長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

「ほかげ」、中江兆民「三酔人経綸問答」

今日(12日)は午後から休み。
シネマクレールで塚本晋也監督の「ほかげ」鑑賞。
前半の、部屋のなかだけで展開されるストーリーが
緊張感ありすぎて怖かった…。
趣里さんも「ブキウギ」とはまったく別人。
森山未來さんの身体表現力もすごかった…。
戦争体験という悲嘆や怨念や狂気を背負わざるをえなかった人たち。

また、映画鑑賞の前に寄った丸善にて、
『100分de名著 中江兆民「三酔人経綸問答」~話し合い、共に変わる』
(12月NHK Eテレで放映)を購入。帰宅後一気読みしました。

平田オリザさんの解説もよくて、
書き言葉の進化や時代背景もよくわかるし、中江兆民に親近感。
対話の精神、シンパシーよりエンパシー(共感する力)、
など読み解いていく。大事。

「『三酔人経綸問答』に登場する洋学博士、豪傑君、南海先生が
行っているのは、あなたの立場には同意はしないけど、理解はする、
という話し合いです。私はよく、エンパシーとは『席を立たない
こと』だと説明しています。どんなに意見が対立していても同じ
テーブルに着く。そしてそこに居続ける。兆民が描く三酔人は、
誰も匙を投げて席を立ったりはしません」(48P)