昨年11月中旬以降に読んだ本。
結局年間82冊でした。例年より減ってます。
家で本を読む時間が激減したことによります。
今年は100冊を目標にがんばります。
『アベノミクスによろしく』
(明石順平、インターナショナル新書、2017年10月)
安倍政権の経済政策を公式データをもとに検証。
異次元の金融緩和がもたらす破滅の道をわかりやすく。
ほかにも「アベノミクスの効果」とされる経済指標を検証。
2つほど小さな間違いがあったのは残念。
『すぐできる! 伝わる文章の書き方』(赤羽博之、JMAM、2013年)
例が豊富でわかりやすい。
こういう基本原則を知っておくだけでだいぶ違う。
①短く書く②同じ言葉は省く③言葉を丁寧に選ぶ
④より具体的に書く⑤リズムと流れを考える
⑥言葉を入れ換える⑦書いた文章を読み返す。
『十津川警部 高山本線の秘密』(西村京太郎、小学館、2017年4月)
うーん。日本の戦争のおろかしさへの西村京太郎の思いはわかるが、
現実感が低い話だった。高山本線もまったく展開に関係なし。
西村京太郎の思いはわかるが。
『神様のカルテ0』(夏川草介、小学館文庫、2017年11月)
シリーズで3巻がすでに出ているが、その前史ともいえる物語。
主人公・一止の医学生時代、研修医時代の話も読ませる内容。
とてもよい。松本は今年も何回か行っている場所なので、親近感もわく。
『ブラック職場~過ちはなぜ繰り返されるのか?』
(笹山直人、光文社新書、2017年11月)
とてもまとまった内容。
とくに「人事権を再考せよ」のところが勉強になった。
労働者の地位の変動や処遇にかんする
使用者の決定権限が大きすぎる問題。
これでは労働者はもの言う道具にすぎなくなる。
『サフラジェットー英国女性参政権運動の肖像とシルビア・パンクハースト』
(中村久司、大月書店、2017年10月)
イギリス女性参政権運動の歴史とリーダーたちの人間像にせまる。
初めて女性参政権を求めた国会請願が1832年。
獲得できたのが1918年。85年半かけての苦闘。
『仕事の人類学~労働中心主義の向こうへ』
(中谷文美・宇田川妙子編、世界思想社、2016年)
昨年、労働学校で講師をしていただいた岡山大学の中谷先生の編著本。
1年以上放置していましたが、やっと読みました。
文化人類学の視角から、「働くこと」とさまざまな組み合わせを考察。
『主権なき平和国家~地位協定の国際比較からみる日本の姿』
(伊勢崎賢治・布施祐仁、集英社、2017年10月)
平和ゼミの学習会にむけての予習。
米軍基地問題を考えるうえで、地位協定のことははずせない。
まさにタイトルにあるように日本の主権が問われる。
あまりの属国ぶりを変えたい。
『8時間働けばふつうに暮らせる社会をー働くルールの国際比較2』
(筒井晴彦、学習の友社、2017年11月)
筒井さんの誠実な人柄と
労働者・労働組合への愛がにじみ出てくる内容。
働き方をめぐる国際ルールの到達点と近年の動向を紹介。
日本の遅れが際立ちます。
『労働者階級の反乱ー地べたから見た英国EU離脱』
(ブレイディみかこ、光文社新書、2017年10月)
おもしろかった。
とくに労働者階級出身者たちへのインタビューが秀逸。
友人だからこそ率直なところが引き出せ、
離脱に投票した人たちの考えにふれられる。
英国を理解できる良書。
『市民政治の育てかたー新潟が吹かせたデモクラシーの風』
(佐々木寛、大月書店、2017年11月)
おもしろくて一気読み。
2016年参議院選挙・新潟知事選挙に勝利した
新潟の市民運動ネットワークの中心にいた
政治学者の「運動の技法」が随所に。
政党関係者はとくに読んでほしい。