最近読み終えた本。
『核兵器と原発~日本が抱える「核」のジレンマ』
(鈴木達治郎、講談社現代新書、2017年)
原子力政策の研究者なので、さまざまな論点で、
扱うテーマも広かった。
日本政府の無責任な原子力政策と核廃絶に背を向ける姿勢は、
ほんとうになんなのかと思う。人間性を失った権力の腐朽。
『偽装の被爆国ー核を捨てられない日本』(太田昌克、岩波書店、2017年)
まあ、題名そのままの内容。
唯一の戦争被爆国の政府が、核廃絶の足を引っ張りつづける実態。
それを許している国民(自民党に投票する人たち)。
つくづく嫌になる。
『独ソ戦―絶滅戦争の惨禍』(大木毅、岩波新書、2019年)
第2次世界大戦の帰趨を決定づけた独ソ戦の通史。
漠然とした知識しかもっていなかったので、興味深くグイグイ読んだ。
たんなる戦史ではなく、複雑にからみあい変遷する
戦争の性格もまじえての内容。それにしも、空前絶後の惨禍だ。
『この国の不寛容の果てに~相模原事件と私たちの時代』
(雨宮処凛、大月書店、2019年)
6人の方との対談集。
神戸金史、熊谷晋一郎、岩永直子、杉田俊介、
森川すいめい、向谷地生良の各氏と、相模原事件を軸にした語りあい。
最後の、べてるの家の話に希望を感じた。読みたい本が増えた。
『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事がおわるのか』
(堀内都喜子、ポプラ新書、2020年1月)
おお!という驚きはなかったけど、
合理的で納得のフィンランド人の暮らしと働き方。
教育とか社会運動、労働運動がおおきいのだろうなと想像する。
日本はますます引き離されていくだろう(涙)。
『慈雨』(柚月裕子、集英社文庫、2019年)
久しぶりの刑事もの小説。
もろもろの設定が絶妙で、深く共感しながら読んだ。
さいごは涙。柚月さんの他の小説も読んでみたくなったー!