非正規労働者が
余暇をとれる職場に。誰も置き去りにしない」。
学校現場でも非正規の先生が増えているから、長久
先生の言われたことを学校でもやっていきたいです。

■有給休暇制度はたたかって勝ち取ったものだとい
うことがわかった。

■自分の時間をとりもどすこと。人間らしく生きる
ための基本だということがよくわかりました。
せめて1週間ぐらい本当に自分のために自由に使え
る時間がほしいと思いました。休みだけあってもど
うしようもないので、文化的に自分を豊かにするた
めにも、人間らしく生きるための賃金が本当にほし
いものであります。

■「休日・有給」に絞った講演をはじめて聞きました。
ラファルグ『怠ける権利』の紹介がたいへん興味深
かったです。140年前のフランス、労働に没頭する
ことを美徳とする風潮があったとは驚きです。労働を
苦役と捉えるより、美徳とするのは日本が特異なのだ
と思ってました。有給をとろう、と周りの人たちに
受け止められる働きかけを工夫することが大切なんで
しょうね。

■各職場の有給の消化率であったり、現状を交流の中
で知ることができ、よかったです。私は保育士ですが、
違った職種の方たちはどうなっているのかも詳しく知
れました。

■ILOの有休条約に「2労働週は分割してはならな
い」という文言が入っていることをはじめて知りました。

■休暇を求めていく大切さ。フランスもバカンス文化は
ここ100年でつくられた。

■有休の大切さがよくわかりました。ポストイットを
使った参加型の方法も。みんなが集中して、自分の
こととして考えていたことが良かったと思います。

■「有給休暇はあるけど全部消化できると思わないで」
とよく言われてきたが・・・(管理に)、取る権利は私た
ちにあるのだということがわかってスッキリしました。
非正規さんが海外旅行に行きたいと相談され、取れる
ようにしたが、管理には「他の人がそんなに取れない
のに、その部だけが取れるのは・・・」と言われた。板ば
さみになりモヤモヤしていたが、今日参加したことで、
自分がその子に有休を取れるように配慮したことは正し
かったと今思った。よかったと思います。

■生活とはなにか、そもそも論を考えることは新鮮だ。
反省やら希望やら。ゲーム形式も和気あいあい。仲間
意識が高まるなあ。

■大切なことを、具体的にいっぱい考えさせてくれる
すばらしいお話。みんなの声もあつめながら。すすめ
方もすごい!

■日本人は働きすぎ。連休の使い方、たしかにわかっ
ていない。連休をとる訓練が必要だと改めて思いまし
た。