長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

まだまだ入っていない憲法

きのう(5日)の午後は、
林精神医学研究所(林病院、ひだまりの里病院)の
中堅職員研修で日本国憲法の講義。

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最初「憲法とは?」のグループワークしてもらうんですが、
「国民が守らないといけないルール」という答えが。

まだまだ憲法入ってないなーと()。
いつものように、97条・98条・99条の
「憲法の3つの自己紹介」からスタート。

みなさんしっかり聴いていただき、
よい感想交流もできました。
この研修会、まだまだ続きます。

高知県知事選挙に大注目です!

きのう(4日)は、高知!

友人で仲間の松本けんじさん(35歳!)が
今月24日投開票の高知県知事選挙に立候補予定!
「絶対に勝たせたい」と、選挙ボランティアに行ってきました。
(もう1人岡山から一緒に行きました)

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選挙事務所に入ると、見慣れた顔が!
労働者教育協会の会議でよくご一緒した松繁さん(自治労連)が。
知っている人がいるって安心しますね。

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岡山の若者から託された寄せ書きも、
松本けんじさん本人に直接渡すことができました。
1人ひとりのメッセージすべてに目を通して、
とっても喜ばれていました。

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午前と午後、チラシまきをしたあと、
15時半から野党共同の街頭宣伝があり参加してきました。

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各党の国会対策委員長のお話も本気を感じて良かったですが、
松本けんじさんの演説はやはりピカイチでした。

「ここで一緒に生きよう」「誰ひとり取り残さない県政を」の
メッセージが響きあう内容で、
みんなの力で必ず勝つという雰囲気でした。

高知知事選挙、大注目してください!!

ふれあいコンパで交流を深める

土曜日(2日)の夜は、
93期岡山労働学校のふれあいコンパでした。

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最寄り駅まで歩く途中、きれいな夕焼け空がみえました。

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コンパは19人が参加し、ワイワイと交流を深めました。
途中に行った自己紹介交流では、
労働学校に参加しての感想ふくめ、
それぞれの内面からでてくる言葉にジーンきました。
この暖かい空気とピリッとした刺激が、労働学校の魅力。

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終了後のふうけい。
ワコウドたちは、そのまま2次会のカラオケに行ったようであります。
交流が深まっています。

労働学校の講義も残すところ3回です!

「うちの職場は呪いの言葉だらけ」

金曜日(1日)の夜は、
全医労岡山地区協議会の執行委員会前段学習会へ。

前回の労働学校の反響が大きかったので、
この日も「労働者が労働者のことばをにぎる」
「呪いの言葉」「灯火の言葉」の話を。

話を受けて「うちの職場は呪いの言葉だらけ」
「灯火の言葉を自然にかけられる人になりたい」
など良い感想交流になりました。

「自分のメンテナンス=学ぶこと、仲間とひ議論すること」

昨夜(31日)は、93期岡山労働学校の第5講義。
もう後半だー!

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参加22名中、林精研労組が12名。
(林の受講生全員出席の快挙。医療職場ですよ!アナタ!)
林のがんばりが突出していて、
他の職場からの参加も広がっていれば、
もっともっと相乗効果やつながりが生まれるのになーと思います。
来期の課題!

講義は「事実と変化をつかむーものの見方をみがく」でした。
盛り込みすぎで抽象度が高い話でしたが、
グループ感想交流がいつも素晴らしく、
講義を補い深めくれる時間になっています。

感想文を少し紹介します。

■“どうせこの人はこうだから”と、どうせで終わらせ
てしまったら何も生まれないし変化しないというこ
とが改めてわかった。そこから、“まてよ”、“だけど”
と変化していけるようになりたいと思った。その時
に議論できるかどうか、その仲間、環境があるか、
そういう職場をつくっていきたいと思った。

■「肯定をふくんだ前進的な否定」。自分の考え方に
柔軟性を与えるワードでした。多くを受容する力を
つけ、視野を広げていきたいですね。

■人らしい成長とは何か? ということを今回の講義
で学べた? 気づけた? と思います。そのヒントが
長久先生の“うねうねな生き方”にあるように思えま
した。自分の上がり下がりがある人生を、それが自
分の人生であるということ、上がりだけが成長では
なく、下がりの部分もふくめて胸はって自分の人生
(成長)だと言いはなてるように、自身の生き方を
受容できるような人になりたいと思えました。

■変化の法則性(弁証法)の考え方はイイですね。
私自身も社会もすべて動き変化しているという視点
を常に持っていたい。「こんなことやっても変わら
ない」「やってもダメだ」とやめることは簡単だが、
「だけど」「まてよ」と考えることが大切だと感じ
た。考え方をやめるのではなく、「自分のメンテナ
ンス=学ぶこと、仲間と議論すること」が自身の成
長になるんだと思った。

■唯物論と弁証送、ちゃんと勉強したいと思いました。
人生、一生勉強だ! まだまだ成長するぞ!

■私は、「どうせ」と思いがちなところがあるなと
思っています。特に疲れている時、やるせなさを
感じている時は、みなさんもそうでしょうか?
「事実を知る」ことには、どうしても主観が入り
こんでしまいます。なぜなら、私たちには「考える」
力があるから、感じる心があるからです。今は世の
中にフェイクがあふれています。だからこそ、「知
ることを自ら実践していかなければならない」とい
う長久さんの言葉がひびきました。そして、「自分
はまだまだ知らないんだ」ということを受け入れら
れる私でいられるようにしたいです。こりかたまっ
た大人には、なりたくないなー!

看護、介護、世界は、近現代、介護、皮膚、呪いの、柳橋

最近読み終えた本。


『看護を未来につなぐ ライフストーリーズ』
(第36回日本看護科学学会学術集会企画委員編集、日本看護協会出版会、2018年)

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日本の看護界を牽引してきた7人の大先輩看護師の
ライフストーリーを若手が聞くという企画。
それぞれの人生の物語と語られる看護がおもしろく、一気に読めた。


『介護職がいなくなる ケアの現場で何が起きているか』
             (結城康博、岩波ブックレット、2019年9月)

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あまり目新しい点はなかったような。
広く浅くという感じ。


『世界はまた彩りを取りもどす
~難病ALS患者佐々木公一が拓いた「普通に生きる」』
              (玉居子泰子、ひとなる書房、2019年6月)

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身につまされる話もたくさんあったけど、
やはり前を、未来を向いて生き方を考えている人(たち)は、
明るいなと。私たちも引き続きがんばりたい。


『日本近現代史を生きる 過去・現在・未来のなかで』
              (大日方純夫、学習の友社、2019年8月)

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近現代史をざっくり学べる内容で、
とくにいま争点になっている問題(天皇制、歴史認識、沖縄など)に
力点置いた記述になっているような。
歴史学ぶってほんと、現在を認識するために欠かせません。


『介護ヘルパーはデリヘルじゃない~在宅の実態とハラスメント』
               (藤原るか、幻冬舎新書、2019年7月)

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メインタイトルが気を引くが、内容はサブタイトルが柱。
在宅ヘルパーの仕事実態、
とくにハラスメント問題に焦点があたっている。
制度の問題点や矛盾も解説があり、わかりやすく読める。


『皮膚はすごい』(傳田光洋、岩波書店、2019年6月)

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皮膚本は何冊か読んだけど、やっぱり皮膚はすごい。
まさに、すごいとしか形容しようがない。
表皮の細胞ケラチノサイトの1つひとつに五感があり、
ミニ脳があるとは。
10章の記述は感動的だった。皮膚はすごい。


『マルクス&エンゲルスvol.2』
    (シナリオ:野口美代子、監修:円谷源、漫画:丸山楠美、
                      高文研、2019年10月)

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このシリーズ、ずっと続くのかと期待していたら、
2巻目でおわり、と。残念。
『共産党宣言』にいたる2人の歩みが漫画でスッと入ってくる。
ラディカルに思考し行動したい!


『呪いの言葉の解き方』(上西充子、晶文社、2019年5月)

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先週の労働学校の講義でも受講生からもっとも反応のあったのが、
この「呪いの言葉」について。
上西さんの誠実さと立場性、言葉への執着。
じっさいのたたかいの体験を通じての内容だけに、
具体的でわかりやすい。おすすめの良書。


『柳橋物語・むかしも今も』(山本周五郎、新潮文庫、1964年)

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一途に思い続ける愛を描く二編の時代小説。
さすが山本周五郎!人間の弱さや逞しさへの共感。
池波正太郎や藤沢周平はたくさん読んだけど、
周五郎は『赤ひげ診療譚』『さぶ』『ちいさこべ』しか
既読作品がない。もっと読もう!

12月8日にジェンダー講演

またジェンダーについてお話します。
12月8日(日)13時~、岡山市母親大会です。
(男性でも参加できます!)

「女なんだから○○」というジェンダーは、
まさに「呪いの言葉」。

「社会及び家庭における男子の伝統的役割を女子の役割と
ともに変更することが男女の完全な平等の達成に必要である」
(女性差別撤廃条約「前文」より)

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「核ZERO講座2020」を開催します。

被爆75年。2020年NPT・世界大会inニューヨークの開催。
核兵器廃絶へ、飛躍の1年に!
の思いをこめ、岡山県学習協では来年1月~2月に、
「核ZERO講座2020」を全4回で開催します。
岡山県原水協の協賛で取り組みます。大きく成功させたいと思います。

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【カリキュラム】
・第1回 1月10日(金)「8月6日・ヒロシマ-被爆の実相」
・第2回 1月24日(金)「8月9日・ナガサキ-被爆の実相」
・第3回 2月 7日(金)「反核運動の歴史と被爆者のたたかい」
・第4回 2月21日(金)「核兵器禁止条約と核廃絶をめぐる情勢」

【募集要項】
ところ:岡山市勤労者福祉センター会議室(岡山市北区春日町)
時 間:18:30~20:30(講義のあと感想交流あり)
講 師:長久啓太(岡山県学習協事務局長)
参加費:1回1000円(学生・障害者500円)
主催&お問い合わせ先:岡山県労働者学習協会
TEL&FAX 086-232-3738(メールでの申込みも可)
協賛:原水爆禁止岡山県協議会

事実と変化をつかむ(労働学校第5講義)

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93期岡山労働学校第5講義は
「事実と変化をつかむ~ものの見方をみがく」。

考えるさいのものさしとは?
そもそもなぜ哲学を学ぶのか?
事実から出発することの難しさ、変化にも法則性がある!?
さまざまな具体例を示しながらの問題提起。

31日(木)18時半~。単発参加OK。詳細チラシ。

神戸でのセミナー、なんとか終わる。

週末(26日・27日)は、
神戸で「学習交流セミナー」(労働者教育協会主催)でした。
岡山からは4名参加(ぼく以外は若者)。

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始まる前に三宮で青森のお食事所発見!
十和田のバラやき定食にありつく。うまかった。

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セミナー1日目。私は第1講義のお役目でした。
このセミナー、若い労働者を参加対象にしていたのですが、
顔ぶれみると、岡山以外は、かなりベテランの方ばかり。
想定と違い戸惑いながらも、「若い人がいっぱいのつもりで話します」と。

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満足度の輪交流から始まり、
「はたらき方から社会がみえる」講義を1時間少々。
交流も講義もそれぞれ好評だったようであります。
終了後は、グループに分かれて1時間20分ほどの分散会。

夜の懇親会も楽しく交流し、
2次会では兵庫労連の若くて熱い男子と知りあえました。
貴重な出会いでした。

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2日目。第2講義は関西労働学校でも
講師を勤める楠田さんが「学ぶって楽しい」。

学ぶことのそもそもや学校教育などの現状、
学習運動の魅力や役割。
具体例も適切で、安心して聞ける内容でさすがでした。
2日目もグループに分かれての分散会を1時間少々。

岡山から参加の若者(20歳と23歳)も
最後の全体発表で生き生き発言。
連れてきたかいがありました。嬉しかったー!

「『灯火の言葉』『湧き水の言葉』を出せる人になりたい」

昨夜(24日)は、93期岡山労働学校の第4講義。
「人間の言葉について」でした。
雨のなか24名が参加。ありがとうございます!

講義では、
後半ふれた上西充子さんの『呪いの言葉の解き方』(晶文社)
への反応がびんびん!

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終了時間がきても、いつまでも感想交流が続いていました。

また、
久しぶり!よくきた!という若者、
大阪からわざわざ参加された方、
娘さんに誘われてきた方、
みんな素敵でした。

さまざまなバックホーンや年齢層がおりなす言葉のまじわり。
労働学校のおもしろさです。

以下、感想文を紹介します。

■「灯火の言葉」「湧き水の言葉」。すごく自分の
心のなかにすっと入ってくるものがありました。
様々な言葉がある社会の中で、自分はどんな言葉を
伝えていくか、考えさせられました。

■どんな言葉を発するかが“私”という人間をつくって
いるんだと思いました。呪う人間でなく、灯火を
与えることができる人になりたいと思いました。

■書いて残し、成長する。苦手なことですが、やら
なければと思いました。呪いの言葉…確かにと思い
ます。解き放つ言葉をたくさん身につけようと思います。

■今回の講義が、自分にとっての灯火の言葉だらけでした。

■「灯火の言葉」という言葉が気に入りました。
「がんばろう」はあまり言いません。疲れはてて
何もできなくなった時「よくがんばってきたネ」と
言われ泣きそうになったことがあります。「支配
する側」の言葉に汚染…にドキッとさせられました。

■「灯火の言葉」というのを今回初めて聞きました。
自分の気持ちを素直にうまく言葉で伝えるためにも
メモや日記に記すことも大切だなと思いました。
類語の話のなかで、相手の気持ちや感情をうまく
くみとれるようになりたいと感じました。悪いこと
も慣れると定着しやすいという言葉に共感しました。

■知らないうちに傷つけていることもあるし、はげ
まされることもある。言葉って難しい。「灯火の言葉」
「湧き水の言葉」を出せる人になりたい。日記をもっ
と書こう。

■言葉のもつ役割の奥深さを知れました。書き言葉、
考える力にも、多くの人と共有することにもなる。
自分を見つめ直す大切な作業だと感じました。
人権の言葉=すべての人を肯定してくれる「灯火の
言葉」…イイですネ。

■自分の前の職場での経験を思い出して、自分も
「呪いの言葉」に縛られていたと思いました。言葉
の使い方は考えないと人を傷つけることになる。
言葉について考えるきっかけになる、いい講義でした。

■娘に誘われて来てみましたが、いろいろな方たち
の交流も含めて、とても印象に残る話でした。呪い
の言葉も灯火の言葉もたくさん経験したなかで、
湧き水の言葉を発せられる人になれたらと思います。

■最近、参加した大会や会議で心に残ったコメントや
言葉、自分で考えたことをメモして、帰ってきてその
ままにしておいたものを整理して書き直しています。
今日の講義を聞いて、その行動は体を使って書きなが
ら思考し直し、さらに考えを深めていたんだなと、
思いあたりました。書ききれないですが、今日の講義
の内容は、いま自分に必要なことばかりだったので
受講して良かったです。

■書いた言葉は「残る」だけでなく「広がる」という
話に納得しました。話した言葉は、同じ場所にいた
人しかきけないし、残らないけど、書いておけば、
未来に残り、他の人にも伝えられる。どんな言葉を
使うか、選ぶかだけでなく、その言葉をどう使うか、
伝えるかも考えていきたい。

「灯火の言葉」っていいな。

今夜の労働学校講義準備で、
上西充子著『呪いの言葉の解き方』晶文社を
読んでいたら、ふんふんと共感することがとても多い。

さらに自戒のために、
以下の指摘もメモしておきたい。

「多忙ななかで手早く返信しようとすると、定型句を
超えた言葉は出てこない。ほかならぬ自分が、ほかな
らぬその相手に、肯定的な言葉を届けるためには、
ひと呼吸おいて、まっすぐに相手に向き合わなければ
いけない。そうでないと、エンパワーメントの言葉、
『灯火の言葉』は生まれてこない」(203~204P)