長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

今年も80冊ぐらいかなあ。

最近読み終えた本。
さいごの『神に守られた島』で今年69冊目。
昨年からの介護生活で自宅読書時間が大幅に減り、
去年も80冊ちょい。今年も同様のペースです。ふう。


『戦争と性暴力の比較史へ向けて』
  (上野千鶴子・蘭信三・平井和子〈編〉、岩波書店、2018年2月)

f:id:benkaku:20181015160310j:plain

9月15日のピースエッグおかやまの
「暴力とジェンダー」分科会の予習。
知らないことも多く、
また現代のジェンダー問題につなぐときの視点をたくさんもらう。
さらに次の学びの材料も。


『看護師が流した涙』(岡田久美、ぶんか社文庫、2010年)

f:id:benkaku:20181015160152j:plain

勤務する病院をコロコロ変える“ジプシーナース”の著者。
勤務科もバラバラ。
そのなかで出会ったたくさんの
患者やその家族の話がまとめられている。
ジンとくる話、どうしようもない悲しみ、悲嘆。
生きるってたいへんだわ。


『ホールシステム・アプローチ  1000人以上でもとことん話し合える方法』
            (香取一昭・大川恒、日本経済新聞社、2011年)

f:id:benkaku:20181015160256j:plain

集団知を引き出し、対話のなかから
新しい考えやアイデアを生み出す場づくりの手法。
小手先の技法じゃなくて根底に哲学があるから良い。
活動方面に応用していきたい。


『情報生産者になる』(上野千鶴子、ちくま新書、2018年9月)

f:id:benkaku:20181015160209j:plain

情報とは何か、から始まり、問いを立てる、
研究計画書を書く、論文を書く、読者に届ける、まで。
上野さんが東大ゼミで指導してきたノウハウがつまりにつまった1冊。
とくにアウトプットの方法と考え方は共感するところ多かった。


『若者よマルクスを読もうⅢ~アメリカとマルクスー生誕200年に』
         (内田樹×石川康宏、かもがわ出版、2018年9月)

f:id:benkaku:20181015160324j:plain

『フランスにおける内乱』についての往復書簡、
アメリカとマルクスというテーマでのおふたりの報告など。
このシリーズを読むと、
マルクスの読み方がどんどん自由になる感じ。


『追跡 日米地位協定と基地公害~「太平洋のゴミ捨て場」と呼ばれて』
     (ジョン・ミッチェル著、阿部小涼訳、岩波書店、2018年5月)

f:id:benkaku:20181015160243j:plain

「米軍は現在、この惑星でいちばんの汚染者である」の
言葉がまさにその通りと実感する。
日米地位協定と日本政府の無能が、
沖縄と国土を汚染し続けている。


『しゃべり尽くそう! 私たちの新フェミニズム』
         (望月衣塑子・対談、梨の木舎、2018年9月)

f:id:benkaku:20181015160337j:plain

東京新聞の望月記者が4人の女性と対談したもの。
伊藤詩織さん、三浦まりさん、平井美津子さん、猿田佐世さん。
どれも良かった。
特に三浦まりさんの問題意識には教えられるところ多し。さすがだ。


『神に守られた島』(中脇初枝、講談社、2018年7月)

f:id:benkaku:20181015160228j:plain

1945年、沖縄戦のさなかの沖永良部島(鹿児島県)を舞台にした小説。
当時の島の人たちの様子や戦況への認識がとてもよく伝わってくる。
徳之島や与論島は行ったことあるけど、沖永良部は未踏の島。
いつか行きたい。